こっちゃんと映画をみまちょ♪

レビューと呼ぶほど中身なし。しかし中身が無いのも中身のウチよのぅ。・・・なんちって。

ポセイドン (2006)

2006年05月23日 | ふつーMovie

こっちゃんポイント ★★★

鑑賞環境  試写会 
上映時間 98分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開 (ワーナー)
初公開年月 2006/06/03
ジャンル パニック/アドベンチャー/サスペンス

大みそかの夜。北大西洋を航海中の豪華客船ポセイドン号ではパーティーが始まっていた。同等クラスでは世界最高の客船のひとつであるポセイドン号は、高さが20階を超え、客室800、パッセンジャー・デッキ13を備える。今夜、乗客の多くは新年を迎えるために着飾り、壮麗なダンスホールに集っている。その頃、ブリッジでは一等航海士が異変を感じとっていた。水平線を調べていた彼は、それ“ローグ・ウェーブ(異常波浪)”を見たのだ。50メートル近くありそうな巨大な波が船に向かってくる。彼は致命的な打撃をかわそうと必死に舵をとるが、すでに遅すぎた。そして衝突。とてつもない波に襲われた船は激しく揺れ、まもなく完全に転覆する…。

 

(goo映画より抜粋)

  子 : 「お父さん、見て、見て!向こうから新年の波がやってくるよッ!」 
  父 : 「バカタレ!あれは津波じゃ!

そんな微笑ましい会話が、親子の間で、転覆寸前に交わされたとか、交わされないとか。

これ、知ってる人も多いかもしれませんが、実はこの映画「ポセイドン」には”モト”があります。”パニック映画の金字塔”と言われているコチラの「ポセイドン・アドベンチャー」のリメイク作品なんです!

このオリジナル映画は、1973年に公開された古ぅ~~~い作品。で、面白いことに、この「ポセイドン・アドベンチャー」には何と1979年に続編まで誕生していて、その名もなんと!「ポセイドンアドベンチャー2」!そのまんまヤン。(笑)エライ駄作らしいですね。ここの【解説】を読んで、思わず爆笑してしまいました。

で、さらにこのオリジナルを、昨年リメイクしてるって知ってましたか?それがこちら。

おぉぉぉっ!船がヨコになってますねー。コレってTVものなんですか?(誰か知ってる?)キャストを見たら、ルトガー・ハウアーとかも出てるんですね。へぇ~、知らなかったな~。結構、お金かけてるらしいですよ。 

まぁ、色々とこんな過去の作品がある中、いよいよ今年、あの「エアフォース・ワン」「パーフェクト・ストーム」ウォルフガング・ペーターゼン監督によって、新たにリメイクされたってワケですね。
なぁんてね。さも、全部観たかのように言っておりますが、実はこっちゃん、今回の「ポセイドン」しか観てませんの。テキトーでございましょ?いつもこんな調子でスンマソン。

さてと...。それじゃあこの新作のお話に参りますが、この映画「ポセイドン」は船が逆さまになって沈むパニック話でございます。

高級マンション?それともリゾートホテル?そんな風貌の豪華客船「ポセイドン号」は、新年をこの海の上で迎えようとする4000人以上のリッチな客たちをいっぱい乗せ、北大西洋を航海中でございました。ところが、新年のカウントダウン直後、不幸にもその”浮かぶリゾート”はあり得ないホドの高波を真横から喰らい、そして横倒しに!更にはそのまま、まるっきり180度回転し、船底を上にした状態で、プカプカと浮かんでしまいます。

船は逆さまでは浮いていられない!船が沈む前に外に出なければッ!と、まぁこんな話です。

そりゃもうタイヘンですよ、アータ!だって、船が逆さまになるってコトは、船の中も逆さまになるってコトですからネ。知ってました?(笑)

今回は、あえてこんなオチャラケ・ムードで感想を書いてますが、正直言うと、これは結構笑えない描き方だったりします。あっとゆー間にその辺”死体の山”ですからね。手がもげたり、足がチョン切れたりって描写ではないんですけど、ソコらじゅうでみんな白目むいてるからね。結構、怖いです。

何千人も乗せた大型客船が、一瞬にして逆さまになるとどうなるか?
この映画は、まるで何かに取り憑かれたかのように、その部分を描き続けます。

当然ながら、今まで上に見ていた天井は床になる。出入口のドアは天井にくっ付いて見える。今まで動かなかったものが動き出す。支えられていた物が落ちてくる。隙間から浸水してきた水は、ジワジワと足モトに迫り、あちこちでショートした電気の配線が、その水に電流を走らせる。みんなビビビと感電死。爆発音とともに火災がおこり、通路は火の通り道になる。みんな一瞬にして肺を焼き、真っ黒クロスケになって焼死する....。

