大黒さんの金魚鉢

黒金町の住人の独り言は“One”

One voice , one mission , one family

世界の憂鬱

2015年03月27日 | 政治
イスラム国ならぬIS。
昔タリバン、過激さ増して今はISに若者が流れる。
中東はいつの時代も火薬庫だが、大きな時代の流れは「文明の衝突」の予言通りか?

サミュエル・ハンチントンが「文明の衝突」を書いたのは1998年のことでした。
大雑把に言うとこういうことです。
1、第2次大戦後、世界政治は二極化して、世界は3つのグループに分かれた。
ひとつは、アメリカを中心とした豊かな民主主義社会グループ
ふたつは、ソ連を中心とした、やや貧しい共産主義社会グループ
みっつは、両グループの代理戦争の場となった極貧の第三世界

2、1980年代に共産主義が崩壊し、アメリカが世界の覇権国として君臨するが、次第に世界は多極化していく。

3、その多極化のあいだの最も重要な違いは、イデオロギーや政治経済ではなく、文化や文明の違いである。

4、地域の政治は民族中心の政治に、世界政治は文明を中心とする政治になる。

5、超大国同士の抗争にとってかわって文明の衝突が起こる。

サウジアラビアが26日、イエメンへの空爆を決行しました。
サウジはイスラム教スンニ派による君主制国家です。
サウジを中心としたペルシャ湾岸5ヵ国によるイエメン空爆はなぜ起こったのでしょうか。
イエメンはスンニ派・シーア派との内戦で荒れており、もし仮にシーア派による国家転覆が起こると周辺各国に伝染する恐れがあるからです。
同じイスラム教でも殺し合う時代に突入して、中東の火薬庫に火花が散っています。
世界の憂鬱はますます深まります。