(写真)朝のエトルタ(上)とモンサンミッシェル(下)
機会があったので、ブリュッセルからフランスに入り、エトルタ、モンサンミッシェルを経由して、サン・マロ(St.Malo)まで2泊3日で旅行してきました。
初日、諸般の事情でブリュッセル出発が夕方となったこともあり、最初の宿泊地ル・アーヴル(Le Havre。セーヌ川河口の港湾都市。ちなみに「アーヴル」とは「避難港」の意)近郊のアンフロール(Hanfleur)のホテルについたのは深夜に。途中、フランス国境手前のベルギー国内の高速道路のサービスエリアに入りましたが、メニューが見事にベルギー料理だけ(「鶏肉のクリーム煮込み」など)で、チョイスにやや苦労しました。アンフロールはル・アーヴルの手前にある普通の街ですが、南側にはセーヌ河口に広がる石油精製施設や工業地帯があり、夜に高速道路を走るとコンビナートの蛍光灯が美しく見えます。
翌朝、早起きをしてホテルを8時半にチェックアウトし、まずはエトルタ(Etretat)へ。白い岸壁と奇岩で有名なエトルタは既に一度(昨年5月)訪ねたことがあり、今回はビーチから風景を一瞥しただけで引き返しましたが、相変わらずの風光明媚さでした(朝だったのでやや寒かったのが残念)。観光街のレストランも元気に営業中でしたが、町内(中心部)の路上駐車スペースが新設された柵で削減され、駐車しづらい状況になっていました。ちなみに、前回来たときは、アフタヌーンティーと食事を目的に2つのレストランに入りましたが、観光地であるためか、いずれも店構えだけはなかなかなものの味と価格は釣り合わず(注文したムール貝の白ワイン蒸しは、実が入っていない貝殻だけのムールがたくさんあった)、正直言って幻滅させられました。予め「ミシュラン」等で見当をつけておくか、少なくとも観光客が大勢来そうな店は避けたほうが無難だと思います。
午前10時にはエトルタを出発し、ノルマンディ大橋(Pont de Normandie。セーヌ川河口にかかる背の高い有料道路橋)、カーン(Caen)経由でモンサンミッシェル(Mont Saint Michel)へ向かいました。
世界遺産モンサンミッシェルは相変わらずの盛況ぶりで、パリからも日本人観光客がツアーで多く訪れるので、島内の狭い道路を歩いていてもすぐに日本人に出会います。モンサンミッシェルも2回目の訪問なので、今回は上の修道院までは行かず、城壁の上を少し歩いて適当なレストランに入りました。
この地方に限らず、一般にフランス北部やベルギーは秋から冬にかけて曇り勝ちの天気で、実際ベルギーを出たときは集中豪雨に見舞われましたが、この日は何故か、雲がところどころにあるもののモンサンミッシェル周辺だけが快晴で、思わず「ラピュタ王が帰還したのか?」等と思ってしまいました(注:宮崎駿監督作『天空の城ラピュタ』に登場する空中浮遊城砦「ラピュタ」(普段は雲に包まれているものの、王が帰還すると雲が晴れる、という設定)は、モンサンミッシェルもモデルの一つとしている由)。