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御坊市創生事業、交流人口増へ資源磨き魅力発信 〈2016年7月17日〉

2016年07月19日 08時30分00秒 | 記事

寺内町や宮子姫など御坊の魅力発信へ(写真はごぼう商工祭)


 御坊市は「まち・ひと・しごと創生総合戦略」の新規事業で、市内の魅力ある地域資源を再発掘・整理し、それに磨きをかけて複数のオリジナルストーリーをつくり、全国に情報発信する「わがまち魅力発信事業」を実施。29日に各種団体代表ら14人で構成する「まちの魅力協議会」初会合を開き、今後の方向性などを確認する。市内の各種団体や若者、女性、関西圏の大学生をはじめ全国から意見を聞きながら効果的なプロモーション戦略、最適なプロモーションツールを制作し、交流・定住人口増をめざす。

 市には堅田遺跡や岩内1号墳、湯川氏館、宮子姫、熊野古道、寺内町をはじめとした歴史や文化、日本一の生産量を誇るスターチスや舞妃蓮、日高川や海岸線をはじめとした自然など他に誇れる地域資源があるが、総合戦略づくりで行った市民アンケート調査、若者や女性とのワークショップで出された「これといった特色、魅力がない」「地域資源が市内外に発信できていない」との意見に代表されるように戦略的な取り組みや情報発信力が不十分。
 市民がふるさとに愛着と誇りを持ち、市内外に御坊市の魅力を最大限発信し、交流・定住人口を増やすことを目的に国の地方創生加速化交付金4000万円を活用し「わがまち魅力発信事業」を実施。このうちプロモーション戦略策定は2400万円をかけ、大手広告代理店の(株)博報堂=東京都、戸田裕一代表取締役社長=に業務委託。データ等の収集、市内の地域資源調査、現状分析など準備を進めており、29日午後7時から市役所で「まちの魅力協議会」初会合を開き、本格始動する。
 8月から農協や漁協、観光協会、御坊商工会議所、紀州鉄道など関係団体のヒアリングを行い、魅力や課題等を調査しながら同社のオリジナル共創プラットフォーム「talkit」を活用し、全国ユーザーから地域資源について意見を聞き、活用アイデアを募集する。11月5日に共創ワークショップを開き、市内の各種団体や地域づくり団体、若者、女性をはじめ、関西圏の大学生にも参加してもらい、地域資源を共有し、オリジナルストーリー作成に向けた意見を聞く。
 オリジナルストーリーは地域資源を組み合わせて磨きをかけることで「地域全体で共有できるもの」を作成する。どのようなものになるかは未知数だが、寺内町や宮子姫、舞妃蓮などを組み合わせながら女性や若者、高齢者、家族などターゲット別にテーマを絞ったストーリーを複数つくる考え。ストーリーが出来上がればそれを基に効果的なプロモーション戦略を策定するとともに、最適なプロモーションツールを制作し、全国に情報発信する。
 観光客らの受け入れ態勢の整備は御坊商工会議所に事業委託し、中町商店街にある旧JA紀州中央御坊支所跡に情報発信拠点を整備し、秋以降に祭り道具など御坊をPRするものを常設展示し、休憩所として利用する。産品開発や記念品作成に取り組むほか、寺内町の景観整備として「犬矢来」(いぬやらい=緩やかなカーブを描く垣根)や御坊の花をイメージした飾りも作成して寺内町の風情を盛り上げる。


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