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絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

和田誠展@世田谷文学館

2011-09-24 18:30:19 | 好きなもの・美術館や展覧会

9月23日祭日に世田谷文学館に和田誠展を観に行きました。

友からのお誘いがあった後に、琴子さんのブログでの紹介があったので、
予備知識も増えて、とても楽しい時間を過ごすことができました。

1年くらい前に、たばこと塩の博物館で行われたを観ているので
今回はいいかな、という気持ちも実はあったのですが、そんな気持ちは
あっさり捨てておいてよかったです。


展覧会のタイトルは「書物と映画」。

どちらも興味深い展示内容で‥書物の方は、装丁を手がけているたくさんの
作家の中から、縁の深い方4名がフューチャーされていました。

丸谷才一・井上ひさし・村上春樹・谷川俊太郎

もちろん、春樹ファンですから、村上春樹コーナーは食い入るように見ましたよ・笑。

カーヴァーの箱入りの全集があって、それはほんとうにステキな装丁で‥
今ならまだ買うことができるかもしれないけど、もう少ししたら、手にはいらなく
なるんだろうなーと、今回もまた思い、どうしようかとドキドキしました。

このシリーズです。

    

全部で8巻あると思うのですが、私はそのうちの2冊しか持っていないのです。
今は、同じ(ような)内容で、村上春樹翻訳ライブラリーという、もうすこしお手頃な
値段のものがあるので、とても悩みます。(しかもほとんどはすでに借りて読んで
しまったので‥)

このライブラリーシリーズは絵ではなく写真なのですが、この
写真も和田誠さんによる撮影だった!と初めて知りました。



谷川さんとのコンビの絵本では、よいものがたくさんありますよね。

今回初めて原画を見て、なるほどなあと思ったのが『もりのくまとテディベア

去年の秋に出た新しい絵本です。

森に住む熊と、お人形のテディベアとの違いを「いのち」という観点から
みている、なかなか思索に満ちた内容なんですが‥

森に住んでいる熊のシーンは、すべて和田さんの手描きで、
テディベアのページは、デザインの仕事‥色を自分で塗るのではなく
色番号で指定していくやり方‥なのです。

なんか、とっても生意気ですが、和田誠さんのお仕事が集約されている
絵本かも、と思ってしまいました。


書物と映画の、映画の方‥。

シナリオや、絵コンテやたくさんの書き込みがされた台本など
興味深いものがたくさんありました。
なかでも、「麻雀放浪記」のときの、初心表明のような、原稿用紙に書かれた
文章に打たれました。

何かを作ろうと思うとき、それが、自分ひとりではなく、多くの人の協力のもとに
成り立つものづくりのときは、自分の考えをわかりやすく伝える、わかってもらう
という作業はとても大切だと、あらためて感じ入りました。


展示の最終コーナーは、和田誠事務所の書斎を再現したものだと読んでいたので
とても楽しみにしていました。

あーこんな本が、
あーこういう画集や写真集も、とじっくり眺めさせていただきました。

 

 

次回の、世田谷文学館は、萩原朔太郎展です。
サクタロウといえば、「月に吠える」ですよね?

 


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