違いが分かる二人

　昨日の給食の牛乳は、いつも出されているのとは違うものだったそうです。

　給食の牛乳、悠太はかなり飲めるようになっています。
　全部飲むことが多いかな。
　（給食そのものも、完食することが多いです）

　その悠太が、昨日の牛乳は、一口飲んで、NG。
　飲めませんでした。
　いつものと味が違うのが分かったんでしょうね。

　大人にしてみれば、牛乳は牛乳。
　メーカーが違おうが、多少、乳脂肪分の量が違おうが、「牛乳とはこんなもの」で問題なしなのですが、子どもはそうはいかない。

　私にも、小さい頃、身に覚えがあるんですよ。
　友達の家で出された牛乳を、一口飲んで、おえっ。
　飲めなかったです。
　なんだろう、味が全然違ったんですよねえ。
　（もちろん、腐っていたとかじゃなく。低脂肪乳とかもなかった時代の話です。ただ、メーカーが違っただけ。）

　いつもと味が違う牛乳、悠太は飲めなかったんだね。


　一方、光太。
　光太は、給食の牛乳は、いつもあまり飲みません。
　飲んで、一口、二口とか、せいぜい半分。

　その光太が、昨日は牛乳を初めて全部飲んで帰ってきました。
　うわー、どうしたの光ちゃん。

　って、出された牛乳が、いつものと違ったからですよね。
　連絡帳に先生がちゃんと書いていてくれました。
　昨日の牛乳、

　「生乳100パーセント」

　だったそうです。　

　・・・いつものと違って、おいしかったんだね、光ちゃん。

　
　ほらぁ、こういうとこ。
　光太のこういうとこ、引いちゃうのよ。
　ゲンキンっていうか、妙にぜーたく、っていうか。

　ケーキ屋さんのケーキは目の色を変えて食べるのに、コンビニスイーツはテンションがあからさまに下がったり。

　何様？


　ともあれ、牛乳、飲めて良かったね、光ちゃん。
　うんうん、良かった、良かった。
　ということにしておこう。