ビビッド能里子トーク・サロン

心身両面の指導者として感じたこと

「世界心理治療学会」で発表した小池能里子のアドバイス

2016年10月18日 | 世界心理治療学会アドバイス
☆ 二回 いつも自分の足を責めていたために
 Rさんは28歳のビジネスマンですが、高校時代に交通事故に
合い大変な重症でしたが、何とか一命はとりとめました。
でもその後遺症のため、右足が少し不自由になりましたが、それか
らも足を引きずらないよう、涙ぐましいほど一所懸命努力した結果
何とか他人には気がつかれないようになるまで回復したのです。
人前で足を引きずるのは、プライドの高い彼にとって、耐えがたい
ことでした。ある休日のことですが、Rさんはリラックスして、街
を歩いていました。すると会社の同僚にバッタリ会い「足が痛いので
すか?」と聞かれ、ビックリしました。
いつも誰にも気づかれないように、人一倍歩き方に注意していたの
に彼は大変なショックを受け、それ以来ふつうに歩こうとすればする
ほど、なぜか足を引きずるようになったのです。

そして自分の足を「どうしてちゃんと歩けないんだよ」と、毎日責め
てばかりいたのです。そんな状態を気にしながらも、仕事は支障なく
こなしていたのですが、ある日会社で営業会議をしている時、別の部屋
にある資料を取りに行こうと立ちあがった時、突然みんなの視線が自分
の足に向いているのではないかと思って、サットと緊張しました。
 すると突然右足がこわばって、いくら足を引きずっても、まったく
歩けません。そんな彼を見てみんな驚きましたが、他の人が変わりに
行ってくれ、ことなきを得ましたが、それ以来緊張すると、ふつうに
歩けなくなり、さんざん悩んだ末に「これは足の機能より、自分の気持
ちの持ちかたに問題があるのだ」と気がつきわたしのカウンセリング
ルームを訪れました。Rさんを分析すると、絵に描いたような完璧主義
目立ちたがり、人一倍他人の目を気にするタイプで「自分の弱みは見せ
たくない、絶対に恥をかきたくない」と何時も考えていたのです。

それらの分析を元に、その内面を変えるために、いろいろアドバイスす
ると同時に、科学的な心身のセルフ・コントロール法「自律訓練法」
また私が創案したの「セルフ・ヒーリング法」をご指導しました。
 さらに、「体と心は一体、つまり体は心そのもの、いつもあなたが
自分の足を責めたり、怒っていたりしたら、あなたの足はそのように
反応するのです。今日から何時もガンバッテ働いてくれる足に、感謝
してみましょう」とお話しました。
 すると今まで自分の足に、文句を言ったり、怒ってばかりいる自分
にハッキリ気がつき、大きな傷を受けても、健気にガンバッテくれて
いる足に、本当に申し訳なかったと、大変反省し、「今までゴメンね」
と素直に謝まったそうです。それから朝起きてすぐ、また寝る前に
ベッドで必ず「セルフ・ヒーリング法」を行いました。
 また負けず嫌いで目立ちたがりの自分を理解し、あまり無理をせず
自然体で生活できるよう、変えるため努力を続けました。
 3カ月余り過ぎて、信じられないようですが、それからRさんは
たとえどんなに緊張しても、足は全く異常なく、ふだんもふつうに
歩けるようになったのです。
 これは、実際の指導例ですが、自分の体を愛し、労わり、感謝した
からこそRさんの足は一所懸命働いてくれたのでしょう。
 もしも、何かにつけて「自己否定している方」ぜひ参考にして
下さいね。



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