さよなら三角また来てへなちょこ

食い意地先行の放浪ブログ。たまにはHIVの事。

八重山・沖縄おひとりさま6Days「旅の本当の目的は何ですか?」

2008年07月31日 03時12分49秒 | 旅行
7月9日朝6時。
沖縄県竹富町波照間。
ラジオ体操風に言えば、「希望の朝」ですが、
この日の自分には、そんな希望は、ありませんでした。


くまぞー「携帯カメラよ、なんとか復活してくれ…」


昨晩は夕食の後、結婚披露宴が行われていました。

民宿の常連客さん同士で付き合い始め、結婚したというカップルが
民宿のオーナーさんにご報告を兼ねて泊まりに来ていました。


実は前回も、この民宿で披露宴に出くわしています。

こういう旅行中に出会って、そのまま縁が結ばれるって、
離島の旅だからこそ、のような気がします。

同じく新婚で来ていたカップルも急遽、式に加わり、
さらに別のカップルも、男の子がみんなの前でプロポーズし、
女の子が感動で涙が止まらなくなり、祝福ムードは最高潮に。
宿泊客が三線で唄い、楽しい宴が延々と続きます。

が、しかし!

夜10時前に、雨が降り出したのでした。
それはそれは、嵐のような雨です。
雨よけのブルーシートが長椅子とテーブルを取り囲むように屋根から降ろされます。

観光客A「すごい雨になりましたね。別館に帰れるかな…」
くまぞー「こんなシート用意してまでするゆんたくって、意気込みがすごいですね。」
常連客A「この長椅子、シート被せて、みんなが座ってもその後を歩けるようになってるんだよ。」


たしかに!
シートで囲うと、歩くところがなくなってしまい、席を移動するのに一苦労。
だから座板の幅を広く取って、歩けるように、ここの民宿の常連客さんが作ったのだとか。

雨はどんどん強くなり、足元には水たまりができ始めています。
泡盛で酔っ払っているせいか、まるで、プールのように、楽しいです。

音「ポトン。」
くまぞー「??」

何かが落ちたようです。

くまぞー「携帯!!」

あわてて拾い上げた時には、まだ大丈夫でした。

が、しかし!

…十数分後。

くまぞー「やばい!!」

液晶の画面が、見たことのない中途半端な暗さをしています。
そしてやがて、真っ暗に。
あわてて部屋に帰って、充電します。

携帯「……。」

全く反応しません。まずい。
これから会う予定の友人の連絡はどうするんだ!
困った!どうしたらいいんだ??

電池パックも、SIMカードも濡れているじゃないか!。
あーなんてことを!
どうして、落とした時にすぐ気付かなかった!
それよりも、雨が降ってきた時、
水が溜まりはじめた時にどうして注意しなかった!
時間よ、戻ってくれ!




くまぞー「寝て忘れよう…」

部屋の明かりを消しました。

外では、まだゆんたくが続いています。
こんな状況で、あの楽しい輪に加われるはずもありません。
電池パックもSIMカードも外し、カードスロットや充電コネクターの開口部のカバーも開けて
どうか乾いてくれ、どうか奇跡が起きてくれと、
祈るように携帯電話を扇風機に当てていました。

…しばらくすると、ゆんたくが終わって、同じ部屋の宿泊客が帰ってきました。


くまぞー「携帯電話水没させちゃって、動かなくなっちゃったんですよ。ふて寝してました。」
常連客B「あらら、それはそれは」
くまぞー「あのー石垣島でソフトバンクショップって見たことありますが?」
常連客B「見かけたことあるよ、ちょっと調べてみるよ……あったあった、730交差点から登ったところだよ」
くまぞー「ありがとうございます!…はぅ、明日は、1便で石垣島戻ろうかな。おやすみなさい。」

その後も、ずっと携帯電話を乾かしていました。
しだいに、充電ランプが点灯し、また消え、少しずつ、反応しはじめてきました。
でも、その復活を見届けるほどの気力はもう残っていませんでした。




……

いつの間にか寝てしまっていました。
そして、朝。




奇跡的に、携帯電話の電源が入り、電話もネットもつながる!
でも、でも、カメラが、どうしても動かない…。
いや、カメラが動かないのではなく、
カメラレンズの内側に水滴がびっちりついて、
映らなくなっていました。
ブログやmixiの更新も、画像がこれでは…。