あ、パニクる暇もないわ....。( ̄∀ ̄*)結構ヒドイでしょ?これが全部映像となって、目の前に現れるわけです。

この映画「ポセイドン」。一言で言うならば、キャストはB級感に抑えながらも、その破壊シーンには全力を注いだ作品というトコでしょうか?とにかく、派手です。完全にやりたい放題です。

そういえば、偶然にも日本では今、「LIMIT OF LOVE 海猿」が涙を誘っている最中ですが、たぶんこちらの映画で泣く人はそれほどいないと思います。でも、泣けない分ハラハラしっぱなしになるかもしれません。

これはタイヘン意外なコトだったのですが、この映画の上映時間はなんと、たった98分。短いと思いませんか?だってオリジナルだって117分あるんですよ。リメイクの方が長いっていうのは結構聞きますけど、この映画「ポセイドン」に関しては、まったくその逆ですからね。実は、コレには理由があります。

その理由とは....ドラマ部分が薄いから。
「全然無い」とは言いませんが、ドラマ的に見れば、これは完全に”超薄味”です。まるで、取ってつけたようなドラマのみが存在し、あとはひたすらパニクるシーンの連続というようにも感じました。

この辺を、どう取るかですよね?「お、割り切ったね」と誉めるか、「端折りすぎじゃ!」とケナすか。こっちゃんは、ちょっと物足りなかったですねぇ。もっとも、「パニクりながら泣きたい」というこの感覚が、もはやビョーキなのでしょうが。

でも、「なんで船を沈める話で3時間もかかるんじゃ?」という「タイタニック」への当てつけのようでもあり、「そんな長電話で引っ張るから2時間近くなるんじゃ!」という「LIMIT OF LOVE 海猿」へのイヤミでもあるようで、そんなコトを想像しているうちに、ちょっと苦笑してしまったんです。ま、実際には、そんなのは無関係でしょうけど。

とにかく、映画が始まって早々に、船が転覆。高波が発生した理由すら、映画の中では語られはしない。そして、そこから生存を賭けて船底を目指す、数名の死闘がひたすら描かれて行きます。
コトが終わると意外にあっさり幕をひくという作りも、この作品ならではなのでしょうか?。余韻もへったくれもありませんが(笑)この映画を観終わった時、「映画を観た」と言うよりも、何だかテーマ・パークで、98分のアトラクションを体感したような気分になって会場を後にしましたね。

「パニック映画だもん、コレ意外何をやれってよ?」
もしかして、ウォルフガング・ペーターゼン監督は、心の中でこんなことを呟(つぶや)きながら、この映画を撮っていたのかもしれません。過去の彼の作品と比べてみても、より一層、ドラマ性を省いたように思えるのですが。

まぁ、今回は、この点がドラマ好きのこっちゃんのハート♡に今ひとつヒットしなかった理由になったのですが、コレに関しては全く逆の意見の人もいるでしょうね。「パニック部分意外は必要ない!」「ラブ、うざい!」というタイプの人には、むしろ、この作品はウケると思います。まぁ、「LIMIT OF LOVE 海猿」あたりで感動して泣いちゃった人には、チョット物足りないかも?といったトコロでしょうか?

この映画「ポセイドン」は、パニック映画として決して”やりすぎ”とは思いませんが、念のため、お子さんにはお見せにならない方が良いと申し上げておきます。(これ、指定かかってましたっけ?)とにかく、夢に出てきそうな死に顔の人とか一杯いますからね。気の弱い子なら、夜泣きしますよ。あと、作品の性格ゆえ、感情的にも結構残酷なシーンもありますから。

大人の人なら、問題ないとは思いますケド。(多少、ヒクかもしれませんが...)

良かったトコも言っておきましょう。

この映画で一番気に入ったのは、あのオープニング。巨大な船体を、空中遊泳するかのような視線でなめ回す様に一周する撮影シーン。あれはやっぱり、映画館でのみ味わえる醍醐味でしょうね。船の巨大さが、圧倒的な迫力で目に飛び込んできます。

もちろん、大波による転覆シーンも、そりゃあ凄まじいったらないですよ!この映画では、それこそが最大の見せ場なのですが、そんなシーンなんかは始まって早々、惜しげもなく目の当たりに曝(さら)されるコトとなります。

しかし、オリジナルを知る人にとって、このリメイク作は認められないような気もするのですが、それは思い過ごしでしょうか?先ほども申し上げた通り、そのオリジナルは観ていないのですが、何だかこの作品からは、「パニック映画の金字塔」と言うほどのオーラを感じませんでした。”VFX当たり前”の現代では、ごく普通の出来だと思います。

