いやし犬ラリー

キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルの毎日

ひとり二役

2005-03-31 12:12:20 | Weblog
ラリーがいた頃、よくラリーの口真似をしていた。
ラリーが喋るわけがないので正確には真似じゃなくて、
もし喋ったらこう言うだろうなと思うことを、ラリーっぽい声で言っていた。
例えば夜外食したいとき、夫を誘うと夫はたいがい面倒なので断られる。
そこでラリーの声真似をして、
「行っておいでよ。僕なら全然寂しくないよ。たまにはいいんじゃない?」 と言う。
ほかにも言いにくいことはラリーの口真似で言ったりしていた。
夫の食事の仕方だったり、洗濯物の出し方など。
ラリーの声で言うと冗談ぽくて笑って聞き流せる。
この前久しぶりにラリーの声を出してしまったら、夫から
「ラリーはもういないのに」 とたしなめられた。
夫もラリーの声を聞くのはつらいのかと、それ以来やめている。

「ラリー、お母さんひとりのときは相変わらずラリーの声出してるよ。
 ひとり二役ってやつ。結構楽しいよ。」

水分補給

2005-03-30 12:06:08 | Weblog
この前家の近所を夫と一緒に歩いていたら、ラリーとよく似た犬を見かけた。
同じキャバリアでもブチが多かったり、顔が丸かったり微妙に違う。
その犬はラリーと顔の感じが同じだった。
「あら、ラリーとそっくり。ラリーかと思った。」と言ったら、
夫が驚いて私の顔を見た。
たぶんラリーとよく似た犬を見て私が泣いていると思ったんだろう。
でも、全然悲しくはなかった。
自分の言葉では泣かないから。
それにかわいい犬を見るのは好き。
私が泣いてしまうのは、だいたいほかの人の言葉を聞いたとき。
慰めてもらったり、ラリーの思い出を聞いていると弱い。
特に夫からまじめに 「ラリーかわいかったよな」 などと言われると、
すぐにじわ~と涙が出てくる。
年とともに涙腺が弱くなって、そういう反応は早い。

「ラリー、花粉症で鼻水も出てるし、涙もよく流すから水分補給は大切だね。
 干からびないように気をつけて綺麗なお母さんでいるからね。」

一ヶ月

2005-03-28 10:33:45 | Weblog
今日でラリーがいなくなってからちょうど一ヶ月。
最初はラリーがいない生活なんて考えられなかったのに、
ちゃんと暮らしている。
人間は強いものだ。
実家の母と電話で話しながら泣いていたら、
「泣けるうちはまだ余裕があるのよ。」 と言われた。
夫が亡くなったら泣くどころじゃないそうだ。
母自身、父がまだ健在なのでそういう経験者じゃないけど、
友達を見てきて、世間一般の残された人はもっと大変らしい。
愛する者を失った悲しさに違いはないけど、泣けるなら
今はいっぱい泣いてしまおうと思った。

「ラリー、天国の様子はどう? もう慣れたかな?」

2005-03-27 15:06:48 | Weblog
ラリーの写真の横にはいつもお花を飾るようにしている。
自分で買ってくるときもあるし、この前は上の娘が買ってきてくれて
めぐちんが手渡してくれた。
実家の母も私が泣いていることを知って、贈ってくれた。
ラリーもきれいな花に囲まれて幸せそう。

「ラリー、ラリーのおかげで家の中にお花が絶えないよ。いいことだわ。
 ありがとうね。」

存在

2005-03-26 17:26:57 | Weblog
ときどき不思議になること。
確かにラリーは我が家にいたんだということ。
ちゃんと生きていたということ。
そのラリーが今はいないということ。
何かの拍子にふっと考えてしまう。
4人家族の我が家にラリーが来て5人になった。
上の娘がお嫁に行ってまた4人に。
そしてラリーがいなくなって3人になってしまった。