この日の朝の食事は、携帯電話のカメラのことがずっと気になっていました。

宿泊客A「そのうち乾けば、なんとかなるよ」
宿泊客B「ゆっくり乾かさないとだめだよ、冷蔵庫入れたりね。」
くまぞー「冷蔵庫かー」

帰りの高速船のことでも迷っていました。
このまま波照間にいても、楽しめないだろう。
ならば、一層、石垣で携帯電話を買い替えようか。

たましろさん「1便で帰る方は手を上げてください~」

迷いながらも、手を挙げていました。
だとすれば、借りていたバイクを早く返さなくては!
実は朝食の時間が遅れて、1便の時間も、迫っていました。
携帯のカメラが気になって、結局、バイクを返すタイミングを外してしまいました。

常連客C「俺が後で返しておくよ」
くまぞー「ありがとうございます!」


送迎のワゴンに乗っても、
桟橋で宿泊客のみなさんのさよならの挨拶も、
船が出発しても、ずっと携帯のカメラの水滴が気になっていました。
海の青さも、空の青さも、僕の眼には映っていなかったかもしれません。
僕は、どうか、カメラが復活してくれと、
レンズを指で擦って、外側からレンズ内部を温めてなんども水蒸気を追い出しては、
またすぐにレンズにびっしりと水蒸気が付く様子に
何度も、がっくりしていました。


……

でも、なんだろう。
旅の目的はなんだったのだろうか?
ブログを更新したかったから?
いや、それは違う!
ブログのための旅行ではないじゃないか。
一眼レフのほうは無事なんだ。
携帯電話を買い替えるなんて馬鹿らしい。
ならば、もう携帯のカメラの心配なんてするのはやめよう。

いや、でも気になる。
旅の目的は、ブログのためじゃないけれど、
その瞬間に感じたこと、思ったことをその場で
画像を撮って簡単に言葉できれば、旅はもっと楽しくなるし、
かけがえのない思い出になる。
仮に、そうでなくても、壊れたままの携帯のカメラを持ち続けても、
気になって、旅行をちっとも楽しめないじゃないか。
だとすれば、はやり、携帯電話を買い替えようか。

……

あっ、昨日の夜、薬飲み忘れていた。飲まなくちゃ。
だめだな、自分。

石垣へ向かう高速船に乗りながら、
僕はそんな思いを巡らせ、自問自答していました。

八重山・沖縄おひとりさま6Days「神様が見守る楽園」

2008年07月29日 03時54分06秒 | 旅行
7月8日午前8時半。
沖縄県竹富町波照間、民宿たましろ。

前日、結局5時間も飲んでいたけれど、
人生でかつて経験したことのない二日酔いに苦しんだ、
前回のゆんたくの反省を生かして、今回はペースを考えて飲んでいたので、
多少、酒が残っている程度。
朝6時起床で、朝の散歩もちゃんとして、朝ごはんも快調に食べます。

たましろさん「明日も泊まる人は、今からラップを用意するんで、おにぎり作ってください」




朝ごはんも、結構なボリュームで、
あまり食べられず、残す人も多いのですが、
自分は、最後までだらだらと食べ続け、
おひつから御飯をよそって、ひとりおにぎりを作っていました。



部屋に帰って今日も島をバイクで巡る準備をして、いざ出発。
…と思ったら、1便で帰る人たちが庭先に溜まっています。
昨日、庭先で真っ赤になっていた大阪の親父ツアーの一行も、バンに乗って、出発です。
あとから、有志で港で船を見送るために追っかけます。

港には、すでに列ができていて、乗り込みはじめていました。
石垣島へ用事で出かける人や、島から帰る宿泊客。
僕も、同じたましろの宿泊客さんと話しながら、船が動き出すのを待ちます。
船がさんばしをゆっくり離れ始めると、お別れの挨拶も、手の振りも一層大きくなります。




…と思ったら、桟橋のたもとの方から、大きな声がしています。
どうやら、島の人と話し込んでいて乗り遅れた観光客がいたようです。

くまぞー「こんなことあるんですね!」
常連客A「たまにあるんだよな」

岸壁から船の舳先に飛び移って、無事乗船。いやいや、ビックリです。


防波堤の向こうに船影が消えていきます。
はっきりと見えるよう大きく手を振って、
この後も、いい旅が、続くよう、僕も見送ります。

そんな旅情に浸っていると、今度は、どうやら、先ほどの船に乗りきれなかった、
波照間海運がチャーターした安栄観光の船がやってきて、
たくさんの観光客が降りてきました。
今日も島はたくさんの観光客で賑わうようです。

