突然ですが。
オムニバス形式の映画や、物語が好きです。
この本に出てくるエピソードは、すこしづつ重なっている部分も
あるので、オムニバスといっていいのかどうかはわかりませんが。
クリーブランドのダウンタウンの一角にあった、ゴミ溜め場と化して
いた空地が、だんだんと畑に変わっていくさまと、
そこへ集まってきた(畑を作っていった)13人の、それぞれの物語は、
映画を観ているような気持にさせてくれました。
(ちょっとショートカッツみたいと、思ってしまいました)
『種をまく人』
ポール・フライシュマン 作 片岡しのぶ 訳
表紙に描かれている顔からもわかるように、【畑】に集まってきた
人たちは、年齢も、人種も、それまでの生き方もみな様々です。
共通しているところがあるとしたら‥欠けているところを持っている
ということでしょうか‥
最初に、空地にライマメの種を埋めたキムはヴェトナム人で、
生まれたときからお父さんがいません。母や姉は、父の思い出が
あるので、それを懐かしがって泣くことができますが、キムには
その思い出さえないのです。
16歳で妊娠してしまった、マリセーラはメキシコ人。
大きくなってきたおなかを疎ましく思い、畑仕事をやるように進められた
ことが嫌でたまりません。
移住してから、言葉の壁により、殻に閉じこもっていた人や、
病気の人、年老いてしまった人、つらい記憶からなかなか
立ち上がることができなかった人も、ぽっかり空いてしまった
自分の空洞を、持て余していたといってもいいでしょう。
「種をまく人」たちは、土のにおいを感じること、土に触れることで、
自分の中にあった「欠けている部分」を少しづつ埋めていきます。
多かれ少なかれ、人はみな欠落を抱えていると思うのです。
欠落は、凹凸だったり、ゆがみだったり、陰りや、曇りや、ひび
だったりもしますが‥
人は決して、みな平等ではないのです。
だからこそ。
幸せの種を、見つけること。見つけようとする気持ちが
大切なのだと思うのです。
文字通り、その種を見つけ、うまく育てていかれたら、そこに
ささやかだけれど、かけがえのない「花」が咲いてくれるに
ちがいないから。
種は、小さくて、うまく育ってくれる保証なんてないけど、
でも、蒔いてみなければ、芽を出すことはありませんものね。
オムニバス形式の映画や、物語が好きです。
この本に出てくるエピソードは、すこしづつ重なっている部分も
あるので、オムニバスといっていいのかどうかはわかりませんが。
クリーブランドのダウンタウンの一角にあった、ゴミ溜め場と化して
いた空地が、だんだんと畑に変わっていくさまと、
そこへ集まってきた(畑を作っていった)13人の、それぞれの物語は、
映画を観ているような気持にさせてくれました。
(ちょっとショートカッツみたいと、思ってしまいました)
『種をまく人』
ポール・フライシュマン 作 片岡しのぶ 訳
表紙に描かれている顔からもわかるように、【畑】に集まってきた
人たちは、年齢も、人種も、それまでの生き方もみな様々です。
共通しているところがあるとしたら‥欠けているところを持っている
ということでしょうか‥
最初に、空地にライマメの種を埋めたキムはヴェトナム人で、
生まれたときからお父さんがいません。母や姉は、父の思い出が
あるので、それを懐かしがって泣くことができますが、キムには
その思い出さえないのです。
16歳で妊娠してしまった、マリセーラはメキシコ人。
大きくなってきたおなかを疎ましく思い、畑仕事をやるように進められた
ことが嫌でたまりません。
移住してから、言葉の壁により、殻に閉じこもっていた人や、
病気の人、年老いてしまった人、つらい記憶からなかなか
立ち上がることができなかった人も、ぽっかり空いてしまった
自分の空洞を、持て余していたといってもいいでしょう。
「種をまく人」たちは、土のにおいを感じること、土に触れることで、
自分の中にあった「欠けている部分」を少しづつ埋めていきます。
多かれ少なかれ、人はみな欠落を抱えていると思うのです。
欠落は、凹凸だったり、ゆがみだったり、陰りや、曇りや、ひび
だったりもしますが‥
人は決して、みな平等ではないのです。
だからこそ。
幸せの種を、見つけること。見つけようとする気持ちが
大切なのだと思うのです。
文字通り、その種を見つけ、うまく育てていかれたら、そこに
ささやかだけれど、かけがえのない「花」が咲いてくれるに
ちがいないから。
種は、小さくて、うまく育ってくれる保証なんてないけど、
でも、蒔いてみなければ、芽を出すことはありませんものね。
もちろんこの本も。
ちょっとした他人への興味が社会へのつながりになり、それが最後には花だけではなく町が心地よくなるなんて素敵です。
でももっと素敵だなと思ったのが、rucaさんのことば。
「幸せの種を、見つけること。見つけようとする気持ちが大切なのだと思うのです。
文字通り、その種を見つけ、うまく育てていかれたら、そこにささやかだけれど、かけがえのない「花」が咲いてくれるに
ちがいないから。」
何度も読みました。
この本は、まずは表紙が大好きだし(笑)
人種の違いや貧困さは、なかなか想像しづらい部分なのですが
種を撒いて育てることで、誰かと関わり何かと接する経過は
とても人間らしく安心させてもらえます。
幸せの種を見つけようとする気持ち、大事に持ち続けたいです。
表紙だけは、どこかで見たことがあるけれど。
オムニバス形式の映画や物語。私も好きです。
そこに、ほんの少しでも、はっとする繋がりが
隠されていたりすると、もう、宝物を見つけた
ような気になって、嬉しくてたまらなくなります。
是非、読んでみたいです。
うまく育つ保障なんてないけれど、蒔かなければ
芽は出ない。当たり前だけれど、大切なことですね。
ポール・フライシュマンの絵本って
ウェズリーの国がそうですよね?
