大黒さんの金魚鉢

黒金町の住人の独り言は“One”

One voice , one mission , one family

潮目が変わったら・・・

2014年01月09日 | 経済
昨日は新春賀詞交歓会の前に、ALWFトップセミナーが開催されました。
講師は経済学者の伊藤元重氏です。
こんなメッセージとして受け止めました。

「日銀による異次元金融緩和で物価は必ず上がります。
4月の消費税増税も物価を上昇させます。
そうなるとようやくデフレからインフレに転換、預金金利よりも物価上昇率が上回ります。
なぜなら長期国債を日銀が大量に保有して、金利上昇を抑えていくからです。
そうなると貯金していてもお金の価値が下がっていきますから、国民は物を買ったり株を買ったり土地を買ったりしていくでしょう。
資産価格は上昇していき確実にインフレ状態になります。
ここまでは異次元金融緩和政策で実現します。

さて問題はここから先です。
必ず物価は上がりますから給与を上げないといけません。
だから安倍さんが一生懸命経団連と交渉しています。
まず第一の景気回復のカギは賃金の上昇が握っています。

異次元金融緩和でマネーはあふれていますが、政府は巨大な財政赤字を抱えていますから公共投資を増やすことはできません。
どうしても民間投資を呼び込まないといけません。
円安になったからといってすぐに輸出が伸びるという構造でもありません。
そこで政府はエネルギー政策の大転換、すなわち発送電分離と発電事業の自由化という荒業を急ピッチで進めています。
2020年の東京オリンピックと関連した民間投資にも期待が持てます。
羽田空港や成田空港からの鉄道アクセス事業なども実際に動いています。
賃金の上昇とともに景気回復のカギを握るのは積極的な民間投資です。

なんとしてもデフレから脱却し、消費税を8%から10%にしていくことも必要です。
それらが実現すればおのずと財政赤字は減少していきます。
リスクももちろん様々ありますが、日本はもう背水の陣を敷いています」


背水の陣を敷くということはもう後がないということです。
経済界の覚悟はできたのでしょうか?

セミナーの前に連合静岡主催の議員団会議がありました。
そのなかで細野衆院議員・渡辺衆院議員・榛葉参院議員のパネルディスカッションがあって、産業競争力会議で検討されている雇用制度改革の話しがありました。
どうやら政府は労働界抜きで本気で改悪を進めようとしています。
まさか政府は、賃金引き上げと積極的な民間投資と、労働法規制緩和を引き換えにしているのではないかと疑ってしまいます。
前へ進むも地獄、後へ下がるのも地獄。
いつも苦しむのは圧倒的多くの国民ばかりですかね~。

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