さてさて、バイクに乗って、景色を眺めに出発です。

少し遠回りして、最南端の碑がある、高那崎方面へ。





僕は、この場所が、波照間で一番好きです。
青い海と、広がる緑の丘。
草の上に寝そべって、ごろんとしていると、時間を忘れます。


しばらくのんびりしていたら、同じ民宿の宿泊客が自転車でやってきました。

くまぞー「どうもです!」
宿泊客B「こんにちは!」
くまぞー「自転車でここまでって、結構大変ですよね。」
宿泊客B「バイクだと、島の中、すぐ回れちゃうじゃないですか。なんかもったいなくて…」

今回の旅行で、よく話したのが、茨木からやってきたという、この宿泊客。
同じカメラメーカーの一眼レフを持っていて、
旅の目的も、なんとなく近かったのでしょう。


日帰りツアーでやってきた観光客が、最南端の碑の近くで島の人の案内を聞いています。

案内人「こないだの台風であの岩が崖の下から持ち上がってきたんだよ。すごいだろ!これがこの島なんだよ!」

……

宿泊客B「本当ですかね…」
くまぞー「いやーどうなんだろう?」


……

観光客カップル「あのー写真撮って下さい」
宿泊客B「いいですよ」

……

くまぞー「連続して、シャッター押し頼まれていませんでしたか?」
宿泊客B「撮っていると、後ろから次の順番を待っているのがわかるんですよね」
くまぞー「おなかすいちゃったんで、ひとりでおにぎり食べちゃいましたよ」


……


そんな、何気ない会話が、最高に楽しいひと時です。
観光客も少なくなって、そろそろ、僕らも、それぞれの場所へ。



2年前、この景色に感動してくれた友人に、どうしてメールで見てもらいたくて、やってきた、この坂道。


昼飯中のやぎ。


僕の昼飯、ゴーヤとトマトのスパゲティ。


誰も、何もやってこない、空港。


みんぴか「きなこスペシャル」。

…バイクで、ぐるぐると回っていたら、ふたたび、先ほどの宿泊客に出会います。

くまぞー「また会いましたね!えっ、どちらに行く予定だったんですか?」
宿泊客B「珊瑚ビーチっていうのがあるらしんですけれど…」
くまぞー「俺は、浜シタン群落に行ってみたかったんですよ。珊瑚ビーチご一緒させてください!」

バイクと自転車で、舗装されていない道を、分け行って、途中で、バイクと自転車を止めて、さらに奥へ。



珊瑚が打ち上げられて、足を踏むとからからと音がする、毛崎にある「珊瑚ビーチ」。



浜シタン群落。


ペー浜。




蝶がひらひらと舞う空間。


思わず踏んでしまいそうになった、やどかり達。


…いつのまにか、先ほどの宿泊客は、自転車で島内巡りに戻ったようです。
僕は神様にしか立ち入りを許されていない、その自然の楽園に、
迷い込んでしまったようです。
そっと、お礼の会釈して、バイクに戻りました。

この日も、まだ知らない波照間を探しに、
道なき道を、地図にない場所を目指して、
どこまでも追っかけていました。

八重山・沖縄おひとりさま6Days「七夕の夜に浮かぶ天の川」

2008年07月27日 03時30分14秒 | 旅行
7月7日午後6時。
沖縄県竹富町波照間。

バイクで島内をまわって、民宿に戻ってしばし休憩です。
夕食が始まる前にバイクを戻さなくてはいけないと思っていたら、
すると同じ便でやってきた宿泊客さんから、
3日連続してバイクを借りられた話を聞いて、
自分も9日まで連続して借りることに。
レンタルバイク屋に戻って追加料金を払います。

ゆっくりしていると、あっという間に夕食の時間なので、
順番を待って、別棟にあるシャワーを浴びます。
この民宿には、かろうじて湯舟がありますが、
八重山では風呂につかる風習がないらしく、
前回泊まったアネックス(別館)は、
シャワーのみでした。