ま、そんなことを言いながら、実は結構ハラハラしたんです。(笑)

結果的には、「パニックモノとして、十分、楽しめる映画」ということですね。

 

《2006.08.17記事一部改訂》

【作品】ポセイドン

 



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25 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
おっ (km_achin)
2006-05-23 15:31:15
98分とはずいぶん短いのねぇ。

・・・自腹で観るのはやめにしました(笑)。

夜泣きしそうだし。



「サル映画」の方が良さそうね。
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なるほどねぇ (かぶ丼)
2006-05-23 19:46:23
ドラマ部分を省いちゃったんだね。

オリジナルは結構泣かせる映画だったけど、リメイクは意識してパニック部分のみにしちゃった感じかな。



でも、あと30分ぐらいは追加してドラマも描けば良かったのにぃ~。・・・ってな感じかな。



あっ、もうひとつの「ポセイドン・アドベンチャー」はTVドラマ向けの作品です。

いずれDVD化で観れるだろうね。
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そうなんだ (はんな)
2006-05-23 20:25:48
短い作品になったんだね。

お子ちゃま属はんなの夢に出てきそうだから、

観ないでしょう。

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そうかぁ~。 (m52387177)
2006-05-23 20:58:44
素の映画はそこそこ人々の繋がりとか、宗教的な匂いがちょっとするような映画だったけど、これは完全にパニック映画として割り切って見ればそこそこって感じかな。



でも、98分って、短いね~。

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B級パニック映画 (miyu)
2006-05-23 22:48:15
は好きなんだけど、どうかなぁ?

後悔の嵐は来なかったみたいですねぇ(^-^;

(○ ̄ ~  ̄○;)ウーン・・・機会があれば。。。

って感じかなぁ~。

だって他に観に行きたい映画多いもんね。

今年ってあと223日もあるの?

カウントダウン始めるにはちと早いかしら?(´▽`*)アハハ
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短いです。 (【お返事】こっちゃん)
2006-05-24 01:11:50
▼km_achinさんへ

短いでしょ。いいだけドタバタやって、あっという間に終わっちゃうカンジですよ。

パニック映画は嫌いですか?

夜泣きするもんね(笑)



▼かぶ丼さんへ

おお、さすが映画博士!

またの名をぽせい丼博士。

やるね~。

そかー。やっぱりTV向けかぁ。

この映画、ほんともう30分長くてもいいから

ドラマをしっかりやって欲しかったな。

いくらパニックでも、それだけヤラれちゃうのは

ちょっと淋しいですな。

アクションが派手だから、盛り上がるのは確かだけどさ。

オリジナルってマジで泣けますか?

これは泣けません。



▼はんなさんへ

短くなって新登場です。

どーしたもんでしょう?

夢に出ますね。あれ?はんなさんの夢に出るの?

それはまた面白そうなカンジだね。

それとも「美味しそう」の方かな?



▼mさんへ

そうなの?宗教的なニオイまで?

ま、この新作も十字架のネックレスがカギになる場面もあるけど、

あれは宗教色が濃いとは言えないなぁ、きっと。

この映画は、パニックだけ観たいですって人にはたまらない作品でしょうね。

mさん観るかい?



▼miyuさんへ

B級ではないんだけど、キャストがそんな雰囲気を醸し出してるってことです(笑)

アクションはかなり派手ですよ。

他に観たい映画があるなら、これは強く薦めません。

映画館で観ると、それなりの醍醐味はあるけどね。

内容的に、ウケるかどうか微妙ですよ。

今年、カウントダウンにはまだ早すぎるよね
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ぽせい丼 (やっぱり邦画好き…)
2006-05-24 22:33:46
ツボはきっちり押さえてある感じはしましたけどね。

私としては海猿で感動しちゃったヤツなので、いまひとつ感動には至らなかったです。

でも逆さ状態の映像は見応えありましたね



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▼やっぱり邦画好き・・・さんへ (【お返事】こっちゃん)
2006-05-25 00:04:17
ツボはちゃんと押さえてましたけどね・・・

ただ、やっぱり感動とは行きませんよね、いまひとつ。

アクションはかなり激しかったですけどね、

ドラマの薄さは皆さん同じように感じたみたいですね。

無理も無い。

はじまって早々パニックですもんね
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昨日 (やっぱり邦画好き…)
2006-05-26 04:00:18
なんだかgooブログ全般的にTBがうまくできなかったみたいで、こっちゃんとこにも飛んでなかったみたいです

改めてTBさせていただきました
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▼やっぱり邦画好き・・・さんへ (【お返事】こっちゃん)
2006-05-27 10:47:29
あ、そーだったんですか?

今度は大丈夫ですよ~。

わざわざ、ありがとうございます~
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