【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

今ここにある永遠

2010-09-16 17:05:17 | 心の宝石箱


   起床時は久し振りの雨。
  と言っても目を凝らしてやっと
  分かる程度の雨だったのですが・・。

   おまけに、ノースリーブでは
  肌寒く、再び着替える始末。

   こんな風に着る物への朝の逡巡も
  久し振りのような気がします。

   しかしながら1日中降り続く雨では
  ありません。その後は青空も。

   さて、昨日も触れた三島由紀夫作、『豊饒の海』(全4巻)。
  第1巻の 「春の雪」 が5年前に映画化された事は既に述べた通りですが、
  その映画のパンフレットがありました。(と言っても主人が観ていたのですが)

   今思えば、観なかった事が悔やまれるのですが、小説より先に観ていればいたで、
  映画のキャスティングによってイメージが固定されてしまいますので、
  小説を読む限りにおいては良かったのでは・・と思っています。
  尤も、小説と映画はどちらが先か意見の分かれる処ではありますね。


【・・・僕達が許された仲だったら、とてもこんなには大胆にはなれないだろう】

【罪を犯している私達には、いい来世は訪れないでしょう。
けれど、どんなものに生まれ変わっても、
私はあなたを見つけ出します・・・きっと】

   とは言え、こうして読み終わった後、優雅な衣裳などを写真で見ますと、
  想像上のものと実際のもの? が結びつき、改めて感激してもいます。
  勿論、素敵な会話のフレーズも。

   ところで第2巻 「奔馬」 の事。
  1巻が上記のように空極の恋愛小説なら、2巻はテロを扱ったもの・・という、
  予備知識を持っていましたので、あまり期待はしていませんでした。

   ところが意外や意外、読み進めるに従って実に面白い!
  1つには三島由紀夫の文体に慣れて来たという事もあったかも知れません。

   1巻では、それこそ熟語も漢字も知らない事だらけで、
  何度、立ち往生した事でしょう。その都度辞書を引いて、まるで国語のお勉強。
  それでも2巻目となりますと、さすがに少なくなったような気がします。

   物語の根底に流れているのは、「輪廻(りんね)転生」。
  そして若さと純粋性。これは三島由紀夫の美学のような気がします。

   ただ、昨日の続きにもなりますが、ここでは歳月は皮膚のたるみと醜さを描き、
  年齢の積み重ねは、醜さの元凶となっているように思われます。
  となれば・・後続の巻の展開が楽しみですが、同時に複雑です。