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『シャッター・アイランド』謎に囚われると見失うかも。

2010年04月16日 | 怖かった映画

『シャッターアイランド』   PG-12   原題:SHUTTER ISLAND
                                 2009年アメリカ (138分)
                                           
監督:マーティン・スコセッシ
脚本:レータ・カログリディス
出演:レオナルド・ディカプリオ、マーク・ラファロ、ベン・キングズレー、
   マックス・フォン・シドー ほか
原作:デニス・ルへイン


                                   鑑賞日:2010年4月15日(新百合ヶ丘)

《全ての“謎”が解けるまで この島を出る事はできない。》

《注意!最後の謎が解けた時 本当の驚きが待っている。》

《巧妙に仕組まれた映像全てがヒント!》

《あなたの脳を信じてはいけない》

《あなたは上映開始から何分でこの謎が解けるか!》

と、ここまで煽られたら、
「おう、おう、おう!解いてやろうじゃないか!その謎とやらを!!」
と、配給会社の挑戦を受けて立つ気に!

チラシには、
『映画を観る前に謎を解く脳力を鍛えるべし』と、S-IQテストなるもののアドレスまで。

「ようし、鍛えてもらおうじゃないか!」と、
モバイル版のS-IQテストまでやって準備万端。

「さあ、観てやるぞ!!」と意気込み、いざシネコンへ。

「でも、ちょっと待てよ。
 これまで、こういった宣伝文句に肩透かしを食らったことは、なかったか?」
チケット売り場までやって来て、ふと過ぎった一抹の不安。

「ここまで来ておいて、いまさら迷うなよ。」
「だって、お金払って観るんだぞ。後悔はしたくないよ。」
「じゃ、隣の『ダーリンは外国人』に変更して度肝でも抜かれるか?」
「いや、今日はそんな気分じゃ・・・。」

ぼくの頭の中で、ちょっとした葛藤が!

それでも、
「ええい、観てしまえ!」と、
覚悟を決めてチケット購入!(字幕版)

果たして、どんな出来なのか?
期待と不安が混じる中、
いよいよ、上映開始!

「ああ、そうか!!」
スクリーンにディカプリオの顔が映し出された瞬間、衝撃の事実に、ぼくは気づいたのです。

「彼の出演作品を、劇場で観たことが、一度もなかった~~~!!」(スミマセン。)

『ギャング・オブ・ニューヨーク』や『ディパーテッド』はおろか、
あの『タイタニック』でさえ、劇場に足を運んでいなかったのです。
嫌いという訳でもないのに、なぜか縁遠かったディカプリオ出演作品。
(そんなぼくでさえ劇場に来ているくらいだから、宣伝効果は大?!)


というわけで、ディカプリオ初体験となったこの作品。
もちろん、ネタバラしするわけにはいかないので、こんな書き方ではありますが、
控えめに感想を・・・。

あまり謎解きに囚われ過ぎると、
本質を見誤ってしまうような気がしました。


一言で言うと、“心に痛みをともなう作品”。
(原作が『ミスティック・リバー』のデニス・ルへインだからね。)
主人公の最後のセリフと、
エンドロールで流れる“This Bitter Earth”の歌詞がクロスオーバーした時、

この作品がもつ、本当の貌が見えた気がしました。

  シャッター アイランド オリジナル・サウンドトラック
 
ワーナーミュージック・ジャパン

ところで、
字幕版と吹き替え版どちらで観るべきか?
映画通、ミステリー通の人なら字幕版でも充分謎は解けると思いました。
それ以外の人なら、とりあえずは吹き替え版のほうがいいかも。
お金と時間のある人は、両方見比べてみるのも一興でしょう。
もしくは、目と耳を塞いでDVDが出るまで待つとかね。

 

巧妙に仕組まれた映像全てがヒント!度:★★★★★★★★
全ての“謎”が解けても この島を出るのは難しい度:★★★★★★★★
ディカプリオの様々な苦悶の表情が堪能できる度:★★★★★★★★★★
劇場に足を運んでもらいたいという映画関係者の気持ちも分かる度:★★★★★★★★★

総合評価:★★★★

 

ぼくにとっては、
はじめてディカプリオをスクリーンで観た映画でしたが、
充分満足できる作品でした。

アメリカの当時の時代背景と、宗教観についての知識があると、
より作品が理解できるようにも思いました。

 



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