沖縄本島でも昔はシャワーのみの家屋が多かったらしく、
今でも、いわゆるスーパー銭湯みたいな施設は
沖縄には存在せず、あっても流行らないのでは?とのこと。

シャワーを浴びて庭先で待っていると、
グラスと氷が運ばれてきました。
島にある醸造所で作られる泡盛が運ばれてきます。

宿泊客「記念写真撮らなくちゃ!」




この泡盛は「泡波」といって、
生産量が少ないので、島の外に出回る量が少なく、幻の泡盛と言われています。

自分は酒の味はよくわからないので、泡波がどれほどのものかわかりません。
でもその貴重性ゆえに、島の外に出回ると、何倍もの値段になってしまうのだとか。

常連客「みなさんグラスに入りましたか~?それでは乾杯しま~す」

みんな「乾杯!」

夕方6時を回ったとはいえ、低い緯度ゆえに、まだまだ昼間みたいな太陽の日差しの中、
ゆんたくが始まります。

少し遅れて、夕食が運ばれてきます。

常連客C「今日は完食できるぞ!」





この日の夕食は、ジューシー(炊き込み御飯)にアーサ(あおさ)汁。

みんな、ネットの画像などで、ここの飯のボリュームを知っていてやってくる人がほとんどで
じぶんも飯が決め手で、「民宿たましろ」に決めたようなものです。

「民宿たましろ」をよく知り尽くしている常連さんによると、
大体のメニューは決まっているらしいのですが、
たまに裏メニューでトンカツなんかも出るのだとか。

くまぞー「昼間食べたの早かったから、めちゃくちゃ腹減ってますよ~」
宿泊客B「えっ、何時ごろ?」
くまぞー「11時にそば食べたなあ!」
宿泊客B「自分は昼飯抜きましたよ」

自分が調子よく食べていると、そろそろ夕日が沈む時間。
この日は星空観察センターは休館日で、ワゴンの送迎はありません。

宿泊客の一角がサンセットを眺めに席を立って出かけます。
あわてて、自分もついて一緒に見に行くことに。

常連客A「モンパの木(おみやげ屋さん)のところからみるときれいだよ」

この日の、夕日は、雲が多く、ちょっと残念。
先ほどの宿泊客達は、ウクライナ(だったかな?)出身の日本語ペラペラの他の民宿の宿泊客と
ワイワイと話しています。
僕は静かに見たくて、一人輪から抜け出して、さらに坂を下りてニシ浜へ。

ニシ浜には、観光客が数人。
沈む夕日をそっと静かに見ていました。




しばらくしたら、同じ便でやってきた宿泊客が、
ひとりでやってきました。

くまぞー「モンパの木のところもいいけれど、やはり海辺のほうがいいですよね」
宿泊客B「…自分も、こっちのほうが…」

岩の上、ガードレールの上、砂浜で。
それぞれの場所を見つけて、沈む夕日を見送ります。




夕陽を見つめる視線の向こう側にいるのは、きっと自分の姿なのでしょう。

暗くなりすぎないうちに民宿に戻ってくると、ゆんたくの人数が減っていました。
どうやら、近くの民宿で行われている三線ライブや、島内にある居酒屋へ出かけてしまったようです。

常連さんたちの話を聞きながら、
楽しくゆんたくです。

マイレージ談議や飛行機談義、仕事の話から常連客さんたちの武勇伝など、
いろいろ盛り上がります。


…何時間たったんだろう。
居酒屋組や三線組も、いつのまにか帰ってきて輪に入っていました。

常連客B「そろそろ消灯時間なんで、静かに飲みましょう♪」
宿泊客A「ちょっと外に出てみたら、空晴れていますよー」
常連客B「最近さー、天の川知らないやつとかいるんだよなー。
     こないだ泊っていた女の子2人組さー、雲と勘違いしててね。」


僕らもみんなで、街灯のない、真っ暗な道へ出て空を眺めます。
空一面に、これでもかとちりばめられた星。
そして、彼方から帯のように続く星雲は天の川。織姫と彦星も、はっきりと輝いています。


