コナのシネマ・ホリデー

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『リミットレス』

2011年10月04日 | ドキドキした映画

原題:LIMITLESS  
2011年・アメリカ(105分)
               
原作:アラン・グリン
製作・脚本:レスリー・ディクソン
監督:ニール・バーガー
出演:ブラッドリー・クーパー 、ロバート・デ・ニーロ、 アビー・コーニッシュ、
   アンドリュー・ハワード、アンナ・フリエル ほか


鑑賞日:2011年10月1日 (川崎)

鑑賞前の期待度:★★★★


男A「なに?NZT48?
   そりゃ、もしかして、
   秋元康プロデュースの新しいアイドル・ユニットか?」
男B「いえいえ、違いますよ、旦那。
   普段は20%しか使っていない脳を、
   なんと100%活用できるという革新的な新薬なんですよ。
   一錠飲めば、たちまち頭脳明晰。
   旦那の眠っている脳力を引き出してくれるんです。
   どうです?ひとつ、試してみませんか?

男A「脳を100%?・・・ほんとかぁ?一体、いくらするんだ?その薬。
   どうせ、とんでもない値段をふっかけるつもりだろ?」
男B「いえいえ、お疑いならまずはお試しを。
   値段は効果のほどを確かめてからで構いませんよ、旦那。
   まずは、一錠どうぞ。」

と、仮に見知らぬ男に勧められたら、まず誰も手を出すことはない薬。
だが、主人公エディは今、ドン底の状況にある。
小説家を気取っていても1行も書けず、
酒に逃れて生活は荒み、バツ1の上に今の
恋人にも見捨てられ、
あとはどう考えても野垂れ死ぬだけ。
そんな時、元妻の弟からの魔法のような囁き。
溺れるものは何とやら・・・。
禁断の一錠を手に取り、飲み込んだ30秒後。
それまで、靄がかかり思考が停滞していた脳が活性化。
突如、世界が輝いて見えだした。

自宅に戻りタイプライターに迎えば、
まるで天からの啓示に打たれたかのようにスラスラと文章が紡がれる。
たった一晩で小説を書き上げ、出版社へ持っていけば、
編集者からは絶賛。
“さぁ、前途有望な未来への扉が開かれた!”と思えたのも、わずか1日。
薬の効果が切れれば、再び元の自分に逆戻り。
輝く才能は嘘のように胡散霧消。

「もう一度、あの薬を飲めば・・・、いや、あの薬さえあれば。」
そう思ってしまうのは人間の性。
エディは再び薬を手に入れ、驚異のサクセスストーリーを歩み始める。
だが、しかし・・・
薬を巡る陰謀、さらに副作用がエディを蝕みはじめる。



いい!!
面白い!!
満足!!!

怪しい話なのに、ともかく予想外に面白かった。

NZT48を飲んだ後、脳が活性化されて見える映像も、
観ているうちに、こちらまでトリップしている気分に。

テンポのいい展開と、終始続く緊張感も良かった。

また、ノリにノっているブラッドリー・クーパーと、
もはやハリウッドの生ける伝説R・デ・ニーロの共演も見ものでした。
ことに、
彗星のごとく証券界に現れ成功をおさめたエディ(ブラッドリー・クーパー)と、
その成功に目を付けた大物投資家カール・ヴァン・ルーン(デ・ニーロ)が初めて顔を合せるシーンなど、
デ・ニーロの視線が鋭すぎて、

デ・ニーロ「ほう。君が今ハリウッドで一番イケてる俳優のクーパー君か?」
クーパー「いえ、それほどでも。」
デ・ニーロ「確かにイケメンだし人気もあるようが、演技力のほうはどうかな?
      オスカーを2度受賞している私と渡り合えるほどなのかな?」
クーパー「いえいえ、とんでもありません。
      演技力なんて、まだまだ貴方の足元にも及びませんよ。」
デ・ニーロ「まぁ、いい。じっくり君の芝居を見させてもらうよ。」

なんて、役柄にオーバーラップして、そんな心の会話まで聞こえてきそうな緊迫感。

 
ラストも、ありがちな説教臭い結末じゃなく、
突き抜けたのがいい!!


アイディア:★★★★★★★★★★★★★★★★
ストーリー展開:★★★★★★★★★★★★★★★★
キャスティング:★★★★★★★★★★★★★★★★★
ハラハラドキドキ:★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
NZT48が欲しくなる度::★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

鑑賞後の総合評価:


 


観終わったあと、「もし、自分が薬を手に入れたら?」と、
想像せずにはいられない映画でした。


ただし、全てが明らかにはされていなかったので、
別の主人公でパート2というパターンがあっても良さそう。
(勝手な想像ですが。)


余談です。
映画『ツリー・オブ・ライフ』の中での問いかけに、
「世俗に生きるか
 神に委ねるか」の選択があったけれど、
“この新薬が欲しい!”と思ってしまうあたり、
自分は間違いなく“世俗に生きているな~”と確信。

 

 



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