くららエクストラ

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【バブルとゆとりのはざまで・4】就活はカネがかかる

2016-04-29 11:05:42 | バブルとゆとりのはざまで
前回の記事と前後しますが、重い腰をやっとあげて始めた就職活動。

どれくらいエントリーをしたか分かりませんが、
下手な鉄砲も数打ちゃ…で、
何社かの説明会に参加することができました。

こんなやる気のない私でも、エントリーシートに興味を持ってくれる会社があるなんて!と単純に嬉しかったものです。

しかし、その直後に気づきました。

私、スーツ持ってないじゃん!!!
カバンもないし、黒いパンプスだって持ってない…。

超貧乏学生だった私には、それらを買うお金なんてありませんでした。
仕送りなんてものはビタ一文なく、バイトはしていたけど、生活費にいっぱいいっぱいで足りないくらい。

実家に帰省がてら、親に頼んで一式を買ってもらうことになりました。
自分の就活なのに、必要なものも揃えられないなんて申し訳なくて、なるべく安いものを選んで「これがいい」と買ってもらいました。

そこでも変な意地だかプライドだかが出てきて、
「みんなと同じ黒いスーツは嫌だ」と、なぜかグレーのスーツを選びました。
就活というものに染まりたくない・流されたくないという抵抗だったのかもしれません。
もしくは、見た目は大人・中身は中2だったのかもしれません。

無事にスーツなど買ってもらい、これで説明会に行けると安心したのも束の間。
今度は交通費が思いのほかかかるじゃないか!!!一難去ってまた一難!!!

まだ首都圏在住だったからよかったものの、
それでも都心に出るには、片道1,000円は用意しないといけない距離でした。

それプラスお昼代やらなにやらで、未来の投資とはいえ、先の見えない出費に不安だけが募りました。

というわけで、説明会に参加する時は、なるべく同じ日にまとめたり、
交通費のかかりにくい手段をとったり、そもそも交通費がかからない場所を選んだりしました。

あまりに遠い場所だと、希望していても交通費がかかるから行かない。
新幹線や飛行機じゃないと行けないような所なんてもってのほか。
本末転倒もいいところです。

いつ入るか分からない説明会と、就職活動の資金を少しでも得るためのバイトの日々。
当時はお金とバイト時間のやりくりに悩みました。

その時に痛感したのは、
無理して一人暮らしして大学に行くくらいなら、近場の大学に実家から通った方が良かったかも…
ということです。
就職活動とはかけ離れてしまうけど。

自分の希望や学校のレベルなどあるので、一概には言えないけど、お金に困ってバイトばかり。
そのお金も、実家の子なら好きなことに使えるけど、そうでない私は生活費アンド生活費。

実家通いの子たちも羨ましかったし、一人暮らしで仕送りをもらい、
生活ではなく「社会勉強」のために好きなバイトをやっている子や、留学した子たちが本当に羨ましかったです。

そして訪れた就職活動では、活動資金不足というありさま。
大学生活って何?就活って何?と、自分の不甲斐なさへの怒りも混じりつつ悩んでいた毎日でした。

そんな中、ひとつの目標ができました。
それは、「冬になる前に採用をもらう」。
冬になると、それ用のコートを買わなきゃいけないから…。

当時、今みたいにリサイクルショップがたくさんあれば、すごく助かっただろうなーとつくづく思います。

余談ですが、卒業して数年後。
「くららは就活の時、交通費がなくて近場の会社しか受けられなかったんだよね」と、
お金持ちの同級生に言われたことはいまだに忘れていません(笑)