泣きそうにきれいだった、天の川。
あの光は何億光年かかって、7月7日の波照間に届いているんだろう。

日付が変わる、最後の最後に、この星空を見られた幸せを胸に、
この日は、蒲団の上に寝転がりました。

八重山・沖縄おひとりさま6Days「バイクで巡る、波照間。」

2008年07月25日 04時29分22秒 | 旅行
7月7日午後3時半。
沖縄県竹富町波照間。民宿たましろ前。


海を眺めて民宿に帰ってきたら、庭先で親父さんたちが休憩しています。

くまぞー「みなさん、どちらから来たんですか?」
親父A「大阪なんですよ。」

なかにはスキンヘッドのとても厳つい風貌の親父さんもいて、
心の遠くの方で、微かに何かを期待したのですが、
話を聞けば、どうやら、みんなストレートのグループのようです。
んー、残念。

でも男だらけで、こんな大人数って!
昨日はもっとたくさんいて、自分が島にやってきた2便の船で帰ったとか。

くまぞー「波照間の他には?」
親父さんB「鳩間島よかったですねー、本当にのんびりできてね。」

庭先での、他愛のない会話も、旅程には欠かせないスパイスです。

今日はゆっくりしようかどうしようか迷っていたのですが、
やはりバイクに乗ってぐるぐる回りたくなってきました。
島にあるレンタルバイク屋に電話です。

電話の女性「はい、SUN輪舎です~」
くまぞー 「すいません、今から2時間バイクをレンタルしたいのですが大丈夫ですか?」
電話の女性「どちらにいらっしゃっいますか?」
くまぞー 「たましろに泊まってます。」

しばらくすると、迎えのワゴンがやってきました。

SUN輪舎は島にあるレンタルバイク・レンタルサイクルショップです。
車内に乗り込むと、他にも女性客が一人。

運転主「それでは、これからSUN輪舎への道を覚えておいてください~」

島内は、住所表示や目印になるようなスポットがありません。
だから、初めて訪れる観光客は、迷う人が多いようです。
そういう自分も、初めて波照間を回った時は、やはり迷って
帰れなくなりそうになりました。
集落から遠く離れたところで迷ってしまったら、
それこそ、炎天下なら生死に直結してしまいます。

車内で、SUN輪舎までの道のりを教えてもらいながら、到着です。
ここでも、反対に借りたバイクや自転車を返しに来て、
反対に宿や港へ送迎してもらうお客さんが待っていました。
車を運転していた女性のスタッフ…SUN輪舎の大将(ご主人)の奥さんが
一人でてんてこ舞いです。
借りる手続きをしている間にも、お客さんからの携帯電話が鳴り響きます。

奥さん「くまぞーさんは、運転大丈夫ですか?」
くまぞー「あっ、はい。」

実は、2年ぶりの原付に運転に自信がありませんでした。
隣で簡単に講習を受けている先ほどの女性客との会話をひそかに聞きながら、
エンジンを回します。


エンジン「ブーン!」
奥さん「レバー離して!」
くまぞー「あっ、はい!」


エンジンだけ回転していた自分のバイクが気になって、
奥さんが遠くから、アシストしてくれて、バイクがゆっくり進み始めました。
SUN輪舎の大将は、自分たちの貸したバイクで危ない運転をしていないかどうか、
島の中を見回りもしてくれているのだとか。
知ったかぶりで、バイクを運転しようとしてしまった自分も、反省です。


