日本科学未来館サイトより
宇宙が急膨張した証拠を見つけたと思ったら、実は間違いでしたというニュースがありました。
宇宙は138億年前に誕生した時に、目に見えない小さな点から急激に膨れ上がって火の玉状態(ビッグバン)になったと言われています。これを「インフレーション理論(急膨張理論)」といい、宇宙物理学者の佐藤勝彦・自然科学研究機構長たちが考えました。
どんな証拠があれば急膨張したといえるのですか?
原始重力波です。
それはどんなものなのですか?
重い星が激しく動くと空間がゆがみ、目に見えないうねりが宇宙を伝わります。これが「重力波」で、天才物理学者のアインシュタインが約100年前にその存在を予言しました。重力波は宇宙が急膨張した時も発生したと考えられていて、これを原始重力波と呼んでいるのです。
どうやって見つけるのですか?
直接は捉えることが難しく、原始重力波が宇宙に残した痕跡を探すのです。昨年3月に、米国の研究チームが「宇宙が誕生して38万年後の光から痕跡を見つけた」と発表し、「ノーベル賞級の発見だ」と話題になりました。でも、詳しく調べたら、宇宙を漂うチリを見誤ったということでした。
残念でしたね。
研究が進めば、本当に発見されるかも知れません。
参考文献:読売新聞