【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

夢運ぶトレーⅤ ~自分だけのトレー

2009-11-30 16:37:16 | 私の手作り夢時間
【ヒマラヤユキノシタ(雪の下)】


   いよいよ今日で11月は最後ですね。その11月最後の1日は・・。
  今朝も雲一つない、な~んにもない空で明けました。
  おまけに暖かく、明日から12月だなんて、およそ信じられません。

   ~なんて。この所、毎年同じ事を記している気がします。
  つい一昨日も、紅葉狩りに行って感じた事ですが、
  この季節まで紅葉が楽しめる事も例外なら、
  紅葉にも明らかに劣化が進んでいる事に気付きます。

   例えば滝の所の紅葉にしても、(以前は)全部真っ赤で、
  思わずハッとした事が強烈な印象でしたから。
  
   それは大原しかり、嵐山しかり。
  やはり地球温暖化の一つの現象でもあるのでしょうね。




   さて、前回の薔薇のトレーから随分、
  日が経ってしまいましたね。

   2枚あるうちの、もう1枚のトレーが
  やっと完成しました。
  
   そろそろ・・私の中の、怠けの虫が
  顔を出して来たのかも知れません。

   つい同じ薔薇ばかり描いても・・
  なんて思ったのが運のツキ。
  気の乗らない事、この上もありません。

   後1枚、マーガレットを描き始めて
  いますが、薔薇以外の花は
  これで終わりです。

   とは言え、気に入らないながらも・・
  何とか仕上げ、ホッとしています。

   写真は、前回の薔薇も一緒に。
  花は違っても同じような色になりましたね。
  
   これなら対として通用するのでは・・と思います。
  古めかしい色は、アンティークっぽい色・・として置いて下さいね。

   このトレーの事は前回も記しましたが、ランチョンマット兼用に。
  私は、こんな風に絵を描いてしまいましたが、
  本当は無地の方が良いのかも知れません。お料理が引き立って。

   勿論、器を直置きでも良いのですが、朱色でも黒色でも、
  銘々盆(トレー)にさり気なく料理が載っているのって、素敵です。
  まとまりが良くて、ちょっぴり贅沢で・・。
  
   わざわざ、ランチョンマットとして求めなくても、
  家の中に遊んでいる盆(トレー)で十分ですものね。

   使わなければ、その良さを味わう事なく、
  毎日が過ぎて去ってしまいますから。
  (尤も、それはしまい込んだままになっている食器にも言えますね)

   それに盆ですと、片づける時も随分、楽なのです。
  そのまま流しまで下げれば良いだけなのですから。
  皆様も、どうぞお試しあれ。普段の食事も特別の食事になりますよ。     

紅葉時雨(もみじしぐれ)

2009-11-29 16:56:16 | 旅気分・夢気分
★茜色の小径(明治の森・箕面国定公園)★
箕面の森にて
渓谷に映える紅葉趣のある食事処小鳥の声とせせらぎ・・渓谷沿いの径綾を成す色彩の美落葉時雨&絨毯>
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【マウスオンして下さいね】


   お天気が崩れるとの予報は
  見事に外れ、今日の朝の空は
  雲一つない快晴。

   気温の方も、天気予報で
  言っていた程、寒くはありません。

   これで平年並みでしょうか・・。
  いいえ、もっと暖かいかも
  知れません。

   さて、冒頭の写真。
  昨日は、遅ればせながら
  紅葉狩りに行って来ました。

   行先は紅葉の名所として
  有名な 「箕面の森」。

   快晴という訳には行きませんでしたが、
  それでも概ね晴れの小春日和。

   紅葉には少々、遅かったかも
  知れませんが、十分楽しんで来ました。


   ご覧のように、全山が真っ赤に
  染まるという事はありませんでしたが、
  赤やオレンジ、黄、はたまた
  緑に彩られ、その色彩の綾に、
  すっかり癒やされたのは
  言うまでもありません。

   それに私の憧れ、落葉の絨毯。
  その上をカサ、カサッと・・
  わざと音を立てて歩く幸せ。

   そして・・。
  風が吹くと落ち葉がヒラヒラ、
  ハラハラ舞って・・。

   それも、これだけの量ですから、
  まさに時雨(しぐれ)状態。

   「そこの彼女、髪に落ち葉が
  くっついていますよ。
  “落葉の髪飾り・・” ネ!」

   通りすがりの方から、こんな風に声を掛けられ・・。
  “エッ!? 落葉の髪飾り・・?”
  何と風流ですこと!