2年ぶりの波照間。
気持ちよい風を受けながら、バイクは進みます。



海。



牛。



山羊。



ぶりぶち公園。



日本最南端の碑。



最南端の交番。



集落。

ブログやmixiを更新しながら、
波照間の風景を心から楽しみます。

ぐるぐるとまわって、のどが渇いたので、港の待合所の売店へ。
冷たいさんぴん茶で渇きを癒していると、
テレビから、ビビッビビッと速報が流れています。

テレビ「OTV 地震速報」
くまぞー「??」
テレビ「震度3 うるま市 那覇市…」
くまぞー「!!」

しばらくすると、僕の携帯電話には、メールが一通、そしてまた一通。

みんな「地震大丈夫?」
くまぞー「全然感じなかったさー」


今日、改めて気象庁のサイトで調べたのですが、
鹿児島の与論島で震度5弱だったとか。
実際に八重山では、揺れを観測しなかったようです。


mixiにもメッセージや書き込みをいただき、
心配してくれるみんなの声が、心に温かく響いた、旅先の夕暮れでした。

八重山・沖縄おひとりさま6Days「海を眺める午後」

2008年07月24日 02時17分09秒 | 旅行
7月7日午後12時半。
沖縄県竹富町。

島影が左右に見える中、高速船は波照間を目指して波を突っ切って進みます。
船内のスピーカーからは演歌が流れます。

山本譲二「♪例え~どんなに流れて~いてもぉ~お前がぁ俺には最後のぉ~女ぁ~」

くまぞ「!」

ラジオ番組から流れる「みちのくひとり旅」は、
南の島を巡る旅人の旅情など、お構いなしです。

波照間島は石垣島から南西に約50km。高速船で約1時間の太平洋上にあります。
さとうきびの生産が主な産業の小さな島です。
自衛隊が駐屯し、一般の人が立ち入れできない硫黄島以外では日本最南端にある有人島です。
東西に約5km、南北に約3km。標高は最も高い高いところで59m。
外周は岩や崖が多く、砂浜は何カ所かありますが
海水浴場は一か所しかありません。
島の人口は約580人。島の中央に5カ所の集落があります。

商業施設はほとんどなく、各集落に商店が一か所ずつ。
宿泊施設は、ほとんど民宿ですが、近年、素泊まりのペンションも増え、
昨年には、海水浴場ニシ浜が一望できる「ペンション最南端」もオープン。
それにあわせて飲食店やオリジナル商品を扱う土産物店も、
増えつつあるってところでしょうか。

この日の2便(昼発着の高速船)は、たくさんの乗客で賑わっていました。
港に到着し、大きな荷物を抱えて、民宿からやってきた送迎のワゴンを探します。

ワゴン「民宿たましろ」
くまぞー「すいません、今日宿泊予定のくまぞーと申します。」
おっちゃん「あ、はい、どうぞ。」

同じ便でやってきた宿泊客を乗せて、宿へ向かいます。





民宿たましろは、波照間で昔から営業している民宿です。
とても個性的なこの民宿には、たくさんのリピート客がいて、
mixiにもコミュニティができていたりします。

なにが個性的かといえば、ごらんの、この建物。
とても古く、ところどころくたびれています。
ガイドブックには冷房が付いていることになっていますが、
実際には壊れているようです。
相部屋が基本で、扇風機と蚊取り線香がそれぞれ一人ずつ標準装備です。
あまりの古さに、到着したとたん、キャンセルしてしまうお客さんもいるとか。

そして、もうひとつは、夕食。
ボリュームのある夕食で有名で、さらに、毎晩、泡盛による宴会があります。
常連さんたちによる仕切りで自己紹介があり、見ず知らずの観光客同士が
飲みながら仲良くなれる、そんな民宿です。

気ままな一人旅とは反して、窮屈そうに見える、こんな民宿に、僕がこだわる、その理由は…
一人旅の夜って寂しいからというのも一つの理由だし、
見ず知らずの人と一夜をいろんな話をしたり聞いたりするのが楽しいのも楽しいし、
なによりも、こんなスタイルの民宿、もしかしたら、将来、なくなってしまうのでは?
って思うんですね。
僕らが、40代後半になっても、こんな民宿、そのままであってくれるだろうか?
だからこそ、泊まれるうちに、なるべく…そんな意味も少しあります。



一緒にやってきた宿泊客は、庭先にあるテーブルでひとやすみ。
オーナーのたましろさんによる説明を一通り受けて、部屋を割り振ります。
どうやら、前日に泊っていた団体客が、延泊した関係で、
この日も20人を超える大人数で大忙しの模様。
その日の最終の高速船が発着しないと、最終的な人数を把握できない時もあるとか。

たましろさん「くまぞーさんは、ここは何回目ですか?」
くまぞー「2回目です~」
たましろさん「では、○○さんとくまぞーさんは、こちらへどうぞ」


前回は「アネックス」と呼ばれる別館の宿泊でしたが、
今回は念願(?)の「本館」に宿泊です。
一緒の部屋に割り振られたお客さんは、一年に何度もやってきている「超常連さん」のようで、
旅慣れている様子です。

