何だろう、不思議発見!

ふだんよく耳にする言葉や使っている物、その謎を解明して見よう。たくさんの知らないことがありそうだ。

津波と同じ位に怖いよ

2016-03-21 | 自然

高潮の起こる仕組み

 台風などでフィリピンなどで大きな被害が出たそうですね。

とくに高潮で多くの人が亡くなりました。

高潮って何ですか?

台風や発達した低気圧の影響で、海面が異常に高くなる現象のことです。

海面が高くなるだけで、大きな被害になるのですか?

じわじわと海面が上がって浸水被害を引き起こす様子を想像するするでしょうが、そういうケースのほか津波のように一気に押し寄せて、家屋を流してしまうこともあります。フィリピンの場合も、そういう被害だったと考えられています。

高潮はどのようにして起きるのですか?

主な原因は二つです。ひとつは低気圧による「吸い上げ効果」で、気圧が下がると大気が海面を押す力が弱くなるから、海面が上がるのです。気圧が1ヘクト・パスカル低くなると海面が1センチ高くなります。フィリピンを襲った台風の中心気圧は、普段より100ヘクト・パスカル以上も低かったのです。吸い上げ効果だけで海面が1メートル以上も上がったと考えられています。

もう一つの原因は?

強い風が海岸に向かって吹くと、海水が海岸に集まります。これは「吹き寄せ効果」といい、湾の奥に風が向かうと、海水の逃げ場がなくなって特に高くなりやすいので注意が必要です。

日本でも高潮の被害はあるのですか?

1959年の伊勢湾台風では5000人以上が亡くなりました。約7割は高潮が原因といわれています。

潮の満ち干きは影響するのですか?

高潮が満潮と重なると被害が大きくなりやすく、特に満月や新月の頃は「大潮」と呼ばれて、潮の干満の差が最大になります。この時期は特に警戒した方がいいですね。

 

                                                         参考文献:読売新聞


宇宙での日本の役割は大切なもの

2016-03-01 | 宇宙

こうのとり

 国際宇宙ステーション(ISS)に向かった日本の無人補給船「こうのとり」は、無事に到着したそうです。どんな役目があるのですか?

こうのとりは、長さが9.8メートル、直径4.4メートルの円筒形です。地上から400キロメートル上空を回るISSに、乗組員たちの飲料水や食料、実験装置などをほぼ年に1回ずつ届けています。最大で6トンの荷物を積めます。4号機では、若田光一飛行士の話し相手になる小型ロボット「キロボ」も運びました。

 世界の評価がとても高いと聞いていましたが?

ISSは、新幹線より約100倍も速い秒速7.7キロメートルで動いています。そのため近づく速さや位置が少しでもずれると、ぶつかったりはぐれたりしてしまいます。でも、こうのとりの動きは極めて正確で、最後は予定通り約10メートルまで近づき、ISSのロボットアームにつかまれてドッキングしました。船体を覆う金色の断熱材と青い太陽電池パネルを輝かせる姿は、ISS乗組員たちに「宝石みたい」といわれているそうです。

 荷物を運び終わった後はどうするのですか?

ISSから切り離し、その後に地球の大気圏で燃やす予定だそうです。つまり1回限りの使い捨てなんですね。製造費は約140億円だからもったいない気がしますが、ISSのゴミや不用になった実験装置を積んで一緒に燃やす重要な任務もあります。

 地上には戻れないのですか?

実験成果を地球に持ち帰るため、高温に耐える部屋を備えた改良型も検討されています。3号機から、燃えない観測装置を積んで大気圏を通る時の温度データーなどを集め始めたそうです。将来は、飛行士を宇宙に送る有人宇宙船への発展も考えられています。

 

                                                                          参考文献:読売新聞

 


好きなだけ食べても太らない糖とは

2016-01-14 | 医療

希少糖

 最近、スイーツやジュースによく使われ、話題になっている「希少糖」って何ですか?

自然界にわずかしかない糖のことを意味しますが、今注目されているのは、その中でも「D-プシコース」という希少糖です。体内の消化酵素の働きを妨げ、カロリー摂取を抑えるので「好きなだけ食べても太らない、大丈夫」として人気です。

どういうことですか?

人体のエネルギー源になるお米やジャガイモなどの炭水化物は、消化酵素によってブドウ糖に分解されてから、体内に吸収されます。しかし、消化酵素にD-プシコースがくっつくと、酵素の形が変わってうまく分解できなくなるのです。さらにD-プシコース自体も、ほとんど吸収されないのです。

昔からあったのですか?

