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ポコアポコヤ

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「福袋」角田光代 感想

2009-07-09 | 小説・漫画他

角田さんらしいお話が8つ入った短編集。面白かったけれど、短いのでパンチが少な目かな。やっぱり長編が読みたいな。この中では、「カリソメ」が一番面白かったです。3つ☆半

箱おばさん
冒頭の「やばい人は20メートル先にいてもわかるようになった」に爆笑。 私も駅側のお菓子屋さんで働いていると、色々な人から道を聞かれたり、妙な事を頼まれたり言われたりする・・・っていうの、解るわ~。私もそういうお店でバイトして聞かれたこともあるし、逆に私が道を尋ねちゃったりしたことあったわ・・・。

イギー・ポップを聴いていますか
実は私も旦那もゴミステーションに捨ててあるもの(まだ使える家具とか本とか)を拾って来るのは本当は大好き。 若い頃はやってたけど、関東に越してからは自分も大人になっちゃったし、回りの目があって全くやってない。出来なくなってちょっと残念・・
家の前に置かれていた謎の袋。中を開けるとビデオが。その中の一本が週末婚ってのが可笑しい(私も昔面白く見てたドラマだった)

白っていうより銀白っていうより銀
こ、こ、これは・・・。今年の冬放映していた仲間さんと加瀬君主演の山田太一さん脚本のドラマ「ありふれた奇跡」の最終回と非常に似たシーンが・・

フシギちゃん
会社の同僚の長谷川さん。長谷川さんが一緒に暮らしていた彼氏。自分の知らない一面をつい追究してしまうようになり、歯止めが利かなくなってしまい、ついには尾行までしてしまうようになる。角田さんの小説には、こういう恋人を際限なく探ってしまうとか病的にまでなってしまう女性がたびたび登場しますネ。

母の遺言
お母さんが亡くなり、残った兄弟が遺産を相続することになるのだが・・・。

カリソメ
もうすぐ離婚する夫に黙って同窓会に出かけたら・・・知らなかった夫の過去の姿が解る。仮面浪人、仮の姿・・・。
夜ふと目が覚めたら隣で寝ている夫がいなかった・・・私が寝た後、そっとベットから抜けだし好きな女性の元に夜の街を走ったのかな・・と思いを巡らす。


これまた病的なまでに犬に執着してしまう彼女を冷めた目で見つめる同居男・・。
「ざまあみろ」と繰り返す男・・・。

福袋
はぁ~っ、こういうダメな(息子)兄を持つと親も兄弟も一生苦労するよね・・・。それにしても小6でだなんて、早いっ!!
「ひょっとしたら私たちはだれも、福袋を持たされてこの世に出てくるのではないか。」これはナイス!ですね。確かにそういう部分もあるかも。

なんとなく、離婚した夫婦や、破綻しかけてるカップルなどが多く登場してる気がして、角田さんも知らないうちにまさか伊藤さんと離婚してるとか、破綻してるって事は無いよね・・??
まあ、もし仮に万が一そうだとしても、角田さんならそういう経験を逆に肥やしにして、どんどん小説に昇華させて行くんだろうな。

「福袋」角田光代(2008-02-15)


「くまちゃん」面白かったです
森に眠る魚(ネタバレです 注意!)
何も持たず存在するということ
角田光代さんの小説色々感想まとめ
「三面記事小説」「マザコン」
ロック母
「薄闇シルエット」凄く共感、良かった 角田光代
「いつも旅のなか」「誰かのことを強く思ってみたかった」
「presents」「夜をゆく飛行機」
「恋をしよう。夢をみよう。旅にでよう。」 「恋するように旅をして」の感想
「対岸の彼女」感想と、全あらずじ 
ドラママチ 「太陽と毒ぐも」「12星座の恋物語 」感想
「八日目の蝉」 角田光代 凄く引き込まれて一気読み

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Unknown (ゆう)
2009-07-09 09:54:26
おはようございます。
確か、角田さんは伊藤さんと離婚されちゃいましたよ。
去年だったか、おととしだったか忘れましたが・・
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ゆうさん☆ (latifa)
2009-07-09 20:19:39
ゆうさん~~!情報ありがとうございます。
今初めて知りました。ゆうさんが今、教えてくださらなかったら、ずっと知らないまんまでいましたよ。
早速ネットで色々検索してみたら、3年くらいの結婚生活で離婚してしまったと出てました。
なるほど・・・。なんかこのところ、角田さん、離婚話の小説が多いなあ・・・と思ってたんです。実際にご自分も離婚されていたとは・・・

でも、元々角田さんって、自由人って感じで・・、「結婚した」って事の方が驚きだった処もあったし。
でも、やっぱりなんぼ小説はフィクションとはいえ、実体験が小説に投影されるものなのですね。
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Unknown (エビノート)
2009-07-13 20:39:09
こんばんは。
離婚情報に私もビックリ!
つい最近読んだ本「くまちゃん」は、ふられる話ばかりが詰まっていたので、何でかなぁ~?と思っていたんですが、なるほどそういうことがあったからなのか。
期待通りには行かない人生の機微を描いた作品、それぞれに面白かったです。

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エビノートさん☆ (latifa)
2009-07-15 08:46:39
こんにちは~
そうっかー!エビノートさんも離婚のことご存じじゃなかったんですね
そうそう!「くまちゃん」でも別れる話が多くて、それに「三月の招待状」でしたっけ?あれもそうだし、なんかこのところ、離婚ものとか別れる話が多いよなあ・・・って思ってはいたんだけれど。
なんとなく、角田さんと伊藤さんは、別れても友達同士でいる感じがします。
私自身はそういうの(別れても友達で・・)出来ない気がするけど・・。
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Unknown (june)
2009-07-16 15:17:38
latifaさん、こんにちわ!
私もここで角田さんの離婚のことを知ってびっくりしました!
(すみません、これにばかり反応して・・)
でもこの頃の角田さんの話は、以前よりずっと救いがあるし、すごみも安定感も増してきたきがします(偉そうですけど・・)。

「くまちゃん」は、図書館の予約が回ってこなくてしばらくは読めそうにありません。
楽しみに待つことにします。
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juneさん☆ (latifa)
2009-07-17 14:47:18
こんにちは~juneさん
juneさんも角田さんの離婚のこと知らなかったんですね~。いやいや、私もこちらでゆうさんに教えて頂いてびっくり。知って良かった~(言葉は変ですが、この処の作風と繋げて、すごく納得したので・・)

そうかぁ~juneさんは、すごみも安定感も増して来た感じがされたんですね
角田さんは、きっとこの結婚・離婚の経験を経て、また一回り人間が大きく?なったのかもしれませんね。

くまちゃん、角田さん離婚の事を頭に置いて読んだら、また違っただろうな~と思います。私は知らないで読んでしまったので・・・。
juneさんのくまちゃんの感想、気長に楽しみに待っていますね
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