   そんな素敵な言葉には、思わず反応してしまいます。
  すかさず、「有り難う!」 なんて、答えている私がいました。
  
   紅葉に癒やされた人々の心は、粋人になっているのかも知れませんね。
  それにしても・・次から次へと途切れる事のない人の波。
  
   日本人って、春の桜もそうですが、同時に紅葉好きでもありますね。
  改めて確認した1日でもありました。

秋の夜長のとびきりな時間

2009-11-27 16:38:58 | 煌きの硝子(ランプ含む)


   起床時、少々雲はありましたが、
  昨日同様、大層暖かい、
  小春日和の1日となりました。
  それでも、この雲は東南の空だけ。
  
   ゴミ出しの時見た北の空は、
  ス~ッと刷毛(はけ)で描いたような
  1本の線のような雲があるきりです。
  今日も終日、快晴です。

   そうそう目の前の里山が、
  ここに来て俄(にわ)かに
  その色を増して来ました。
  美しい日々が続いています。




   さて、どんなに暖かくても、
  日が傾き・・落ちますと、
  途端にヒンヤリした空気になります。

   又、妙にしんみりした気分にも・・。
  そこは晩秋ですものね。

   おまけに我家の 1階のリビングは、
  西側が高いので、
  午後 3時半を過ぎますと、早くも
  薄暗くなります。特に、この季節は・・。

   以前は、それが嫌でたまりません
  でしたが、変われば変わるものですね。
  今は大丈夫。

   ランプや蝋燭がありますから。
  寧ろ心待ちにし、待ち兼ねて
  それらを灯します。

   今日は、少々早めにワインタイム。
  自分への “もてなし” ・・
  ~なんて。

   硝子大好きな私としましては・・
  瓶だけでなく、今日はワイングラスを。

   ここでも大好きな 「葡萄柄」 です。
  GOLD 使いが気持ちまで華やかにしてくれます。
  
   このグラスは、ドイツの 「ショット・ツヴィーゼル」 製のもの。
  思い切り自分を甘やかす時間の始まりです。

   一昨日、京都に出掛けたついでに、この薔薇のお香を求めて来ました。
  ウ~ン、いい香り・・。これまでの、リーズナブルな物とは香りが全然違います。
  時には、出掛けて沢山の中から選ぶ事も必要ですね。

      

 



     つい一昨日、ブログをお休みしたばかりですのに、
    明日も又々、お休みさせて頂きます。

     遅ればせながら、友人と紅葉狩りに。
    勝手を申しますが、どうぞよろしくお願い致します。
                   

自分色の時間

2009-11-26 18:32:18 | 趣味の器(壺)~その他
【京都堀川通りの銀杏並木】



   こんな風に快晴の空で明けました。
  おまけに昨日同様、暖かい!

   小春日和が、
  まさにピッタリの1日となりました。

   こうなりますと、日溜りは暑い位。
  ふと、カレンダーに目が留まりました。

   気が付けば、
  11月も後数日を残すのみなのですね。

   一瞬、この季節とこの気候が一致
  しなくて、とまどう私がいます。

   一方、「11月は嫌な月ね・・」 が定番の 『アンの世界』
  そこにも例外は、あるようです。

   “・・・11月や 12月になっても日光は輝き、
  紫色のもやが立ち込める気持ちの良い日があった。
   そのような日には港は真夏のように楽しげに踊り、煌めき、
  湾は柔らかな青を称え、優しくなるので、
  嵐や強風は遠い過去の夢に過ぎないように思われた。”

