花と山を友として

何よりも山の花が好き、山の景色が好き、山で出逢う動物が好き、そして山に登る人が好き。
写真と紀行文で綴る山親父日記

日光月山に雪が舞う

2011年05月01日 | 登山

日光宇都宮道路のパーキングエリアから女峰山を望む・4月29日


4月29日天気予報では、北関東は晴れというので、日光の月山に
登りに行った。
日光の月山は、栃木県でも屈指のアカヤシオの群生地である。
嘗て、大笹牧場から眺めたら、月山が赤く見えたと言って登りに
来た人がいたほどである。

友人を満開の時期に連れて行く約束が有ったので、下見を兼ねて
登りに行った。
早朝に自宅を飛び出して、上三川(かみのかわ)から北関東道に乗り
東北道の宇都宮で、日光宇都宮道路に入った。

地震の影響で観光客が減り、日光周辺の有料道路を栃木県が無料
解放したおかげで、日光まで無料で走れた。

青空の桜のトンネルを走ると、やがて前方に日光連山がくっきりと
見えてきた。
パーキングエリアに駐めて、一息入れ、あまりにもきれいに見える
女峰山に、行き先を変えて半月山に登ろうかと思ったほどである。

迷いを捨てて、日光ICで降りると、霧降高原はこちらという矢印が
出ているので、右折してしばらく走り、線路を越えるとやがて
119号線の宝殿の交差点に出る。
変則的な交差点で、直進なのだが、左にカーブするように曲がっている
ここにも霧降方面の矢印が出ている。

少し走ると大谷川(だいやがわ)の手前の丁字路に突き当たり、そこで
左折すれば、やがて霧降高原に向かう霧降大橋の十字路につく。
右折して霧降大橋を渡れば、霧降高原を越えて大笹牧場に向かえる。

桜が咲いている霧降高原の急坂を登ると、軽に変えたマイカーが
ヴィヴィとうなりを上げる。
高原歩道入口をすぎると、山は一気に冬の景色に変わる。
車道には雪は無いが、山の日陰の沢には、残雪があり、緑の少ない
灰色の山となった。


霧降高原道路の駐車スペースから赤薙山方面を望む


連休の初日なので、もう少し車が走っていると思ったのだが
六方沢に着くまでにすれ違った車は、たった3台で、二台が
バイクで、一台がオープンのスポーツカーだった。
小気味よいターボサウンドを響かせて、あっという間に走り去っていった。


青空を舞う鳥


空を見上げると、鳥が一羽、悠然と旋回している。
が次の瞬間、さっと身を翻して山の彼方に消えていった。

六方沢の橋を渡り、駐車場に駐めて六方沢橋から写真を撮った


左は丸山、中央奥は赤薙の尾根、右は大鹿落ノ頭から続く尾根
橋は、南北にかかっているので、丸山は北斜面にあたり、残雪も多い。

橋のたもとには、戊辰戦争の時の旧幕府軍の大鳥圭介が詠じた漢詩が
紹介されている。


大鳥圭介の六方越と題したそれは、敗軍の厳しさのなかにも
勇壮さを秘め、残雪の渓谷に咲く八潮ツツジに
己の思いを託したものであろうか。

だがこの頃から灰色の雲が広がり始めて、空模様が怪しくなってきた。
こりゃーいかんとばかり、坂道をエンジンブレーキをかけながら
大笹牧場の中を駆け下り、左前方に雪山が見えたので、駐車スペースに
駐めて写真を撮った


大笹牧場の道路から田代山方面の雪山、中央右よりの雪山が田代山
そこから左の厚い雲の下あたりが帝釈山と思われる。

大笹牧場のレストハウスの前で左折して、栗山・川治方面に向かう
言うなれば大笹山の中腹を時計回りに迂回している道である。

坂道を下っている途中で、ガソリンの残量を見たら、とても帰る分が無い。
山の中ではスタンドも無いから、やばい事になってしまった。
霧降高原の登りで、かなりガソリンを使ったと思える。

栗山に近いところで、自転車に乗ったおじさんに会った。
ガソリンスタンドの所在を聞くと、親切に場所を教えてくれた。

「土・日は休みだけれど、今日は土・日じゃないから、たぶん
やっているよ。」と言われて、そういえば祝日に休みのスタンドも
有ったなーと内心心配になった。
おじさんにお礼を言って、23号線で右折して鬼怒川沿いの道を走る

