手賀沼アララギ短歌会

千葉県我孫子市で開催している短歌会のブログです。一緒に短歌を楽しみませんか。

会員募集

千葉県我孫子市で歌会を開いています。 初心者歓迎。。一緒に短歌を楽しみませんか。 歌会は原則毎月第2日曜日13:00-16:30。。 場所は我孫子市内(駅前けやきプラザ他)。 講師は「新アララギ」代表の雁部貞夫先生および「新アララギ」選者の今野英山(当会代表)が交互に務めます。。。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 内容は短歌作品の相互批評、および講師による添削指導や関連知識の講話などです。。 会費は月1500円(2012年3月改訂)。。見学は1回まで可能で、無料です。 問合せは次のアドレスにお願いします。 eizan@plum.ocn.ne.jp(手賀沼アララギ短歌会)

佐藤祐禎歌集「青白き光」の再出版情報

2011年08月25日 | トピックス
8月13日に紹介した、福島の佐藤祐禎氏の歌集「青白き光」について再出版の情報が入りました。(福島在住の新アララギ会員 今野金哉さんより)

時期は定かではありませんが、出版元は「ソリの舎」というところで軽装版だそうです。

「青白き光」は先月も書きましたように、20年以上も前から福島第一原発について頻発する事故や病気で亡くなっていく原発の作業員、あるいは原発によって分断された地域社会の様子をリアルタイムで歌にしたものです。
短歌による原発の危険性と情報隠しへの告発に対して、今思えばどうして有識者や政府・自治体が耳を貸さなかったのか残念に思われてなりません。

再出版の情報が具体的になり次第またこのホームページでお知らせいたします。
コメント (4)
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2011年9月歌会のお知らせ

2011年08月15日 | 歌会のお知らせ
2011年9月歌会を以下の要領で開催します。
歌稿提出は9/1(木)必着です。

開催日  平成23年9月11日(日)午後1時~4時30分
会 場  手賀沼湖畔 アビスタ第4学習室
講 師 「新アララギ」選者 吉村 睦人先生
内 容  短歌作品の批評、添削指導
会 費  1800円/月

☆見学もできます。(見学の場合は1000円/回) 事前に短歌三首を提出すれば批評・指導が受けられます。
☆吉村先生は全国で屈指の短歌結社「新アララギ」の代表です。開成高校教頭・青稜高校校長を歴任するなど教育者としても知られています。
☆参加希望者は下記にメールしてください。
teganumaararagi@goo.jp 手賀沼アララギ短歌会
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会員の作品(2011年7月)

2011年08月15日 | 会員の作品
7月は手賀沼アララギ短歌会が休みでしたので、「新アララギ」に投稿した方の作品の中から一首を掲載します。

三谷和夫:君の個展の部屋に語らふ五十年の来し方かたみに離り生きしを(新アララギ2011.7)
佐々木フミ子:今までが明るすぎたのだ照明を抑へしスーパーに慣れてもの買ふ(新アララギ2011.7)
関澤喜久子:咲き残るわずかな梅をていねいに枝を移りて鵯は蜜吸ふ(新アララギ2011.7)
小口勝次:菠薐草出荷停止に友は今朝も採りて捨てしと小声に言ふ(新アララギ2011.7)
木村和子:惨状に涙の滲む日々過ぎてわが成し得ること捜しはじめる(新アララギ2011.7)
今野英山:超高層ビルを数多見上ぐる将門塚いまなほ権謀渦巻くこの世(新アララギ2011.7)
高橋毬枝:批難がうがうの東電原発処理報道の陰にいのちを懸くる作業者(新アララギ2011.7)
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会員の作品(2011年6月)

