今年の1月17日は、阪神淡路大震災から、20年目を迎える。 死者6434人。
あれからもう20年も経つ。
あの時、全国から支援を出そうと、私のいた職場でも、若い看護師が神戸に行ってくれた。
1996年の職場組織の全国総会は「励まそう神戸」と、神戸で行われ、私も参加させてもらった。
長~い列車の貨物コンテナのような仮設住宅で、地域の方が、孤独死があって・・と言われていた。
20年たった今も、高齢化もあり、孤独死は後を絶たないという。
病院職員も、自分や地域や病院の被災の様子を話してくれた。
今思うと、心の傷も癒えずに辛かったのではないだろうかと、察するに余りある。
でも、話すことで、気持ちが少し軽くなったり、自分自身が励まされたり、したのかもしれない。
人は、すぐには受け入れがたいことでも、時間と共に、誰かに話したい、わかってほしいと思う時がある。
そして、少しづつ受け入れていく。
そんな時、そばにいて聞いてくれる人がいることは、大事だと思う。
寅さんは、なぜかそんな時、そばにいる。
寅さんが神戸に来た時、大きな広場で町の人がお祭りをしている場面があって、心に残るシーンだった。
偶然、見つかった動画で、寅さんは「ごくろうさん」なんて言っている。
自分にも、スタッフにもいろんな人に言っていたのかと思う。
渥美清さんの最終作になった。
寅さんって、いつもいないけれど、いつもいてくれるような人なんだと改めて思った。