露の音 幽かな独り言

 
軌跡を見失わないよう
     追憶のよすがを
       記憶の欠片を遺したいのです

西洋美術を辿る

2022-09-23 13:29:56 | 日記


大阪と神戸

2つの美術展に行ってきました



神戸では時間の流れに沿って

スコットランド国立美術館の名品により

ヨーロッパ美術を辿る展示

ぼんやりした絵画よりも

くっきりはっきり描かれた絵が好き

特に貴人の肖像画の衣装

細かな皺や襞、光沢と陰影、宝飾の輝き

そういう細かな美が絵筆で再現されているのは

いつ見ても驚きでしかありません

画家さんの目って一体どうなっているのでしょうね


大阪では17世紀オランダ絵画に焦点を絞った展示

美術史の中で特に好きな時代です

市井の生活を描いた風俗画も好きですが

静物画・花卉画が大好きです

精巧に描かれた花や果物、器に食べ物

幾ら見ていても飽きません

最も好きなヴァニタスがなかったのが少し残念でしたが

健全な絵画も良いものです

全体的に不穏な雰囲気の絵の前の方が

長く足が止まっていたのはいつものこと


捻くれているせいか

事前に大々的に宣伝されている絵は

実物を見た時の驚きが薄くてあまり長居せず

あるいは感性が17世紀の人々と同じなのか

フェルメールよりレンブラントが好きです

二つの展示を見に行ったのも

双方でレンブラントが見られるから

光と影が劇的な人物画の数々が好きで

人の流れから数歩離れて

しばらく佇みながら眺めていました


好きなもの、興味があるもの、良いと思うもの

たくさんあると退屈する暇なんてありませんね


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