こっちゃんと映画をみまちょ♪

レビューと呼ぶほど中身なし。しかし中身が無いのも中身のウチよのぅ。・・・なんちって。

ジャーヘッド (2005)

2006年01月23日 | いかすMovie
こっちゃんポイント ★★★★
鑑賞環境  試写会 
上映時間 123分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開 (UIP)
初公開年月 2006/02/11
ジャンル ドラマ/戦争/コメディ
映倫 R-15

海兵隊員の一家に生まれた青年、アンソニー・スオフォード(ジェイク・ギレンホール)。18歳になった彼は、一人前になろうと故郷に彼女を残して、海兵隊に入隊。3代目の“ジャーヘッド”となった。しかし、スオフォードに待っていたのは、想像以上に過酷な現実だった。新兵訓練とは名ばかりの虐待、始終浴びせられる教官の口汚い罵りの言葉。本当は大学へ行くべきだったのでは?という迷いも何とか乗り越えた彼に、今度は実戦という本当の試練がやってくる…。

(goo映画より抜粋)

”ジャーヘッド”   この言葉の意味を知っていますか?
いわゆる”アメリカ海兵隊員”の俗称です。

これこれ、そこの人。今、武田鉄矢は関係ありませんヨ。

・・・え?なに?

だから、それは”海援隊”でしょっ!(*o☆)\バキッ!

話しを戻します。

【ジャーヘッド】とは
その名前の由来は「高く刈り上げお湯を入れるジャーのような髪型」から来ているそうな。そして同時に「うすのろ、バカ、大酒飲み」などという軽蔑的な意味をも持ち、”完全志願制”の海兵隊員のエリート意識も皮肉っている。

・・・だそうで。 これチラシの裏に書いてあった ただの請け売りね。

あの湾岸戦争が舞台となっているお話しです。

今回は事前情報も大して得ず、「試写会に当たったから行く」程度の感覚だったのですが、なんとも不思議な戦争映画を観た気分になってしまいます。

それは主人公が敵に向けて一発も銃を発射しないから。しかも彼は狙撃兵だというのに。
そうです。これは主人公が撃たない、殺さないの戦争映画。なにしろ目の前に”敵”がいない。
そんな戦場に送り込まれた海兵隊員たちのお話なんですね。

それにしても、まったく あの”湾岸戦争”というものは、今となっても良くわかりませんが、この映画はこの戦争を漠然とニュースでタイムリーに見ていた我々に対し、今までとは違ったまったく別の視点から描き出します。「湾岸戦争って実はこうですネン!」と、18歳で志願した一人の海兵隊員の視点から浮き彫りにしてくれるわけです。

厳しい訓練、体罰、虐待エトセトラ...。

ここはなんといっても荒々しい軍隊。男の汗っていうか、体臭っていうか、そういう臭いがプンプンです。

っていうか、ってゆーか・・・。ん?
そういえば”優香”の名前の由来は「ってゆーか」という言い回しが当時流行ってたからなんだって!

今関係ないだろ!(*o☆)\バキッ!

おぉっと・・・すんまそん。軌道を修正いたします。

この映画の主人公アンソニー(ジェイク・ギレンホール)は海兵隊一家に生まれ育ち、「一人前になること=海兵隊に入隊すること」と考え入隊した青年。美しい恋人と離れてまで入隊したのでした。

しかし、そんな彼を待ち受けていたのは、アメリカ軍隊映画のあちこちで目にするような新入りの歓迎儀式、教官の罵声に始まって、一発必中の狙撃訓練などなど。数々の試練を乗り越え、ついに湾岸戦争へと乗り込んで行くのでした。

ところが・・・・・

戦地に乗り込んだは良いけど、あまりに暇。

来ちゃったものの、すぐには戦えない状況。それは、まだ敵国イラク相手に、アメリカ政府の働きかけが進んでいたからです。ここで”彼”の戦争はお預け状態に。

そこで当面の任務は朋友サウジ王国の油田警備・・・といっても、早いハナシが待機でということ。

待機、待機でまた待機・・・。来る日も、来る日も待機です。いつしか”戦いの時”を待つ海兵隊員の敵は”退屈”になっていました。せっかくサウジアラビアくんだりまで来たのに。

「おも~えばとぉ~くへきたぁ~もんだぁ~♪」おや?やはりドコからともなく武田鉄矢の歌声?