月山に行く入口の自在寺を右に見ながら進むと、やがて鬼怒川を渡り
栗山中学や公民館をすぎると、言われたとおり右側にスタンドが有り
営業していた。
「スタンドが有って良かったー」と言うと、経営者らしい主人が笑った。
「この辺は少ないからねー。」

ついでに月山のアカヤシオの咲き具合を聞いた。
「今年は例年より一週間は遅いから、きっとまだ咲いてないよ。」と言う。

そして近くの山を指さして「あそこの花がやっと咲いたからね
月山はきっとまだだよ」という。
見ると、川向こうの尾根の上に、アカヤシオが一本咲いている
のが見えた。

まあ良い、下見に来たのだから、様子だけでも見て帰る事にする。
ガソリンを満タンにして、月山めがけて引き返した。

(その2続く)

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このところ、羽鳥道の調査で歩き回り、29日は月山に登り
30日は、筑波山ファンクラブの特別観察会で八溝山に登った。

連日の山登りが続くと、さすがに疲れ果てて、ブログも書けなかった。
5月5日には、またもや筑波山ファンクラブの5月例会で
八郷の山を巡る。
そのコースの下調べをするつもりだったが、体力が持つかどうか
怪しくなった。

いろんな人の話しを聞いた。
災害ボランティアについては「泥だしの仕事をいやがる人」とか
「ゴールデンウィークには、ボランティアが多くて、断っている
被災地がある。」とか、色々言われているようだ。

私に言わせれば、それは信じがたい話しで、それは自分勝手に
押しかけたボランティアとしか思えない。

ちゃんとしたボランティアなら、被災地のセンターと
連絡を取って、出かけるのだから、そんな事が起ら無いと思う
私の書いた茨城発の震災ボランティアを読めば
その辺の事情はわかるはずだ。

私も出かけたかったが、持病持ちが行って迷惑をかけては
だめと家内に反対された。
しばらくは後方支援で頑張ろうと思う。



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3 コメント

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日光月山 (こつなぎ567)
2011-05-05 23:11:06
こんばんは。
日光(月山)は、これからアカヤシオツツジの時季を迎えるとのことですが、昨年から春一番の植物にとって気象状況が厳しくなっているような気がします。

月山に関するたいへん丁寧な記事に感服しました。この山を登るときには、記事を参考にさせていだきます。

連休後半は黄砂で視界が良くありませんでしたので、当方は山登りをパスして赤城自然園で花を見ていました。黄砂は、大陸での砂漠化が拡大すると、深刻な問題になると思います。

ボラティアについては、当方も後方支援で何か役に立つことができるならばと思っています。

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ブログも書かずに毎日山へ (mino)
2011-05-06 03:06:41
こんばんは。
石岡市八郷の「菖蒲沢薬師古道」ハイキングに参加して、パソコンに向かっている内に
いつの間にか眠ってしまい、気がついたらベットに倒れ込んでいました。(苦笑)

日光月山に登られる方は、たいてい川治の方から回りますが、川治コースは渋滞するので
花友と行くときは、今市から大笹を抜ける裏道を走るのが常でした。

今回は、一人なので、霧降高原越えで走って見ました。
ルートを詳しく書いたのは、自粛ムードの中で、一人でも多くの方に出かけてもらい
経済の活発化に役立てれば、後方支援の一つになるかと、勝手に思いこんでいますが。

本当は、直接被災地に出かけたいと言う気持ちが有り、日々それと葛藤しながら山に向かっています。


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黄砂について (mino)
2011-05-06 03:36:08
こつなぎ567さん、黄砂について書き忘れたので、追加で書きますが、先日、羽鳥道の調査で
筑波山の麓を歩きました。
その時、筑波山が妙にかすんで見えたのは、黄砂だったのかもしれません。
そう思って、その様子を写真に撮っておきました。

先年、中国の砂漠化を防ぐため、日本の研究者も協力して、植樹を進めているニュースをテレビで見た記憶が有ります。
それでも地域が広すぎて、食い止める事が出来ていないのでしょうね。

ご指摘のように、黄砂が拡大すれば、日射量の減少で、動植物への影響が出るのは、素人の私でも判ります。
こつなぎ567さんの様な、知識人や研究者の出番ですね。
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