バイクの座席はネコのお気に入り（前）

［個人史］： 動物、猫、ネコ物語、バイク、カラス

カラスの ”指示符丁” を発見した場所でもあるのだが、
私の６番目の住居となったアパートは、畑の隣にひっそりと建っていた。

門のある敷地にはいると、
２階住人用の階段のあるアパート側面に沿ってトラック一台分ほどの共有スペースがあり、 それが 一階住人のドアが並ぶ通路の入り口であり 同時に 自転車・バイク等の置き場所でもあった。

私のバイクは 土日以外はカバーで覆い 道路沿いの壁側に置いていたのだが、いつしかノラ猫のお気に入りの場所となったようだ。　外出しようとすると大抵いつも一匹の大きなトラ猫がカバーに被われた座席の上にいる。

別に居ても構わないのだが 目を合わせたり、近づいたりするたびに 警戒してさっと逃げていく。　会うたびに声をかけ、ようやく、 私が近づいても 警戒はしてもすぐに逃げはしなくなった頃のことだ。

　ある日の夕方、アパートに戻ると いつものトラネコがいる。　無関心を装ってバイクに近づき、 ネコのスキを付いて 『コイツめ！』 と、 首根っこを ”ガッシリ” と押さえつけた。

「フンギャー！」 と鳴いて猫がジタバタしてももう遅い。
首根っこを押さえつけた上 さらに動きを封じてネコを撫でた。　撫で回すとすぐにネコは喉をゴロゴロいわせた。

　これで安心である。 手を放してももうネコは逃げない。　さらに首を撫でながら 『居てもいいから！』『逃げなくてても良いから！』 と言い聞かせて私は部屋に戻った。

　（続）

関連記事
05/24 バイクの座席はネコのお気に入り（後） ・・・ 癒し場所
05/24 バイクの座席はネコのお気に入り（前） ・・・ 本記事
10/22 おつぼネコ （１）（２）（３）