                                        【「アンの夢の家」 第14章】



   さて、今日のような日には、
  概して家の中より戸外の方が
  暖かいものです。

   丁度、いい具合に生協から
  柿の葉寿司が届きましたので、
  外での食事と致しましょうか・・。

   恐らく時期的に言っても、
  今年は、今日が最後でしょうから。

   そうそう、写真の茶托。
  押入れを整理していましたら、
  箱のまま出て来ました。
   
   自分自身、すっかり忘れています。
  その上使うのはいつも同じ物ばかり。
  どうしようもありませんね。

   「会津塗」 です。湯呑は、「備前焼」。
  そして今日も、ランチョンマットは、
  帯を利用。
  
   この会津塗、歴史は相当古いようです。
  生産が始まったのは、
  天正18年(1590)。

   寛永20年(1643)には、
  保科正之公が会津に入り、
  山田右膳を漆器奉行として堅牢美麗な漆器の生産に格段の努力を重ね、
  その研究改良が続けられたと言います。

   明治以降は漆器の形状、意匠にも改善工夫を凝らし、加飾につては色粉蒔絵、
  朱磨き、消金粉蒔絵等、多彩な技法と名工の出現により、会津絵が完成され、
  生活工芸品として力強い生産が続けられているそうです。~以上、栞より抜粋

   話は戻りますが、この茶托、椿の絵柄ですし、これからの季節に重宝しそうです。
  色は、黒に見えますが実際は、チョコレート色。落ち着いた色合いになっています。
  
   しかしながら・・茶托一つで気分、変わるものですね。
  ちょっぴり優雅な気分になりました。     

晩秋を彩る緋の色

2009-11-24 17:55:55 | 四季のスケッチ


   早くも今日は真珠色の空になりました。
  こんな空は、いかにも晩秋・・と
  いった感じ。でも空だけですが・・。

   それでも午前中は、真珠色の空ながら
  時折、太陽も顔を覗かせていました。

   午後になりますと、
  それもめっきり少なくなり・・。

   どうやら天気予報通り、
  お天気は下り坂のようです。
  
   それでも降りそうで降らない雨。
  何とも我慢強い空になっています。
  ところで 『アンの世界』 の 11月。
  
   “・・・何日も原や海辺は霧雨に
  煙り、物哀しい海風に身を
  震わせた ―― 夜も暴風や大嵐が多く、時々アンは目を覚まし、
  いかつい北海岸を行く船がありませんようにと祈るのだった。・・・”

                                    
   10月の華やかな彩りに比べ、11月のその世界は、ガラッと変わるようです。
  空だけアース色の日本の 11月とは大違いです。
  次の、このアンの言葉も納得出来ますね。

   11月 には私は時々、春は2度と来ないような気がするわ」
                                      以上 【「アンの夢の家」 第14章】

   さて昨日は、“琥珀色に躍る径” と
  いうタイトルでしたので、
  出番を控えさせて頂きましたが、
  辿る径には紅い色も燃えています。

   この “紅”、
  又々、素敵な名前がありますね。
    
   茜色(赤色の沈んだ色)、
  緋色(濃い赤色)。

   それは蔦の葉っぱだったり、
  何かの実だったり・・。

   琥珀色に見慣れた目には殊の外、新鮮です。
  勿論、それらが混ざり合った色は、もっと壮観ですけれど。



 



     明日は、1日中外出します。
    したがって、ブログをお休みさせて頂きます。
    勝手を申しますが、どうぞよろしくお願い致します。
                      

琥珀色に躍る径 Ⅱ

2009-11-23 21:10:21 | レトロ(素敵)な空間~散策


   昨日の雨の余韻か、
  真珠色の空で明けました。

   尤も、この雨は昨夜のうちに
  上がっていましたが・・。
  
   おまけに気温も一転して、
  高くなりました。
  これは全国的のようですね。

   言うまでもなく日中は、
  小春日和になりました。
  それにしても・・。

   昨日の 『アンの世界』 の描写こそ、今日の天気にピッタリです。
  真珠色の空と霧で明けましたが、黄昏の空は、こんな風に桜色と菫色の空になりましたから。
  明後日(25日)が 「上弦の月」 のお月様も、南の空に白い顔を覗かせています。
   


  



   さて私は今日も、
  外出の帰途の道草です。

   ご覧のように抜けるような青空と
  午後の蜂蜜色の太陽の光、
  そして琥珀色に染まる径。

   又々、リラ版 「恋人の小径」 に
  1週間振りに廻り道。
  しかしながら、ここも小さな異変・・?