あんまり意識して探したことも読んだことも
なかったのですが、たしか、少し前に
琴子さんが、別の本を紹介していて‥
それで、『種をまく人』から読んでみようと
思ったのでした。
とてもいい話でした。
かつて自分の国で農業していた人が、アメリカの
スラムで、また土いじりを始めることで
自分自身の誇りを取り戻していくなんて、
とても人間的で、とても心が休まります。
私もこの表紙、読み終わった後に見たら、すごくいいなあと
思いました。
読み始める前は、なんか難しくて、悲しい話のように
なぜか思えたのです。
でも、そういうわずかな「壁」を越えて、読んでみて
ほんとによかったです。
16歳で妊娠しちゃうメキシコ人の女の子がいたでしょ?
あの子が、人間も植物も自然の一部だと、聞かされた後
おなかの赤ちゃんに対する嫌悪感がへっていることに
気が付くところがなんだかよかったです。
この『種をまく人』は、13人についての短編なので
とても読みやすいです。(ページ数も多くないし)
きっとすぐに読めてしまうので、とてもお薦めです。
そして、同じくオムニバス好きなこももさんにお薦めしたいのが、
DVDの「ショートカッツ」です。
この映画は、レイモンド・カーヴァーの短編を元に
作られているのですよー
そして上映されたときに、春樹氏もなかなかよかった
というようなことを言っていたと思います。
(ずいぶん前に観たきりなので、なんかここで
話していたらDVDが欲しくなってきました)
開いてみたいです!
少し前の「ねずみ女房」もすごく開いてみたいですし。
ここはひとつ ことりさんのドアをノック でしょうか。
「ショートカッツ」も面白そうですネ
誘惑に心がふわふわするのは、楽しいことです^^
rucaさん、いろいろとありがとうございました。
とんとんとん。
もう、内容もおぼろげなのですが。。。
私もこの本好きです。
ウチの隣が図書館なのですが、
たまーーーに、ふらりと覗きにいくのです。
で、オススメの棚にあったから読んだんだなー。
2年くらい前かしら?
今借りているのは、
rucaさんオススメの『~マイリ』と『ねずみ~』。
それから、
トムヨーク&デヴィッドバーンの対談がのっている
ロキノン08年12月号などですーーw
外へ出ると寒いのでしょうが、窓越しの陽射しは
ぽかぽかです。
ねずみ女房も、種をまく人も、どちらも短いので
すぐに読めてしまいます。
そして、何度も読み返したくなる本です。
背中なでなでも、とんとんも、きっと
ひなこさんの方が、数段上手だと思います。
優しさの幅がちがうもの。
私はいつも口だけの、カラ元気タイプです・笑
毎日毎日、【あの】新しいアルバム聴いてます♪
homeのあの浮遊感というか‥なんていうのかな‥
よくわからないけど、聴いていてとっても気持ちがいいですね~
あと、4曲目が、私たちのお気にいりです。
海と島のマイリを読むと、思いだす映画があるのですが、
そのタイトルが思い出せないんです・笑
またそんな話も、つらつらとしたいです。
私は、昨年より、いしいしんじブームが来ていて
今は『プラネタリウムのふたご』を読んでます。