反対に、大荷物の自分は、汗をかきかき四苦八苦。
やっとの思いで、出かける準備をして、歩いて出発です。





宿の前で僕を迎えてくれた景色は、一面のさとうきび畑と、空。
そう、この景色を見たくて、僕はこの島にやってきました。

そして、てくてくと坂道を歩いて、ニシ浜へ。
同じ船でやってきた宿泊客2人が、シャワーの小屋の前で、海を眺めていました。

宿泊客A「昼間はお客さん多いですね」
くまぞー「これで多いんですか~?」
宿泊客A「3便が出た後に、泳ぎに来ようかな」

何度めの八重山か、いつ来ていつ帰るのか、
そんなゆるい会話を楽しんで、この時間、この海を眺めています。
僕は、ただ景色を見て、たそがれたくて。
ある人は、海で過ごしたくて。
ある人は、写真を撮りたくて。

僕らの夏休みは、それぞれの思いを胸にして、
このニシ浜から散っていきました。



八重山・沖縄おひとりさま6Days「八重山の古い民家と出会う」

2008年07月22日 02時51分14秒 | 旅行
7月7日午前5時半。
羽田空港第1ターミナル。

前日は午前0時帰宅。6時25分発の飛行機に乗るために、
寝ずに羽田にやってきました。

東京から石垣への直行便は日本トランスオーシャン航空が1日に2便。
今回も旅行が決まった時点ですぐにチケットを取りました。
しかも繁忙期にはそのうち午後の1便を久米島へ飛ばすらしく、
八重山へ行く観光客は、大体、那覇経由が多いようです。

そんなJTA071便は、この日、機材変更でオーバーブッキングが発生したようで
搭乗ゲートでは協力金やマイルのプレゼントで那覇経由を希望する乗客を呼び掛けていました。

くまぞー「こんなことあるんだ…」

出発時刻が近付いて、自分も座席に乗り込みます。
オーバーブッキングはどうなったのか、わからないまま、とにかく出発です。


くまぞー「…zzz」
CA  「左手前方に見えるのは、奄美大島です。」
くまぞー「!!」

右手の眼下にも見えます。いよいよ、沖縄の島々が近付いてきました。


が、しかし!

前回、進行方向右側の窓側指定で、つぎつぎと見えた島々は、
今回、ことごとく進行方向左側に。
この日の天候の関係らしく、次にやっと見えた島影は、すでに石垣島。
ぐっと大回りして、竹富島方向から着陸です。

石垣空港は、滑走路が1500mと、とても短い空港です。
観光客の増加に対応すべく新空港が建設されていますが、
まだまだのようです。
面白いことに、積み込む燃料の重さと滑走路の関係で、
石垣からは羽田への直行便が飛べず、
必ず宮古島経由になるのだとか。

タラップを降りて、わずか数十秒の距離をバスで移動し、
旅客ターミナルへ到着です。
前回は、ここでもっさりゆっくりしてしまったのですが、
二度目の今回は、ささっとフリーペーパーをゲットして、
空港バス乗り場へ移動。市街地を目指します。

西表島や小浜島など島々への高速船の出る「離島さんばし」は、
昨年、場所が移り、桟橋に屋根がついただけの簡単な待ち合わせ場所から、
空調の効いた快適な「離島ターミナル」に。
各社のチケット売り場も一つの建物の中に収まり、
空港のように各社の出発時刻が表示されます。

波照間までは、高速船でここから約1時間。
「波照間海運」と「安栄観光」の二社が運航していて計6往復しているのですが
「安栄」は12人しか乗客を乗せることができないのと、
二社の運行時間が接近しているので、実質、朝・昼・晩の3便。
飛行機は昨年まで石垣から琉球エアコミューターの定期便がありましたが、廃止。
現在はエアドルフィンという会社の不定期便しかありません。

離島ターミナルで高速船「ニューはてるま号」のチケットを買って、
12時の出発時間まで、八重山そばとぜんざいで腹ごしらえです。


↑栄福食堂(往年の映画スター赤木圭一郎の写真やポスターが一面に張られている名物食堂)

が、しかし!

お目当てのぜんざい屋がみつかりません。
さまよい続けて、20分。

くまぞー「あった!」




↑石垣島冷菓(地元の、本当に普通なぜんざい屋。200円。安い!)