   これまでこの場所、人は誰もいず、
  穴場的存在でしたのに、
  今日は、カメラを構えたオジサマも。

   前回は、写生している方達でしたから
  だんだん私だけの隠れ家的場所では
  なくなったのかも知れませんね。
  ちょっぴり淋しさも覚えます。

   でも同時に、同じ気持ちを共有
  出来る方がいらっしゃる事は・・
  嬉しいのです。その心は、複雑です。

   そしてこちらは・・
  いつも気になっている、小さな家です。
  
   「アンの夢の家」 ならぬ、「リラの夢の家」。
  家に関しては、アン同様、小さな家が好きな エミリージェーン 気分にもなっています。

 
【公孫樹の古木】・【アメリカ楓】


    1週間前は、僅かに頂上だけが、
   黄色くなっていた我町の公孫樹の古木。

    その黄色、少し下に降りて来た
   でしょうか・・。でも、まだまだですね。

    そして、「アメリカ楓(ふう)」は、
   僅かに葉っぱを残すだけとなりました。
   オブジェと化すのは時間の問題ですね。

    大好きな曲がり角も紅葉しています。
   ここは朝早ければ、落ち葉の絨毯の
   上をサクサクと音を立てて歩けます。

    でも、なかなかそのチャンスには、
   出会えませんけれど。
   風情があって大好きなのですが・・。               

枯葉色に際立つ一輪の薔薇

2009-11-22 18:17:18 | 趣味の器(壺)~その他


   起床時こそ、こんな空でしたが、
  時間の経過と共に、
  真珠色の空から灰色の空に・・。

   午後 3時頃からは、
  とうとう冷たい雨になりました。

   こんな日は、日射しがない分、
  薄ら寒く感じられます。
  当然の事ながら・・・

   “・・・その日は灰色の雲と
  霧で陰気に明けたが、
  しかし、華やかな緋色と黄金 で終わった・・・”

                                        【「アンの夢の家」 第9章】

   どうやら期待空しく、冷たい雨で終わるようです。
  “華やかな緋色と黄金” で終わる事を願っていたのですが・・。

 


     ところで、冒頭の写真。裏庭で拾った柿の葉です。
    この裏庭、実は野の花の宝庫です。
    「菫」 を初め、「捩花(ネジバナ)」、「海老草」、「ドクダミ」 等など・・。
  
     その上、今の季節は落ち葉も。
    でも、落ち葉の掃除をしていても、思わずその手を止められるのが、常なのです。
    その色の美しさ!

     つい先日、“パレットの中の色”
    ~なんて申しましたが、どうしてどうして・・。

     パレットの中には、ない色も滲んでいて、魅了させられます。
    柿色、飴色、チョコレート色、珈琲色、辛し色、橙色・・
    こんな風に、思い付くまま、色の名前を考えるのも愉しくて。
  
     ついついゴミ袋には入れないで、持ち帰ってしまいます。
    尤も、持ち帰ると言っても、そこからそこなのですが・・。
    でも、自然の醸(かも)し出す色って、何と素敵なのでしょう。

     さて、庭に白い薔薇が咲きましたので壺に。
    折角ですから、白薔薇を描いてある壺に挿しました。単純ですね。

     九谷焼だと思うのですが、自信はありません。
    ただ九谷焼は、こうした土物にも金箔使いが施されています。

     よく見えませんが、薔薇の縁取りは金箔使いになっています。
    もう一つ、同じような壺で椿の絵が描いてある、
    九谷焼の壺を持っているのですが、よく似ていますので、
    そうではないかと・・思った次第です。


 



     白薔薇を描いた壺は、「九谷焼」 ではなく、
    「清水焼」 である事が判明しました。
    ここにお詫びと訂正をさせて頂きます。(’09.12.04)
 

紅彩の中の小さな春

2009-11-21 17:25:55 | 香る庭の花綴り


   今朝は穏やかな日の出と
  なりました。

   大層暖かく、
  小春日和の天気になっています。

   一時、急に寒くなりましたが、
  どうやらその時だけだったようです。

   そう言えば、灯油の巡回販売の方が
  仰っていらっしゃいましたっけ・・。

   「暖かいので、全然売れません。
  2缶目を買われたのは、
  リラさんの所だけですよ」 ~ なんて。

  

 
【ヒマラヤ雪の下】・【インウォールクラータ】


   さて、今年は紅葉の色が悪い・・なんて
  思っていましたが、ここに来て、
  我家の紅葉も何とか紅くなりました。

   それに先日も記しましたが、
  庭に小さな異変・・?

