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日高川町入野浄水場(川辺簡水)を最新設備に 〈2016年7月22日〉

2016年07月22日 08時30分00秒 | 記事

建屋本体が完成した川辺簡易水道・入野浄水場の新施設
(右後方の白い建物が既存施設)


 日高川町が、2カ年で約4億9000万円を投じて進めている川辺簡易水道の入野浄水場施設の新設工事は、建屋本体の建設や設備の搬入も完了。秋からの試運転に向けた設備の接続などが進められており、年内にも新施設に切り替えて運用を開始する。昭和52年に建てられた既存施設は老朽化や浄水機能の不足が指摘されており、新施設は、耐塩素性原虫に対応できる紫外線処理装置など最新の浄水処理が可能となる。同施設の整備で、町内9つの簡水施設で耐塩素性原虫に対応した整備が全て完了し、さらに安全な水道水供給の安定化が図られる。

 川辺簡易水道事業は、昭和53年に認可され、既存の浄水場が建てられた。現在の計画人口は4920人、計画1日最大2356立方メートルで給水しているが、既存の浄水場は、老朽化しているうえ、施設自体も塩素滅菌だけで浄水機能の不足が指摘されていた。ここ数年、塩素では死滅しない耐塩素性原虫の混入が問題視されており、これらの問題を解決するために既存施設に隣接した入野橋すぐ下流付近に2カ年計画で新施設の建設を進めている。
 新浄水場施設は、鉄筋コンクリート2階建てで、平成23年の水害の経験を踏まえて、1階部分は駐車場や倉庫などで活用し、主要設備を全て2階に集約する。
 調整池や洗浄排水池はじめ、既存施設にはない耐塩素性原虫に対応するための紫外線処理棟や紫外線処理設備を備えるため、既存施設より規模が大きくなる。現在、地元が管理している江川簡水を同施設に統合するため、約2キロの管路工事にも着手している。
 一方、全国で問題となる水道管の老朽化について、市木久雄町長が選挙公約として耐震化を推進。川辺簡水では、事業認可当時の昭和50年代前半に水道管が整備された川辺地区でも約40年が経過して老朽化していたため、平成25年度に補助事業で町役場本庁周辺から入野地内への約1.8キロ、町単独事業で南山スポーツ公園に通じる約400メートル間の水道管も耐震化。平成26年度に完成した入野~和佐間では、入野の水道事務所付近から日高川右岸を通って若野橋を経由していた配水管のルートを、入野橋から日高川左岸を通って若野橋東の既存施設に接続するルートに変更する形で施設を更新した。また、水源地から配水池までの送水管約3キロなど町単独事業を含めて約3.7キロの区間で耐震化を終えている。


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