★今週のワンピース（50号 / 第563話 心臓一つ 人間一人）

部下に刺された白ひげ。真相は一体・・・！？

白ひげが刺されて、敵も味方もその様子に驚き、身動きすら出来ません。

　オヤジィ～～!!

スクアードは白ひげの体から剣を抜きます。
白ひげは呆然として動きません。
バギーが持っていた電伝虫がそのその様子を中継しています。
もちろんシャボンディ諸島も騒然・・・！

　“白ひげ”が・・・!!　刺されたァ～～!!

センゴク、ガープ、ルフィも呆然。

　おっさん・・・

中継の声が言います。

　―ええ、それが刺したのは“白ひげ”の傘下の海賊団船長―
　新世界の海賊“大渦蜘蛛”!!

ゼェゼェと息をするスクアードにマルコが襲いかかります。

　スクアードォ～～～!!

後ろから頭を押さえ、地面に叩きつけます。

　・・・なぜお前がこんな事!!

　うるせェ!!　こうさせたのはお前らじゃねェかァ!!

海賊達が白ひげを助けに行こうとしますが、パシフィスタに阻まれます！
スクアードが言います。

　こんな茶番劇やめちまえよ!!　“白ひげ”!!
　もう海軍とは話はついてんだろ!?　お前ら“白ひげ海賊団”とエースの命は必ず助かると確約されてんだろ!?

海賊達の手が止まります。

　!!?　何言ってんだ!?　どういう事だ!!?

　おれ達ァ罠にかけられたんだよォ!!
　おれァ・・・知らなかったぞ、エースの奴が・・・あのゴールド・ロジャーの息子だったなんて・・・!!

　・・・

　おれがアンタに拾って貰った時・・・!!!
　おれは一人だった・・・!!　なぜだか知ってるな!?　
　長く共に戦ってきた大切な仲間達をロジャーの手で全滅させられたからだ・・・!!
　おれがどれだけロジャーを恨んでるか知ってるハズだ!!
　・・・だったら一言言ってくれりゃあよかった・・・!!
　エースはロジャーの息子であんたはエースを次期“海賊王”にしたいと思ってると!!
　―その時すでにおれァお前に裏切られてたんだ・・・エースとも仲良くしてた・・・バカにしてやがる!!
　そしてお前にとってそれ程特別なエースが捕まった・・・・!!
　だからお前はおれ達傘下の海賊団43人の船長の首を売り!!　引き替えにエースの命を買ったんだ!!
　白ひげ海賊団とエースは助かる!!　すでにセンゴクと話はついてる!!　そうだろ!!?
　エースの為、白ひげの為問いの地を投げ出し、ここまでついて来て、よく見ろよ!!
　海軍の標的になってんのは現に!!　おれ達じゃねェか!!!　波の氷に阻まれてすでに逃げ場もねェ!!

周りでは海賊達が次とパシフィスタにやられていきます。

　ハァハァ・・・!!　オヤッさァん!!?　本当かよォ～～!!
　
スクアードが言います。

　ハァ・・・ハァ・・・!!
　一撃刺せただけで奇跡だ・・・もう覚悟はできてる・・・殺せよ!!



――これは少し前の出来事・・・

　てめェの口車に乗ってたまるか!!　

　・・・そうは言うとれん様になるぜ。ウソじゃァ思うのならよう見ちょれ。
　これからの“集中攻撃”・・・お前ら傘下の者達のみが攻撃される!!　“白ひげ海賊団”には一切手を出さんけェのォ・・・!!

この口調からすると、赤犬のようですね・・・―――



　うわァ!!!

　ウソだろ、そんなワケ・・・!!　ぎゃあ!!!

　言われてみりゃコイツらおれ達しか狙わねェぞ！

シャボンディ諸島でも白ひげが仲間を売ったと動揺が広がっています。スクアードは、

　信じたくなかった・・・おれァ目を疑ったよ・・・!!

マルコがスクアードの胸ぐらをつかんで、

　バカ野郎!!　担がれやがったな、スクアード!!　なぜオヤジを信じない!!

　てめェまでしらばっくれやがって、マルコォ!!!

ドクドク血が流れ出す傷跡を抑えながら、苦しそうに白ひげが言います。

　エースがロジャーの息子だってのは事実・・・それに最も動揺する男を振り回した・・・
　奴らの作戦がおれ達の一枚上をいったんだ・・・

　“青キジィ”!!

センゴクが指令を出すと、パキィン!!　と凍り始めます。シャボンディ諸島では、

　この戦争は仕組まれてたのか!?

　今までの戦いは!?　何だったんだ・・・!?　勝負はつかねェてって事なのか!?

その時、ブツッ！と映像が途切れ、どのスクリーンも真っ黒になってしまいました。
青キジの能力によって、バギーもろとも中継に使われていた電伝虫が凍ってしまったのが原因の様です。

　「包囲壁」作動!!

　はっ!!

何やら海の中から壁の様なものが浮かび上がるようです。地上では、白ひげが刺されたのを見たクロコダイルが、

　あの野郎・・・
　みっともねェじゃねェか!!　“白ひげ”ェ!!
　おれはそんな“弱ェ男”に敗けたつもりはねェぞ!!