2011年08月15日 | 会員の作品
三谷和夫:体わるき人らの世話して働ける孫を誇らしとひそかに思ふ(新アララギ2011.6)
佐々木フミ子:今まさに「機械力専制」の恐怖知る原発事故の切迫事態に(新アララギ2011.6)
関澤喜久子:デイケア施設の媼翁にそれぞれの親を重ねてわれら歌ひぬ(新アララギ2011.6)
細田雄子:大地震(なゐ)の恐怖にをののく三月にわれに届きぬ友の訃報は(歌会2011.6)
小口勝次:八戸に赴任して間もなき子の安否わからず震災の二日苛立つ(新アララギ2011.6)
松本ゆき:夜来の雨をふくみて咲ける利休うつぎ朝の光に白きが眩し(歌会2011.6)
木村和子:給油せむと車は県道に長い列大震災より今日は十日経つ(新アララギ2011.6)
千葉照子:ほーーーほけきょと溜め長き鶯の声響き居る八柱の墓地に(歌会2011.6)
坂巻志津江:一重こそ花はよけれと詠ひましし吉田正俊先生のおだしき面輪(歌会2011.6)
須田博:剣道は五段の腕と豪語せる老ひし友の死の身につまさるる(歌会2011.6)
今村和平:梅花藻の揺らぐ安曇野のこの噴井槍よりいでて山葵田に注ぐ(歌会2011.6)
今野英山:向き合ふことせずして支援といふなかれ金のみ送りて被曝者拒むか(新アララギ2011.6)
高橋毬枝:つなぐ手を波に敢へなく奪はれて妻子に詫びを声絞り言ふ翁(新アララギ2011.6)
小熊宗克:久々に濡れ縁に出でこし蝦蟇この家守り来し面構へして(歌会2011.6)
山崎日出男:「ツゴイネルワイゼン」奏で終えたる我が友は緩きフレーズは難しと言ふ(歌会2011.6)
岸野トモヱ:かぶと飾るもこれで最後かと思いつつ二十四年はあっとすぎたり(歌会2011.6)
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20年前から原発を危惧する歌

2011年08月13日 | トピックス
福島第一原発の事故に関して、20年以上前からその危険性を訴えてきた歌人がいます。
新アララギ本誌2011年7月号に福島県の今野金哉さんが投稿した記事を紹介します。

・農などは継がずともよし原発事故続くこの町去れと子に言ふ
 この一首は、本誌会員(前福島県歌人会長、現顧問)の佐藤祐禎氏の第一歌集『青白き光』(平成十六年刊)の中にある作品である。
 同集には、福島第一・第二原発十基が連なり「原発銀座」と呼ばれる大熊町(福島県相馬郡)に生まれ、「ここで死ななければならない」(本人の言)という同氏の、叫びの歌・真実の怒りの歌が多数収録されている。
(中略)
 さらに、同氏が『青白き光』に載せ得なかった歌をまとめた第二歌集『残滴集』にも、原発事故を危惧する多くの歌が収録されている。同集は私家版として数十冊しか出版されていないため、ほとんどの方は目にしていないものと思われるので何首かを紹介する。
・原発の梨はいらぬと戻されき一箱なれど暗し予感は
・放射能、地球温暖化、いづれ取ると原発擁護の君は言ひつのる
・三十年、四十年ともいふ寿命原子炉の廃炉断ずるはいつ
・政治献金いかほどせしや三号炉の健全性評価たはやすく出づ
・原発の事故の後こそチャンスとぞ地区の鎮守の寄付金貰はむといふ
・原発の補償尽きしか豪邸の漁師は陸に鉄筋担ぐ
・原発の防災訓練のテレビ見て逃げても無駄といふ声多し
・原発事故は十万年に一度といふ科技庁白書信ぜよといふか
・貧乏になったから原発作れといふこの短絡は町滅ぼさむ
・展望台に見放くる六基の原発のいと平穏にいまは見ゆれど
(中略)
 現在、福島県浜通りに住んでいた多くの本誌会員が、産土の地から遠い場所において、想像を絶する避難生活を強いられている。我々は短歌という表現手段を以て現実を詠み、その真実を吐露していくしかあるまい・・・・。(四月十日記)

佐藤祐禎氏の歌集『青白き光』は絶版であり、手に入れることはなかなか叶いません。重大な原発事故が起こってしまった今、もっともっと多くの人に読んでもらいたい歌集だと思います。
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