   早春の花、「ヒマラヤ雪の下」 や
  「水仙」が花芽を付けるかと思えば・・。
  (例年、2~4月に開花)

   秋植え球根のフリージアが庭に
  植えると同時に葉っぱを出しています。
  
   春が待ち切れないのでしょうか・・?
  それとも小春日和を本当の春だと勘違い?

   ところで、私の憧れの花、「匂い菫」 の
  苗をポットから庭に移しました。

   勿論、『アンの世界』 の花である
  事は言うまでもありません。

   春になると一面に青い菫が咲くという、そのものズバリの 「すみれの谷」 など、
  この菫の記述は枚挙にいとまがありません。そして他には、こんな風にも・・。
  
   「・・・紫水晶って、おとなしい、すみれたち の魂だと思わない?」
                                        【「赤毛のアン」 第13章】

   “ジム船長は、このひまわり式の讃辞に すみれ の優雅さを込めて
  言ったので、アンは誇らしげにそれを受け取った。”

                                        【「アンの夢の家」 第7章】

   すみれの存在が、大層、身近である事を感じさせてくれます。
  私も、「すみれ」 の語感と共に、大好きです。

   話は変わりますが、ルース・レンデル のサスペンスでは、
  すみれの残り香が犯人を暴く・・なんて、ありましたものね。

   その頃は、「匂い菫」 なんて知りませんでしたから、(私の頭の中ではビオラや三色菫)
  あの位の匂いで残り香・・? と不思議だったものです。
  兎にも角にも・・どんな香りがするのか・・来年の春が心待ちです。    

映画 「沈まぬ太陽」~感動と慟哭の物語

2009-11-20 19:16:16 | 映画の香り


   起床時、久し振りに、
  スッキリした空になりました。

   その後の空を見る限り、
  鋭角的な冬の空になっています。

   朝、一番に窓を開けて、
  ピリッと来る冷気。
  この瞬間、結構好きだったりします。

   そんな中、ちょっと久し振り、
  山崎豊子原作の社会派映画、
  『沈まぬ太陽』 を観て来ました。
  (ポイントが貯まりましたので)

    間に 10分間の休憩の入る、大作です。(3時間22分)
  この映画の原作(全5巻)は、もう何年も前に、既に読了しています。
  思えば・・この本から私の音読は、スタートしたのです。
   




   原作を読んだ当時も、
  よくぞ出版出来たと思ったものですが、
  同じ事を映像化出来た今も、思います。

   当然、フィクションをうたってはいますが、
  国民航空が日本航空である事は、
  一目瞭然ですし、御巣鷹山の惨劇となれば、
  なおの事でしょう。
  
   しかも、この惨劇を映画の冒頭に持って来て
  いますし、一つのキーワードにもなっています。

   映画は、日本が経済大国へと急成長した激動の時代を背景に、
  巨大企業に翻弄(ほんろう)されながらも、頑固と言ってもいいほど、
  自らの信念を貫く男の姿を描きます。

   組織と闘う主人公の恩地 元(はじめ)役を演じた、渡辺謙を初め、
  一緒に組合活動をしながら、恩地とは全く違った生き方、
  エリートコースをひた走る行天(ぎょうてん)四郎役の三浦友和。
  
