何だろう、不思議発見!

ふだんよく耳にする言葉や使っている物、その謎を解明して見よう。たくさんの知らないことがありそうだ。

虫を追跡し積乱雲予測

2012-06-05 | 科学

 積乱雲

 

 風に乗って運ばれる昆虫やクモを気象レーダーで追跡し、夏の豪雨をもたらす積乱雲が生まれる現場を突き止めることに、気象研究所などのグループが成功した。

 積乱雲の発生を予測する技術につながる成果。26日から茨城県つくば市で始まった日本気象学会で発表する。

 積乱雲は、風が集まった場所で上昇気流ができると発生する。研究グループは昨年8月7日午後、東京西部の上空約500メートルに全長1ミリ程度の昆虫などが滞留しているのを、羽田空港の気象レーダーでとらえた。東京湾からの冷たい海風と陸の暖かい空気がぶつかる場所に、風に流されてきたホソハネコバチやクモが滞留したものとみられ、そこで積乱雲が生まれたのも確認した。昆虫などの体内の水分が、雨滴と同じようにレーダーの電波を反射するらしい。

 また、最初にできた積乱雲から、冷気が雨とともに噴き出し、これに乗って昆虫などが移動するのも追跡。冷気が次々と新しい積乱雲を誕生させたり、積乱雲を大きくしたりする場所も確認した。この日、一帯は豪雨や落雷被害に見舞われた。

(2012年5月27日18時13分 読売新聞)

積乱雲の発生原因は様々であるが、多くの場合は地上付近と上空の温度差がもたらす大気の不安定によって生じる(すなわち不安定を解消しようとして生じる)対流性の上昇気流によるものであるが、地形の影響を受けることもある。よって、積乱雲は多くの場合、地上と上空の温度差が大きくなる夏場に見られるが、日本海側では暖かい海面上に冷たい季節風が流れ込むことによって生じることもある。

積乱雲は大きく発達した積雲(雄大雲)がさらに発達したものである。雄大雲がさらに発達すると雲内に氷晶(氷の粒)やが多く形成され、それらや雨粒が次第に落下して下降気流が発生するが、激しい上昇気流も分布している。このように対流活動が活発になり、氷晶や霰が形成されて激しい降水や雷を伴いやすくなったものを積乱雲と呼ぶが、雄大雲と雲頂が対流圏界面に達する前の段階の積乱雲を外観上で区別することは困難である。

また、雄大雲からニワカ雨(驟雨)が降ることもあるが、雷は伴わない。 Wikipedeaより