「ラリー、あれだけあったラリーの毛が日に日になくなっていくの。
 絨毯の上にももうあまり残ってない。お掃除のしがいがないのがつまらないよ。」

おなべ落下

2005-03-25 09:57:36 | Weblog
昨日、台所のカウンターに大きいおなべを落としてしまった。
うちの台所は対面式になっているので、カウンターはリビングと繋がっている。
そのせいで、カウンターの上にあったミニ観葉植物が床に落ちて、
中の石ころのようなものや、入れ物のガラスがリビングに飛び散った。
とっさに 「ラリーがいなくてよかった!」 と思った。
もしラリーがカウンターの下にいておなべが当たったら…
おなべじゃなくてもミニ観葉植物が当たったら…
大変なことになっていた。
下にいなかったとしても、大きな音で絶対に見に来る。
ガラスの破片を踏んづけてしまうかもしれない。
誰もいないのに急いで片付けた。

「ラリー、『ラリーがいなくてよかった』なんて思ってごめんね。
 ただ怪我させたくなかっただけなの。わかってくれるよね。」

生きる

2005-03-24 10:54:48 | Weblog
昨日の新聞に書いてあった言葉。
「犬は老いても、我が身の老いを嘆いたり将来を思い煩ったりせず、
 現在を満足して生きる」 
東大教授で獣医学の林良博さんという人が言ったらしい。

確かにラリーは一日一日がすべてだった。
時には具合の悪いときもあったけど、一生懸命生きていた。
死ぬまで薬を飲まなければならないのに、淡々と過ごした。
人間もそんなふうに生きられたらいいのに。
私は心配や後悔が多くて後ろ向きになってしまうことが多い。
ラリーを見習って、生きていられることに感謝して暮らしたい。

「ラリー、ラリーがいなくなってからお父さんより早く死にたいなんて思ってたの。
 ひとり残されるのは寂しいから。でも、贅沢言わないで頑張って生きるよ。」

静寂

2005-03-23 10:47:13 | Weblog
一昨日は上の娘とめぐちんが来て賑やかだった。
なのに昨日から下の娘が彼氏と旅行に行ってしまって、今日は一気に静かになった。
家の中は中年夫婦ふたりだけ。
その夫も仕事に行って今は私ひとり。
ラリーがいてくれたらまったくのひとりにならなくてすむのに。

「ラリー、お散歩がなくなってお母さん太っちゃいそう。
          ひとりでウォーキングなんて寂しくてできないよ。」

めぐちん

2005-03-22 14:14:15 | Weblog
昨日は午後から上の娘が孫のめぐちんを連れて遊びに来ていた。
めぐちんが着く前、ラリーのことを聞かれたらどうしようかと思っていた。
死んでしまったことがわかるのか、焼き場のことを覚えているか。
でも、さすが19日で3才になったので死んでしまったことはわかっていたらしい。
家の中に入ってもラリーを探したりはしなかった。
そのかわり質問したい年頃で、いろいろ聞いてきた。
「ラリ君は骨になったの?」
「どうやって骨になったの?」
「骨になってどこに行ったの?」
ひとつひとつまじめに答えた。
それがラリーのためだし、めぐちんのためになると思って。

「ラリー、めぐちんもちゃんとラリーのこと覚えてたよ。
 昨日はかわりにコラリちゃんとココラリちゃんが相手してたよ。」

一番

2005-03-21 12:45:42 | Weblog
連休は鎌倉と横浜に行ってきた。
犬連れが多く、いろんなところで犬を見かけた。
「飼い主さんと一緒でいいわね。できるときにいっぱい楽しんでね」
とう思いでほほえましく見ていた。
でもどの犬もかわいかったけど、やっぱりラリーが一番かわいいと思った。
うちの犬だからというのではなく顔が美しい。
いなくなってしまっても親ばかは続くようだ。

「ラリー、ラリーほどかわいくて性格のいい犬はいないみたいだよ。
 だからラリーに触れられなくても満足だよ。」