強迫性障害と共に

自らの、強迫性障害の経験を元に日々感じたことを、時々書いていこうと思います。

予期不安について

2012-08-28 08:22:12 | 共通する症状
人前であがってしまい手が震えてしまったという恥ずかしい出来事があると、また、あの時のように手が震えたらどうしようと心配や不安を感じることが多いものなのです。
これを森田療法では予期不安と言っています。
そして、この予期不安が強迫性障害を初めとした不安障害(神経症)の場合の特徴になるのです。
つまり、純粋なうつ病や統合失調症などの心の病気の場合は予期不安を感じることは、あまりないものなのです。
ですから、予期不安を感じるかどうかが強迫性障害の判定基準にもなると思います。
これは不眠症の場合でも同じように言えることなのです。
つまり、「また今夜も眠れなかったらどうしよう」と昼間から不安になってしまう場合は、これも予期不安ということになりますから強迫性障害が原因になっている不眠症だと言えるのです。
純粋なうつ病や統合失調症の場合でも不眠の症状は起こってきますが、この場合には、それほど予期不安は感じないものなのです。
しかし、今は、こういう見方をしている病院の先生は少ないのではないかと思います。
つまり、夜眠れないと言われれば睡眠薬を処方するだけで終わっているように感じます。
しかし、強迫性障害が原因になっている不眠症の場合は睡眠薬を飲んでも根本的な治療にはならないものなのです。
むしろ、薬に対する依存性を強くし、症状を長引かせることになってしまうのです。
現実に今は、何年、中には10年以上も薬を飲み続けているという強迫性障害の人も増えているものなのです。