秘境という名の山村から(東祖谷)

にちにちこれこうにち 秘境奥祖谷(東祖谷山)

奥祖谷初秋点描 山を歩き頂きをめざして

2015年08月14日 | Weblog

立秋を過ぎて八月も半ばになろうとしている、雨模様になると涼しくなる
それでも、まだまだ残暑は厳しく日なかにいると熱中症になりそうだよね

そんな日であったが、気になる山を歩いてみようと思い立った
朝早くに大枝のわが家をひとりぶらりと出て登山口に7時ころ着いて
したく万端整えてザックを背負ってほんの20mほど歩いて何か忘れ物がありそうなと
ザックを下ろして中を調べて、あれ!弁当がない!確かに車に入れた筈だよな

取って返して車を開けてみると、助手席に鎮座していた、やれやれ、家でなくて良かったよ
朝早くから梅干、佃煮をなかに入れたおむすび3個と情けない弁当だが腹ペコでは堪らんよね

ひんやりとした涼しい秋風に気持ちよく、露をたっぷり含んだ笹に登山靴やズボンを濡らして
小鳥の囀りに耳を傾けて、、木々の色合いを確かめ、のんびりと歩き気ままと何時ものことだ

そのうちに、日射しも多少なりとも強くなって、汗を拭きながら、木陰で一休みが多くなる
だだっ広い草原模様を眺めていいよなあ、樹林帯に入って涼しい風に身を任せていいよなあ
といった具合だから、山頂にたどり着けるのかなあ、まあ歩けるところまででいいやな、と
暢気なものだな

芋水車がごとりごとりと動いている間に何時の間にやら芋の皮が取れているようなもので
小3時間ほどで手の届くように、山頂に至る登山道までたどり着いた

小さな木の木陰で最後の一休みだよ、座り込んで来し方を振り返れば、遥かに若いころ
「悪の華」を耽読し、「酔いどれ船」に泥酔して頽廃に溺れたり、マラルメ、ヴァレリーの
知性に歯が立たず、放り投げたのも、若気の至りというものよな

来年八十路となるいまでは、すべては為るように為るものよと暢気に肯定して受け容れるように
しているとはいうものの、そう簡単には事は運ばないのもひとの世だよね


自己肯定という、どんどんどんどん余分なものをそぎ落として裸になること、無力で
貧弱な自分本体をさらけ出しても平気でいられるのが一番いいことだよね
憧れるけど難しいよね
年を取っていくうちにだんだんと近づいていけるかもしれない気もするけどね
肯定しきれないまま、劣等感や虚栄心や欲望に苛まれながら日々を過ごしていくのも
生きる面白味があるのかもしれないよね

それではぼつぼつ腰をあげて最後のひと歩きしようか、もうそこに山頂があるよ
この山にまた来れる日があるのだろうかなあ













頂をめざし八十路に秋の風







旅の世を気ままにすぎぬ冷し酒







ヴィオロンの弦震へあり一葉かな















































































































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4 コメント

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胸がキュンと・・・ (いたひら ゆみこ)
2015-08-17 07:56:16
懐かしい様な尾根道や林・・・。今すぐ歩きたいという衝動に駆られ胸がキュンとします。
M.iyaさん、うらやましいです。
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Unknown (miya)
2015-08-17 15:42:54
ありがとうございます
まさか、この年になるまで山歩きが出来るとは
思ってもいませんでした
そこそこの身体を授けてくれた両親、我がまま
気ままを許してくれる家族に感謝です

気まま山旅には日ごろからかなりストイックな
摂生には努力してはいますが、足の筋力は年々衰えてきていますね
返信する
どうか・・・ (いたひら ゆみこ)
2015-08-18 07:31:27
miyaさん、摂生の賜ですね。
摂生ができない私ですが、一日でも長く、山歩きがしたいと勝手の良い事ばかり・・・。
近い内にまた、ご一緒して、山歩きをしわしわ楽しみたいですネ。
返信する
Unknown (miya)
2015-08-18 16:16:42
そうですよね、ぜひ来訪をお待ちしています
そのときはご一緒に歩きたいものですね
足手まといになるかもですが、楽しみにしています
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