自然界では、ズイナという植物の葉からしかとれず、以前はとても高価でした。しかし、香川大学が1990年代に微生物を使って、ブドウ糖などの分子構造を少しだけ変化させて、D-プシコースを生み出すことに成功したのです。簡単に作れるようになったことで研究が進み、食後の血糖値上昇を抑えるなどのデーターから、太りにくいといった特徴も明らかになりました。

どうして香川大学では熱心に研究しているのですか?

香川県は江戸時代から高級砂糖の「和三盆」を特産品としてきた歴史があります。地方の国立大学の多くは、地場産業振興に協力していて、香川大学も2001年に希少糖研究センターを設置しました。さらに効率のいい生産方法を企業と共同で開発し、D-プシコースを含むシロップを商品化しました。香川県と地元経済界は、希少糖を使った料理のレシピを紹介するなど積極的にPRしています。希少糖は、香川県の経済成長戦略の大きな柱の一つに位置づけられています。

 

                                                             参考文献:読売新聞


ノーベル賞の日本人受賞は

2015-12-16 | ニュース

 

大村智氏          梶田隆章氏

ノーベル賞の発表がありました。今年も日本人が受賞しましたね。

そうですね、生理学・医学・物理学・化学などの分野は日本人の受賞者が多い分野です。あのiPS細胞で受賞された山中伸弥・京大教授もそうですし、今年は大村智・北里大特別栄誉教授が受賞されました。また、物理学賞で、東大宇宙研究所の梶田隆章所長も受賞されました。自然科学では、これまで米国籍だけれど南部陽一郎・シカゴ大名誉教授を含めて16人の日本人が受賞しています。これは米国の46人に次いで2番目になるそうです。

意外と多いのですね。

日本人初の受賞者、湯川秀樹博士以来の伝統がある素粒子物理学や、化学の分野などが日本の「お家芸」で、受賞者が多いようです。でも、受賞理由となった研究は何十年も前の成果ということが多いので、政府は予算を増やして研究者を応援しているけど、今後も受賞者が増え続けるとは限りません。

授賞式はどんな感じなのですか?

賞の創設者アルフレッド・ノーベルの命日、12月10日にストックホルムで行われます。受賞者はえんび服を着てスウェーデン国王からメダルをもらい、家族や友人といっしょに、1300人が出席する豪華なディナーに参加します。でも、ディナーの後のダンスに挑戦した日本人受賞者は少ないようです。

日本には国際的な賞はないのですか?

国際科学技術財団の「日本国際賞」や、稲盛和夫・京セラ名誉会長が創設した「京都賞」などがあります。これらは、いずれも世界の評価は高く、もっと注目されてもいいですね。

 

                                                                           参考文献:読売新聞

 

 

 

 


流氷はどこから来るのか

2015-12-01 | 自然

北海道に流氷が到来するそうですが、川から来るのですか?

流氷はオホーツク海の水が凍ったものです。海流や風によって南下し、網走や紋別などの沿岸までやって来ます。海上を流れ漂う氷なので流氷というのです。

日本海や太平洋だって寒いけど、何でオホーツク海だけ凍るのですか?

オホーツク海は凍りやすい条件が整っているのです。流氷が生まれるロシア沿岸は、真冬に大陸から北西風が絶えず吹きつけ、氷点下40度以下になる極寒の地なのです。さらに、オホーツク海にはアムール川という大河から大量の真水が流れ込み、海面から深さ50メートルまで塩分の薄い層ができるのです。濃度が高い下の層とは混ざりにくいため対流が50メートル以内にとどまり、数百~数千メートルの深さまで対流が起きるほかの海に比べて冷えやすいのです。

流氷で船が出せないから漁業には不利でしょうね。

実はそうでもないのです。流氷には植物プランクトンがくっついていて、氷とともに日本にやって来るのです。春になると増殖し、氷がとけて海中に広がると、それを餌にする動物プランクトンが増え、小魚なども集まるのです。流氷が海の生き物を支え、一帯が好漁場になるのです。

流氷の多さは年ごとに違うのですか?

冬の寒さや風などの気象条件によって年ごとに変動しています。でも長期的に見ると、流氷がピークに達したときの面積はどんどん小さくなっています。

地球温暖化の影響ですか?

それも一因と言われ、北極でも同じような傾向が目立ちます。北極の場合は真夏でも広い海域で海氷がとけずに残るのです。1980年夏の氷の面積は約790万平方キロメートルだったのが、2012年は約340万平方キロメートルと半分以下で、観測史上最小になってしまいました。

 

                                                                参考文献:読売新聞