マオ猫日記
「リヨン気まま倶楽部」編集日記
 




 9月21日、衆議院総選挙を受けて特別国会が召集され、小泉純一郎・自民党総裁が首相に再任されましたが、選挙で当選した「新人議員」の初登院の模様が色々と報じられていました。

 中でも個人的に面白かったのが26歳の杉村太蔵議員(自民党比例区)で、自民党の候補者公募に合格し、福岡の選挙区から立候補する予定だったのが、結局比例区の南関東ブロックの35位で搭載。当然落選と思いきや、小泉人気の高まりで自民党票が思わぬほど多数集まり、当選してしまったそうです。

 当初、TBSの取材に「料亭に行ってみたい」とか「議員になるとグリーン車に乗れる」「議員歳費が2500万円」等と答えて物議を醸し、武部幹事長から叱られた(?)そうで、その後はやや自粛気味ですが、それでも想定問答の範囲を超えた質問には「素」が出てしまうのか、今日も初登院後、(面会した党関係者は誰だったのかとの記者の問いに)「まだ誰が誰だか分からない。テレビに出ていた方は見ませんでした」と答えていました。

 まあ、「若者の代表」といっても本当に「街の若者」のままでは困りますし(26歳にしてはコメントが幼い?)、正式に国会議員となって多額の歳費を受け取って仕事をする以上これから激しく勉強してほしいですが、あの純朴さ、素直さ、ガードの甘さ(笑)は今後とも保ち続けて欲しいものですね(当選直後は、応援先の自民党議員の事務所の打ち上げで「先生、酒」とパシリをやらされていたそうです)。中には「比例下位で棚ぼた当選しただけ」と批判するむきもありますが、比例区で自民党に一票入れた有権者は当然自民党の比例名簿を見た上でこれを承認する意味で投票したわけで、比例最下位でも何でも代議士は代議士、センセイはセンセイ。そして彼を議員にしたのは紛れもなく有権者(それも、自民党固定支持層というより、今回自民党への「風」を吹かせた無党派層)。それだけで批判、差別するのは杉村議員や支持者、そして民主制そのものに対して失礼でしょう。議員歳費やグリーン車無料は現にこれまでも国会議員に支給されてきた訳だし、「料亭発言」にしても、多くの有権者から支持された大物政治家が実際に料亭に行っているわけで・・・(ちなみに私自身は、国会議員は民意の代表者である以上、歳費や交通費の上で一定の「特権」を持っていてもいいと思っていますし、特権的な現行の議員年金制度にも賛成)。参議院の非拘束名簿式(比例区の投票で政党名又は比例名簿中の候補者を選んで記入できる方式)を「人気投票だ」と批判した某ニュース番組が、今度は杉村センセイを生み出した拘束名簿式(投票では政党名を書き、政党が提出した名簿を丸ごと承認する方式)を批判するというのはどうにも理解しがたいことです。「不真面目だ」「知識・教養が無い」と批判するむきもありますが、では他の議員が皆「まじめ」かというと、なにしろ覚せい剤を使用しながら選挙活動を行った議員がいたり、留学の学歴を詐称したことがバレてもなかなか辞職しなかいセンセイがいたり・・・

 組織票をアテにする議員や二世議員が多い中、ああいうシロウト的な代議士センセイが、一人ぐらいは居てもいいのではないでしょうか。あるブログで、「杉村氏のような人材をリクルートできなかった民主党は、それゆえ敗北した」とありましたが、なるほどと思いました。

 杉村センセイに期待するっ!(あ、でも当選1回じゃ料亭にはまだいけないでしょうけど・・・)
 



コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )



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コメント
 
 
 
TBありがとうございました! (おっとこまえ)
2005-09-24 00:03:45
どなたかのブログに、「実は彼は民主党の刺客だった」というおもしろいものもありましたが。とにかく彼にしかできないようなことを、これから彼の土俵でやってもらいたいですね。

この先どんな政治家になるのか、目が離せないです。
 
 
 
レス遅れてすみません (菊地 健)
2005-09-28 16:10:12
 コメント投稿ありがとうございました。

 杉村議員は、27日には自民党本部で「所信表明会見」なるものも開いたそうで・・・まだまだ目が離せません。
 
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