クロコダイルのこの表情、白ひげを鼓舞しているようにも見えます。
無言の白ひげ。Mr.1も無言。イワさんもジンベエもその言葉を聞いてちょっと驚いているようです。
マルコは考えます。

　≪　・・・そうだ、何より・・・!!　避けられたハズなんだよい・・・!!　今までのオヤジなら・・・!!
　　　どれだけ不意をつかれても、心を許した仲間の攻撃だろうとも、こんなもんくらうアンタじゃなかった・・・!!　
　　　それが問題なんだよい・・・!!　≫

マルコが思い出すのは、

　こんな器具つけて、敵の同情でもひけってのかァ!?　全部外せ!!

そう言って、体についていた医療器具をブチブチちぎる白ひげの姿・・・。

　≪　体力は悪化するばかりだ!!　≫

白ひげが言います。

　スクアード・・・おめェ、仮にも親に刃物つき立てるとは・・・とんでもねェバカ息子だ!!

　ウァァ!!

　バカな息子を――それでも愛そう・・・

そう言うと、なんと白ひげは片膝をついてスクアードを抱き締めたじゃないですか・・・！
スクアードが言います。

　・・・ウグ・・・!?　ふざけんな!!　お前はおれ達の命を・・・!!

　忠義心の強ェお前の真っ直ぐな心さえ・・・闇に引きずり落としたのは・・・一体だれだ・・・

　・・・!!　海軍の!!　反乱因子だ・・・お前を刺せば部下は助かると!!

やっぱりそそのかしたのは赤犬の様です。スクアードにこう言っていました――

　≪　わしはこの作戦に反対なんじゃ―この戦いで討つべきは“白ひげ”!!
　　　　それをみすみす逃すとは以ての外じゃァ。わしに協力するならお前を助けちゃる。　≫

　「赤犬」がそう言ったか・・・
　お前がロジャーをどれ程恨んでいるか・・・それは痛い程知ってらァ・・・
　―だがスクアード、親の罪を子に晴らすなんて滑稽だ・・・エースがおめェに何をした・・・!?
　仲良くやんな・・・エースだけが特別じゃねェ・・・みんなおれの家族だぜ・・・

目に涙を浮かべるスクアード・・・。
白ひげはセンゴクに向かって言います。

　まったく・・・衰えてねェなァ、センゴク・・・!!　見事にひっかき回してくれやがって・・・

周りでは、

　オヤジィ、ウソだと言ってくれー!!　ぐわっ!!

　おれ達ァ売られたんだ、畜生ォ!!

海賊達の中でも信じる者と信じない者、両方がいるようです。白ひげは、

　おれが息子らの首を売っただと・・・!?　ボゴォォン！！

白ひげは拳を空中につきだし大気を震わせると、湾を取り囲んでいた氷の壁がガラガラと崩れ落ちていきました・・・！
それを見たセンゴク、

　・・・海賊共に・・・退路を与えたか・・・!!　食えん男だ。

白ひげが海賊に向かって言います。

　海賊なら!!　信じるものはてめェで決めろォ!!!　　ドン!!

壁が崩れるのを見た海賊達、

　氷の壁がなくなった・・・!!

　・・・この軍艦も使えるぞ・・・!!　これじゃ・・・いつでもおれ達逃げられる・・・!!　

　オヤッさん!!　・・・!!　やっぱりウソだ!!　海軍の作戦だったんだ、畜生ォ・・・!!

無言で歯ぎしりするクロコダイル・・・。白ひげは息も絶え絶えに考えます。

　≪　“弱ェ男”か・・・勝手な事言いやがって・・・勘弁しろよ、ワニ小僧・・・!!
　　　　おれだっておめェ・・・心臓一つの人間一人、悪魔だの怪物だのと言われようとも・・・
　　　　いつまでも“最強”じゃいられねェってんだよ・・・!!　若ェ命をたった一つ未来につなげりゃ、お役御免でいいだろう・・・!?　≫

　オヤジ・・・

エースも呆然・・・。
スクアードは声を上げて泣き出していました・・・。

　おれと共に来る者は、命を捨ててついて来い!!　ゴォォ・・・！

　ウオオオオオおお!!

海賊達は雄たけびでそれに応えます！

　行くぞォ～～～～!!　　ドドンッ!!

白ひげがエースのもとへ動きだしました・・・！センゴクもそれを迎えます！

　構えろォ!!　暴れだすぞ!!　世界最強の男がァ !!!






　　　　　　　　　　　　　　　　To be continued・・・





スクアードはセンゴクの作戦に翻弄されてたんですね。
それにしてもまんまと引っ掛かるなんて・・・！そっちの方が驚きだわっっ
スクアードは悔やんでも悔やみきれないでしょう、コレは・・・。
死ぬ覚悟で挑みかかる白ひげ。センゴクをはじめ、大将達はどうやって応戦するつもりなんでしょう・・・
ルフィ達はどう出る？
そして包囲壁とは・・・？

白ひげとクロコダイルとの間にも何かありそうですよね。
そのうち出て来るかなぁ・・・。



来週はまた休載です・・・
映画の準備で忙しかったんだねぇ・・・



　　　今週の尾田っちの巻末の一言

　　　　　映画でお世話になるハウス食品さんからシチューやらカレーやら頂いた。うまっ！