数直線上の集合
を考える。 つまりSは非負整数の有限集合である。
Aの元はまず
があり、さらにそれらに1/4をたしたものが含まれる。
さらにこれらに1/16をたしたものが含まれる。
以下同様に繰り返した可算無限集合がAである。
図にするだいたいこんな感じ。
(別の言い方をすると Aの元は四進法を使って書くと「0,1のみで書ける10より小の有限小数」と言える。 0, 1, 1.1, 0.1, 1.01, 0.001101 などなど。)
このAを1/4倍に縮めるとこんな風になる。
これはAの前半分(1より小さい部分)になっている。 つまり1/4倍したのに元の集合を2つに切ったものになっている。 自分の縮小が自分の一部になっているのでこれはフラクタルである。
ここで、唐突に、二次元図形であるところの正方形を考える。 これを1/4倍してみる。これは元の正方形を16分割したものになっている。
次に三次元図形であるところの立方体を考えてみる。 これを1/4倍してみる。これは元の立方体を64分割したものになっている。
2つの例から、 1/4倍して、分割になっていたら二次元。 1/4倍して、分割になっていたら三次元であると言える。
じゃあ、集合Aは何次元? 1/4倍して、分割になっているので0.5次元である。
Aは0.5次元のフラクタルである。