強迫性障害と共に

自らの、強迫性障害の経験を元に日々感じたことを、時々書いていこうと思います。

不完全恐怖について

2009-01-18 11:12:11 | Weblog
今回は不完全恐怖について書かせていただきます。
この症状は広い意味で言えば潔癖症も含まれると思いますが、自分の行動に自信が持てずに何度も繰り返してしまうという形で表れてくる症状です。
例えば、外出する時に、ガスの元栓を閉めたかどうかが心配になり、何度も家に戻ってしまうとか、家の鍵をかけ忘れたのではないかと不安になり、何度も家に戻ってしまうという形で現れてきます。
また、この症状に悩んでいる時は、自分が重要だと感じていることに対しては100%完全を求めてしまうものなのです。
このため、仕事が思うようにはかどらず、時間ばかりかかってしまうと悩んでいる人も多いものなのです。
つまり、仕事を100%完全にこなさなければならないと完全欲にとらわれてしまうと、いくらやってもまだ不十分に感じてしまい、いくら時間があっても足りないということになってしまうものなのです。
よく仕事中毒と言われるような人がいますが、こういう人の中には不完全恐怖の症状に悩んでいる人も多いのではないかと思います。
しかし、この不完全恐怖は、100%完全にとらわれた状態ですから、森田療法の学習をしていく中で、この完全欲のとらわれが薄れてくれば、少しずつ症状も改善してくるものなのです。

縁起恐怖について

2009-01-08 17:29:08 | Weblog
お正月で、おみくじを引いた人も多いと思いますが、こういう占いとか縁起とかにとらわれ、毎日の生活に支障が出ている人も中には、いるものなのです。
これが強迫性障害の症状の一つである、縁起恐怖と言われているものなのですが、この症状にとらわれてしまうと、非常に辛い状態になってしまうものなのです。
よく数字の4とか9が縁起が悪いと言われますが、こういう数字とか、方角とかを気にし、これにとらわれてしまう人も多いものです。
また、何時も決まった通りの行動を取らないと、何か悪いことが起こるように感じてしまう人も、中にはいます。
子供の頃に親から、嘘を付いたり、悪いことをすると、神様の罰が当たると言われ、これを引きずってしまっている人も、中にはいます。
よくスポーツ選手などが「げんを担ぐ」ことがありますが、これが行き過ぎてしまった状態が、縁起恐怖だと言っても良いのではないかと思います。
新興宗教にどっぷりと浸かってしまうような人の中には、おそらく縁起恐怖に悩んでいる人もいるのではないかと思います。
ただ、この症状も森田療法の考えを身につけていく中で、神罰に対する「とらわれ」が薄れてくれば、充分、改善してくるものなのです。