貝印は岐阜県関市生まれの中小企業である。
関市は中世以来「関の孫六」で知られた刃物の町で、貝印は関市を代表する刃物メーカーである。
我が家の貝印商品には、剃刀、爪切り、調理用カッターなどがある。
剃刀の替刃以外は、随分長いこと使用している。
最近、爪切りを買い替えた。
錆だらけだったが、不思議と歯の部分は錆びていなかったので、問題なく使えていた。
買い替える必要もなかったのだが、寒川神社の陶器市で見つけた爪切りが気に入ってしまい、ついつい買ってしまった。
買ったのは、新潟県燕市の富真という会社の爪切りである。
黒塗りで見栄えがよく、値段は1500円で、爪切りとしては高級品の部類である。
使って見ると、乾いた良い音がする。
もはや、錆だらけの貝印の爪切りは不要だと思い、捨ててしまった。
これが後悔のもとだった。
自分の足の爪は、軽度の巻き爪で、湾曲している。
富真の爪切りは歯と歯の間が狭く、湾曲した足の爪が入らなかったのである。
貝印の爪切りでは問題なく切れていたから、歯と歯の間が富真の爪切りよりも広かったのかもしれない。
爪切りの仕様は皆同じだと思っていたが、そうではないらしい。
貝印の爪切りを買い直してもよかったが、どうせなら、巻き爪用の爪切りを購入することにした。
岐阜県関市の鵜飼洋鋏という会社の足用つめきりがよさそうだった。
価格は1221円だが、878円で販売していた。
取っ手の部分の締め付けが少し緩いが、それ以外は問題なかった。
無味乾燥な製品だが、貝印のように長く使用できれば愛着がわくかもしれない。
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