【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

一条の光

2011-01-19 15:36:36 | 心の宝石箱




   こんな優しい空で明けた今朝。
  起き抜けの居間の気温は10度。

   昨日と比べれば、
  たった0.5度の違いですのに、
  何と暖かく感じるのでしょう。

   それは朝からふんだんに
  日光を出してくれている
  太陽のお陰ですね。

   さて、リビングに置いていた
  ソファベッドを友人に譲ったのはつい先日。

   断舎離を即実行という訳ではないのですが、
  粗大ごみに・・と思っていましたら、「欲しい!」 との事でしたので。

   大きなソファがなくなりましたので、当座は広く感じたものですが、
  ほどなく二人掛けの小さなソファを入れましたから、それほどでも。
  ただ、目線は低くなり、解放感を感じるようになりました。おまけに明るさも。











   ところで三浦綾子の 『裁きの家』 を
  再度、読み始めたのは、
  つい昨日の事。

   昨日も申しましたが、
  何十年振りに取り出したそれは、
  初めても同然。

   それなのに昨夜、
  一気に読んでしまった私。

   昨日も記しましたが、
  冒頭部分の描写とタイトルから
  あらすじなんて、およそ覚えて
  いない私は “嫁と姑の争い?”
  それとも “家庭内暴力?”

   ~なんて。
  それこそ想像を巡らせたものです。

   しかしながら久し振りに触れた
  三浦綾子の文体。

   1本、ビシッと通った精神性と言いますか・・魂に触れた気がして。
  それは、ともすれば最近忘れていた感性。思わず背筋を伸ばしている私がいました。

   同時にセピア色に変色したページからは当時の思い出も・・。
  あらすじは忘れていますのに面白いですね。

   そうそう、タイトルからも想像される事件。
  最後の最後に、それもどんでん返しの形で起きるのですが・・。
  清彦の若い苦悩が痛々しいです。







・・・ (略) ・・・ 右手に見える小高い丘から
薄い白布をのべたように、雪が吹いて来る。
と、その白布は一瞬にして乱れ、
四方八方に吹き散るように消えて行った。
罪、汚れ、罰、泥沼、濁流、次々と
あぶくのように胸の中に言葉が浮かぶ。(中略)

吹雪など、いかに荒れ狂っても、
大したものではないと清彦は思った。
いかに荒れ狂っていても、
この辺りでは、3日と荒れ狂うことはない。
それに比べると、家の中を吹きすさぶ風は、
人の心を枯らして行く。
そしてそれは、いつ果てるともなく
続くように思われた。・・・ (略) ・・・
                三浦綾子作 「裁きの家」 より