[個人史]: 動物、猫、ネコ物語、バイク、カラス
私のバイクの座席を ナワバリとして手に入れたネコ が 私に悪意が無い事を理解した翌日からは、 人影に警戒して起きあがっても それが私だと判るとすぐにまたうたた寝モードに戻るのだった。
しかしそれは、 バイクの占領状態と同じになった。
バイクを使おうとして ネコに 『どいてくれ!』 『バイクを使うからアッチに行ってくれ!』 と言っても ネコは 「撫でたいのなら撫でて良いから..」 とばかりに すっかり安心しきってピクリとも動かない。
<なに?..なんなの???>
仕方がないので 両掌(りょうて)をネコの体の下に差し入れて キョトンとした表情のネコを 壁際の冷えたコンクリートの床に置いた。 バイクの上で寝ていた姿そのままで コンクリの上のネコ はキョトンとした表情のまま 私がバイクで出かけるのを見送った。 撫でられるかと思ったのに何が起こったのか理解できない様子だ。
<自主退去?>
その次に 座席の上のネコを見かけたとき、 撫でようと近づくと ネコは立ち上がって自分から退けようとする。 私は 『退かなくてもいいから』 と声を掛けながら近寄るが ネコは 「退かなくて良いの? 退いても(座席を渡しても)良いよ」 との表情をする。
<合図>
顔を合わせるたびに ネコのほうが何かと気を遣ってくれるので 合図 を決めた。
私が バイクを使うときには キーを チャラチャラ鳴らしながら(キーを見せながら) 『ゴメン!(バイクを)使う..』 と伝える事にした。 ネコが私を見つけると 最初に私がキーを持っているかを確認して、持っていなければ 再び座席で寝そべった。
ある冬の寒い夜のこと。
買い物に出かけるために冬支度をして バイクのそばに行くと、 ネコがいた。
とても寒い夜だったので可哀相であったが 私がキーを見せ 『ホントにゴメン!』 と言うと、そのネコは 「・・ 仕方ないわね・・」 とばかりに 座席の上で 大きく伸びをして、 ストンと飛び降り、 そのまま門から外に出て行った。
ネコのおしり辺りの 血 なのか 薄く染まった カバーを外し、座席に座ると バイクの座席は じんわり いつまでも暖かかった。
(完)
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05/24 バイクの座席はネコのお気に入り(後) ・・・ 本記事
05/24 バイクの座席はネコのお気に入り(前) ・・・ 指定席確保
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しかしそれは、 バイクの占領状態と同じになった。
バイクを使おうとして ネコに 『どいてくれ!』 『バイクを使うからアッチに行ってくれ!』 と言っても ネコは 「撫でたいのなら撫でて良いから..」 とばかりに すっかり安心しきってピクリとも動かない。
<なに?..なんなの???>
仕方がないので 両掌(りょうて)をネコの体の下に差し入れて キョトンとした表情のネコを 壁際の冷えたコンクリートの床に置いた。 バイクの上で寝ていた姿そのままで コンクリの上のネコ はキョトンとした表情のまま 私がバイクで出かけるのを見送った。 撫でられるかと思ったのに何が起こったのか理解できない様子だ。
<自主退去?>
その次に 座席の上のネコを見かけたとき、 撫でようと近づくと ネコは立ち上がって自分から退けようとする。 私は 『退かなくてもいいから』 と声を掛けながら近寄るが ネコは 「退かなくて良いの? 退いても(座席を渡しても)良いよ」 との表情をする。
<合図>
顔を合わせるたびに ネコのほうが何かと気を遣ってくれるので 合図 を決めた。
私が バイクを使うときには キーを チャラチャラ鳴らしながら(キーを見せながら) 『ゴメン!(バイクを)使う..』 と伝える事にした。 ネコが私を見つけると 最初に私がキーを持っているかを確認して、持っていなければ 再び座席で寝そべった。
ある冬の寒い夜のこと。
買い物に出かけるために冬支度をして バイクのそばに行くと、 ネコがいた。
とても寒い夜だったので可哀相であったが 私がキーを見せ 『ホントにゴメン!』 と言うと、そのネコは 「・・ 仕方ないわね・・」 とばかりに 座席の上で 大きく伸びをして、 ストンと飛び降り、 そのまま門から外に出て行った。
ネコのおしり辺りの 血 なのか 薄く染まった カバーを外し、座席に座ると バイクの座席は じんわり いつまでも暖かかった。
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