   その愛人役の三井美樹役の松雪泰子、石坂浩二等など・・
  他にも実力派俳優の揃い踏み。
  長い映画でしたが、長さを全く感じる事なく、画面に釘付けでした。

   政治と金の癒着は言うまでもなく、つい最近のJR西問題でも垣間見える、
  社会の裏側をこの映画は余す所なく、見せつけます。
  
   ましてや現在の凋落振りを見ますと、作者の慧眼(けいがん)には恐れ入ります。
  でも、そこは映画ですね。
  
   原作では恩地は常に冷静、沈着、激昂する事などないように描かれていましたが、
  映画では違いましたし、恩地(渡辺謙)も大股で颯爽と歩く姿もカッコイイ・・。
  
   それでは行天(三浦友和)も、恩地に対して、
  ある種の嫉妬もあったかも知れません。なぜか、そんな風に思えてなりません。

   ともあれ、大衆迎合の映画が多い中で、日本の企業体質(組織悪)に、
  鋭くメスを入れた、この映画は、必見の価値があると思います。

光の綾を織り成す瑠璃色硝子

2009-11-19 18:30:18 | 煌きの硝子(ランプ含む)
【ヒマラヤユキノシタ】


   起床時は陰鬱な空。
  その後、時間の経過と共に、
  写真のような青空に。

   かと思えば、真珠色の雲に
  一面覆われ、そして又、青空・・。
  この時間は、青空が勝っています。

   ここ何年か、11月が1日中全く雲の
  ない快晴という事が多かったの
  ですが、本来の11月はこんな天気
  だったと・・1人納得しています。

   勿論、青空は嬉しいのですが、
  人の心は複雑です。(写真は黄昏の“刹那の空”)

   “・・・そのうちに 小春日和 の日光の魔術に浸った1週間が続き、
  寒さが身に沁みる夕べには母は 炉格子ろごうし の焚きつけにマッチを擦り、
  スーザンは夕食に焼き馬鈴薯を添えた。
   そのような晩には大きな暖炉が一家の中心となり、夕食後、
  その周りに集まる事が1日のうちで最も楽しい時であった。”

                                        【「炉辺荘のアン」 第29章】


   
   さて、11月は蝋燭が似合いますね。
  つい 【4日前】 も、窓辺の硝子の写真を載せましたが、普段使いのものです。

   窓辺ですから、碧色にこだわらず、赤や黄の色とりどりの瓶を置くのは綺麗なのですが、
  (事実そうしていました)写真を撮ってみて、改めて碧い物が多い事に気付きます。

   別に、色にこだわっている訳ではありませんが、
  やはり好きな色が多くなるのかも知れませんね。人間の心は正直です。   

   それでも 前回 は、違う色も2、3 ありました。
  今回は、それらを全部 “碧色硝子” に代え、今日も蝋燭点灯です。

   ところで・・。日本語って、どうしてこんなに色の表現が豊かなのかと、
  ここでも思うのですが、今日のタイトルでもある 瑠璃るり色」

   色の表現も然る事ながら・・こうして文字にしても、
  声に出して呟いてみても、何と素敵なのでしょう。
  特に漢字が素敵です。

   「薔薇」 もそうですが、この 「瑠璃」 の文字を考えた人、尊敬します。
  気高くて・・この字を置いて他には考え付きません。
  
   最近、漢字より、ともすれば、ひらがな重視の傾向が強いようですが、
  この漢字、意味も教えてくれ、これほど便利で役立つものはありません。 
   
   小学校など・・漢字が難しいからと言って、
  最初からひらがな書きになどせず、是非ふりがなを振って貰いたいものです。
  もう一つ、混ぜ書きも・・。

   そうそう、つい先日の事。
  カナダの 「メープルリーフ」 だと思っていた木に、名札が付いていました。

   「アメリカフウ」 とカタカナで。
  植物の正式表記は、カタカナだそうですね。
  
   「アメリカフウ」・・。“アメリカ風・・??”
  ~なんて、どういう事だろうと本気で思ったものです。
  でも、本当は 「アメリカふう だったのです。
  
   無機質なカタカナから楓を思い浮かぶのには時間がかかりますが、
  漢字で書くと一発です。
  それにしても、漢字、カタカナ、ひらがな、果てはローマ字まで。
  
   これだけの文字を自由自在に操れる国は、
  日本を置いてはどこの国もありません。誇りを持って生きたいものです。
  「瑠璃色」 から話が随分、逸(そ)れてしまいましたね。悪しからず。