秘境という名の山村から(東祖谷)

にちにちこれこうにち 秘境奥祖谷(東祖谷山)

菜菜子の気ままにエッセイ( 寄付金と牛と神社とお不動様)

2016年09月01日 | Weblog


『バブルの時代は良かった~』
と聞きはしますが、味わった感は全くありません。金利のゴージャスな時がありました。
あの頃が、バブルだったのですね。
そんな時代。様々な項目の寄付金が、ありました。

○○のお堂の建築
○○神社の建築
小学校の建設
賛助会費 PTA会費 婦人会会費 その他モロモロの寄付金。
…で 今でも 主人に申し訳なく懺悔したい 寄付金がある。
ワタシは 『気分屋』さんで あります。

あれは、ワタシが何かの話で、主人と口喧嘩をした直後に 玄関先に 他の集落のオッチャンが 立っていた。
当然ワタシの気分は、火を吹く牛。
オッチャンが 玄関先で
「すまんのじゃけど、こんど○○○のお堂建てようってことで、皆に寄付金頼んで回りよんじゃわ~」

そんなやり取りで、ございました。
「寄付金~!?はぁ?」
めちゃくちゃ 不細工な顔で 答えていた。
金額は お気持ち次第で 決まっていないと 言った。
火を吹く牛は、そのままの勢いで めちゃくちゃ ブッサイクな顔をして
財布から お金をだした

…千円札 いちまい

オッチャンは お礼を言いながら 帰った行った。
主人に 誰か来ていたのかと?聞かれたが、火を吹く牛は、口を 聞かなかった。

また、ある時には
ワタシは メチャクチャ 気分が上々だった。
そんな日に ○○神社の建築の寄付金集めの人が 訪ねてきた。
気分上々な ワタシは
お花畑のルンルン牛ちゃん♪
メチャクチャ優しい微笑みで、財布からお金を出した。

五千円札 ジャーンと一枚!!
名前を書く欄に 何故か 気分上々のノリのまま 自分の名前を書いた。

……やがて
一年が経ち
お堂も神社も 建てられた。
神社の中には 寄付金を頂いた方々の御芳名を書いた板が 張られていた。
お堂の外にも 同じく 張られていた。

……やがて…永い年月が過ぎ去り、五千円を出した神社は、神主様も 普通に亡くなり
神社は 人目に遇わないように ひっそりと 傾こうとしている。
一方では、千円の欄に 主人の名前が書かれたお堂は、毎年 毎年、盛大に護摩供養が開催され
千円は サラシモノに なっている。
お堂の板を見る度に 千円の文字が 風雪にサラサレテ 早く 消えてほしいと いつも 念じてしまう。
千円を出したのは 主人ではありませ~~ん
あいつは、寄付金の話さえ知らないまま 八十八箇所巡りの更に上を 全う致しましたっ。 多分。おそらく。

……で
本日
印刷物を持ち、班長さんが やってきた。
『お不動様の建物の修理と寄付金のお願い』

6月の大雨の後 お不動様にて落石があり、屋根と床下、柱等が破損しました。いろいろと
ご迷惑をおかけいたしますが なにとぞ ご協力をお願いいたします。
って
お不動様~!!
あなたは 強いお方じゃないですか~!!
なんで!?なんで~!!
落石を やっつけられなかったの~

本日のワタシは
火も吹いておりませんが、
お花畑にも おりません。
寄付金の金額が 浮かびません。
後日、ゆっくりと 主人に 相談致します。

草 々












栗枝渡の朝霧




















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