ほっと一息して、再び街歩き。

看板「宮良殿内(みやらどぅんち)」

古い八重山の民家を開放している観光名所があるので
おじゃまします。
琉球王朝時代の八重山行政官の屋敷で、古いしきたりゆえに厳格な住宅の形式があって、
この屋敷は何度も取り壊しを命じられたらしく、
なんとか逃れたり茅葺屋根にさせられたりして、
廃藩置県後に、本来の瓦葺屋根にしたのだとか。
この屋敷に住んでいらっしゃるおじーに挨拶して200円払って、庭と家屋を見学です。

おじー「#&@!!=$~」

方言と早口で、何を言っているのかわかりません。
一生懸命聞いてわかったのは、
米軍の影響をあまり受けなかった八重山は
古くからの風習が残っているということ。





たしかに!
特に、その風習が色濃く残る八重山の各集落の祭りは、
本島とはまた違う、八重山の魅力の一つです。

ゆっくりしていたら、時間が近づいてきました。
急いで離島ターミナルへ。いよいよ、波照間へ出発です。


八重山・沖縄おひとりさま6Days「魔法にかかる旅」

2008年07月21日 02時12分48秒 | 旅行
そんなわけで、7月の上旬に、
八重山と沖縄をひとりで旅行してきました。

初めて八重山を訪れた2年前、
その景色や土地の暮らしの風景にとても衝撃を受けて、
いつか、再び行きたいと願っていた旅行でした。

今回訪れたのは、
石垣島を中心とした八重山諸島の波照間島、黒島、
そして沖縄本島の那覇と中部にある北中城という町です。

ブログやmixiで、旅行しながらリアルタイムで日記を更新していたので
どんなところをどんな風に旅していたのか、
断片的には把握できるかと思いますが、
自分の備忘録のためにも、
ちょっとずつ、リアルタイムの画像と言葉では伝えきれなかった
八重山と沖縄の魅力を、稚拙で申し訳ないけれど、
自分の言葉で伝えていきたいと思います。

実は、こないだ再インストールしてサクサクだったはずのパソコンが、
旅行に行く前頃から、突然シャットダウンと再起動を繰り返すようになり
ついにパソコンが壊れてしまっていました。

痛い出費でしたが、旅行後に、新しいパソコンを部屋に迎え、
やっとネットにつながりました。

そんなわけで、画像は…沖縄県竹富町波照間で、やぎ。
坂道でバイクを止めて、やぎと海とさとうきび畑をずっと眺めていました。

それは、魔法にかけられて一歩も動けなくなった瞬間でした。

自分のHIVの話もたまには「ちゃんとします」@モバイル

2008年07月18日 10時38分05秒 | 食べ物の話
新宿区戸山です。
本日はHIV診察です。

くまぞー「最近、外来待合室が混み合わなくなりましたね」
ドクター「〇〇先生(前の主治医)はゆっくり診ていましたからね。新患めちゃくちゃ増えてますよ」

先生も話していましたが、
HIVの感染が広く一般的になることが
よいことかどうか。
よいわけじゃないけど、
微妙です。

だから、自分は自分にお土産を買う。

2008年07月17日 01時52分28秒 | 食べ物の話
中野です。部屋の中は蒸し暑くて、たまりませんが、
時折吹く涼しい風にほっとする午前1時です。

画像は、バナナケーキ。
一本700円。ジミーという会社の製品で、沖縄では有名だとか。
会社へ持っていくお土産を空港で悩んでいたら、
一角にジミーのコーナーがあって、
クッキーやアップルパイや、
おいしそうなお菓子がたくさん!
クッキーは二枚ずつ小分けになってたくさん入っていて、
これは職場で広く薄く分けるには、
もってこい!

ついでに自分用にアップルパイと、相方さんと分ける
チョコパウンドケーキとバナナケーキのセットも。

バナナケーキは黒糖もつかっているのかな。
コクのある甘味とバナナの風味に、
クルミのアクセント!
素晴らしいです。

相方さんに分けたチョコパウンドケーキもおいしかったとか。

次の沖縄のお楽しみが、また一つ増えました。

旅の続きの気分で。

2008年07月14日 23時21分37秒 | 食べ物の話
東京です。
旅行中は世間のニュースが全然気になりませんでしたが、
帰ってきたら、山本モナの不倫騒動で
騒ぎになっていたことを今日知り、
びっくりでした。
多分、それもパソコンが壊れているのと、多少関係があるのでしょう。
ブログで旅行の思い出話は、少し後になりそうです。

画像は、新宿区高田馬場「タイ屋台料理カオタイ」で
ランチブュッフェ。
タイへ仕事に行く相方さんの友人イチ押しの
現地の味です。

グリーンカレーおいしかった!All you can eat\980