抱きしめて欲しいけれど…
空色のハンカチーフを握りしめたその手も きっと燃えていたのだと思います。
今度は私が 私のこの手を燃やしてみましょうか?
ひとつの命、ひとつの人生。
それぞれの命、それぞれの人生。
淡々と 淡々と
そして 尊く 愛おしく
それぞれが、それぞれに、バラの花の香りを嗅ぐことができますように。
ひとつひとつの命の灯への敬意をさり気なく抱えて生きていきたくなりました。
あのランタンの灯のように、仄かだけれど、まろやかに温かい世界。
ふと気がつくと、冷静で平等で在ることの心地よい寄り添いを感じていました。
ひとかけらの水晶 空に透かしてそっと握りしめる。
その傷があるから 虹が輝き
その傷があるから 花 燃える
その傷があるから … 愛おしく… 狂おしく …
透き通る叡智の園の憬れは 掴めそうで掴めない泡沫の夢
赦した指先伸ばして触れて 純白の祈りの翼よ。
しあわせを 自分の中にさがしています。
… 時には花 時には鳥 時には風 時には月 …
素直にやさしくありたいと思います。
祈りを込めて。
こんなに凍える夜なのに、ノラ達もみんな元気です。
玄関を開けたら、久しぶりに会ったみたいに走ってきてさ。愛おしくてね。
あしたも、いっしょに空を見られるかな。
レモングラスの香り立ち込めて 透明なポットに寄り添うユートピア … 心にも
黄昏に響くラッパの音が聴こえたら
芝生に模様を描くありふれたその花の名を
そっとそっと そっとそっと ささやかな耳元に囁いて下さい。
夕陽に忘れたアリスの夢が目覚める頃に
時空に落ちた王子の願いが叶う頃に ・・・・