ラピス・ペイン

いわゆる愛着障害、アダルトチルドレンと言われる人間の過去と現在と自己分析

23歳から-7

2015-02-28 12:51:05 | 日記
この時期を乗り越えてからは、これから先の人生を生きて行ける自信がついた。
人は一人では生きていけないけれど、それでも一人で生きている。
そう思えたら、自分に関わってくれる、全ての人に感謝の気持ちが湧いて来た。
人は一人で当たり前。関わってもらえるのは特別なことなんだ。
たとえ、親でも姉弟でも、粗末に扱っていい人なんて一人もいない。

一人で生きている事を受け入れたら、やっと自分が自分になれた気がした。
人に影響されずに、自分がどうしたいかを客観的に考えられるようになった。
もちろん、いつでも上手くやれる訳ではないけれど。
自分の考え、自分の感情。相手の考え、相手の感情。
事の本質に眼を向け、どうして行くのが最善か。客観的に考えられるようになった。

この頃から、自分の気づいていない自分に眼を向けるようになった。
例えば、人に親切にする時は、まず、自分の心の中を隅々まで見てみる。
心の中に、自分の評価を上げたい、感謝されたい。なんて、欲が有りはしないか?
欲があるなら、それは親切ではなく、お節介になってしまう。

人に厳しくする時も、まず自分の心の中を隅々まで見てみる。
心の中に、自分の不満や憂さ晴らし、自分を認めさせたい、と言うような気持ちが有りはしないか?
もしあれば、それは自分の為に無闇に人を傷つけてしまう事になる。

自分の汚い心に眼を向ける事で、心から人に尽くせるように、相手にとって、本当に必要な事は何か。それを一番大切にしたい。

矛盾するようだけれど、心から人の為に尽くす事を、自分の為にやっている。
そうでなければ、不満や見返りを求める心が出てしまうからだ。
その人が良くなると、自分が嬉しいから。自分が嬉しい為にやっている。

もちろん人間である限り、欲を全く持たず、汚い心を全く持たずに。と言う訳にもいかない。
ただ、自分の心の本質に、常に眼を向ける必要はある。

23歳から-6

2015-02-27 12:10:44 | 日記
やっと暗闇から抜け出せた。
この経験の中で、あたしは不思議な映像を見た。
それは、夢だったのか、頭の中で作り上げたイメージなのか、今となっては解らない。
真っ暗な闇の中。
上も下も、左も右も、前も後ろも解らない中で、向かう場所を見失ったあたしは、不安の中で苦しみ、もがいていた。
その時、足元から明るく照らされた光の道が真っ直ぐ伸びて行った。
その道のずっと先に、小さく見える扉が一つ。
あぁ。あそこに向かえば良いんだ。
ホッとした。
あの扉なら、どんな道を通っても必ずたどり着ける。
あたしはその扉の意味を理解していた。
それは、死の扉。
光の道は自分の人生。
全ての人が、自分だけのその道を、自分一人で歩いている。
きっと、生きる事の本質はとってもシンプルなんだ。
向かう場所がある事は有難い。
終わりがある事は有難い。

23歳から-5

2015-02-26 12:26:23 | 日記
別れを切り出した後、これから彼がどれほど苦しい日々になるか知っていたあたしは、「辛くなったら連絡してね。」と、言って家に帰った。
彼は、「もう連絡しない。」と言っていたけれど、家に帰ってから20分後、「やっぱり連絡したい。」とメールが入った。
ホッとした。あたしが成長させてもらったように、彼が成長する為に、何か役に立てるかも知れない。と思った。

別れた後に連絡を取る事が良いか悪いか、いろいろな考えがあると思う。
ただ、関係の深さや、心の傷の深さによっては、多少のサポートは必要だと思っている。
誰かを失って深く傷ついてしまった時には、その人の代わりは誰にもできない。
別れた後に気付く事がたくさんある。
大切にしたい気持ちの行き場がなくなってしまうと、本当に辛くて仕方がない。
大切にしたい相手に、大切にする事を受け入れてもらいながら、徐々に自分の気持ちに整理をつけて、決断して自ら離れて行くのが一番大きく成長できると思っている。
図らずも、あたしはそうして成長できた。
気持ちの整理をつける時間と、自分で決断する。と言う事が、何より自分を成長させてくれる。

それからは度々逢って話を聞いた。
苦しい気持ちを受け止めながらも、絶対に戻る事はない。と、心に強く決めていた。
戻る事は、彼の成長も止めてしまうから。
あたしは心から、彼に成長して欲しいと願っていた。
あたしは心から、彼に感謝していた。

たとえ裏切られても、これからも大切な人を疑う事はしない。
疑うよりも信頼関係を築いた方が、よっぽど人生が豊かになるからだ。
それに、常に疑い続けるエネルギーは、あたしにとって大きな負担になる。
裏切られても、悪い事ばかりではない。心が大きく動いた時は、それだけ大きく成長できるチャンス。
大丈夫。これから先、何があっても乗り越えて行ける。

23歳から-4

2015-02-25 21:31:53 | 日記
この2年で、あたしはたくさんの事を学び、それまでの価値観が根底から覆っていた。
それまでとは全く違う考え、それまでとは全く違う心。
ようやく世の中がクリアに見えて、これまで何が正しいかも解らずに、霧の中で生きていた事に気がついた。
以前は弱い自分が大嫌いで、強くなりたい。強くなりたい。と、そればかりだったのに、不思議とその気持ちがなくなっていた。
プライドの持ち方さえ変わっていた。
それまでは、バカにされないように、相手と自分を比べて、相手より自分の方が優れている事を誇示するように使っていたけれど、本当のプライドは自分の心を守る、盾のように使う物なんだ。
心ない言葉に傷つかないように、自分の心を守りながら、その言葉の本質に眼を向け、人の心を思いやる余裕を持てるように。
ようやく自分の意思を持ち、自分にとっての正しい事がハッキリ掴めるようになった。
あたしの心は、生まれかわったかのように成長していた。

23歳から-3

2015-02-24 14:19:58 | 日記
それから一人でじっくり考えて、二人で向き合って、ちゃんと話し合おう。と決めた。
そして、彼に自分の気持ちを全て話し、一緒に解決して欲しいと頼んだ。
けれど、彼の答えはこうだった。「自分は裏切ったんだから、何も言う権利はない。お前が別れると言うなら仕方ない。」
あたしは、これからも一緒にいたいから、ちゃんと本音で話せる仲に戻れるように、一緒に解決して欲しいと頼んだのに。
彼は向き合う事なく、結論をあたしに丸投げにした。
それから、また一人で考えて、話し合う事を繰り返した。
彼は泣いたり取り乱したりしながらも、ちゃんと話を聞いてくれた。
解ってくれたかな?と、思っても、やっぱり向き合ってはくれず、逃げてばかりいた。
彼から別れを切り出す事もなく、話し合いは続き、こんな状態を半年ほど繰り返した。
あたしはようやく、彼はどうしたら良いのか解らないんだろう。と、思えるようになった。
解らないから、逃げてしまうんだろう。
すごく苦しそうな彼に、これ以上、向き合う事を望むのは無理があった。
あたしも八方塞がりで、もう別れる以外に選択肢は残っていなかった。
彼を嫌いになった訳ではないのに、残された道は一つだけ。
仕方なかった。
あの日から2年が経っていた。