←って画像、長州小力ジャン!

髪型が近いからってアンタ・・・ヾ(ーー )ォィ!

あ!別に切れてないっスよ。切れてないッス。

 

また話しを戻します。

 

1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月・・・と月日ばかりが経つというのに、一向に作戦開始命令は下らない。戦場のすぐ側にいながら訓練に明け暮れる毎日。炎天下の中、神経ガスを防ぐ防護服を頭からかぶったままのフットボールなんていうのは、いかにもアメリカ感覚。

いったいいつになったら戦えるのか?前半1時間以上もそんな展開が延々と続く映画なのですよ、これ。

感想を言わせてもらえれば、今までいくつか戦争映画を観てきた中で、こんなにヒマな戦争映画は初めてです。(笑)

目の前でパタパタと仲間が倒れるわけでもなし、敵が攻め入って来るわけでもなしという緊迫感のないまま、映画の中の時間ばかりが過ぎていくのですからね。

そんな戦争映画が面白いの?と聞かれれば何と答えてよいものやら。
でも、こっちゃんは意外とこの映画が好きです。

この映画はあのニューヨークタイムズから”戦争文学”の最高峰と賞賛されたという「ジャーヘッド/アメリカ海兵隊員の告白」という原作が元になっています。そして監督は「アメリカン・ビューティ」のサム・メンデスです。

音楽が良いですね。おおっ!ここでこの曲を持ってくるか?!という新鮮な驚きなんかもあったりします。ボビー・マクファーリンの名曲『ドント・ウォーリー・ビーハッピー』なんか、とっても印象的な使われ方でした。音楽って使い方によって映画のムードをガラッと変えちゃいますよね。お陰で、この映画は作りが暗くないんです。

映画「ジャーヘッド」は紛れもない戦争映画ですが、そこに悲痛な叫びはありません。この映画の言わんとしていることは、かなり独特なものだということに気が付きます。

この映画から「戦争の悲惨さ」や「反戦の怒り」などの感情は不思議なほど湧きおこりませんからね。戦争映画でありながら人が殺しあう場面がないからでしょうね。

そこがまた、この映画の持つカラーとも言えます。

言うならばこれも、しょーもないアメリカの姿。これに尽きると思います。
その「しょーもなさ」に所々「クスッ、クスッ」と来てしまうのですよ。

出陣前の基地で、映画「地獄の黙示録」のヘリコプター数機が編隊で飛ぶシーンを、いかにも”海兵隊流”に観る隊員たち。メインテーマに合わせて集団で歌い、奇声を発するあの熱狂に驚きます。

敵地を目の前にしてひたすらテントでのキャンプ生活。敵の顔も見えず、敵の声も聞こえない毎日。気が付けば175日と14時間5分もの月日が流れている。
意味なく増え続ける味方の軍勢、その数実に57万5千人!

もぅ、アホっすね。

待ちに待った作戦の開始。
油の雨の降りしきる砂漠を進む隊員たち。
あっけないくらいの戦争の終わり。

そして海兵隊員達は帰国し、銃を握ることのない普通の暮らしに戻っていく。

サム・メンデスという監督は、
こんな”どうしようもないアメリカ”の断面を切り取って我々に見せてくれる人なのだと思います。

《2006.08.05記事一部改訂》

 

【作品】ジャーヘッド

 



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22 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
あら? (km_achin)
2006-01-23 14:43:26
もついてる

ということは、良かったってことでいいんですね



それにしても続々と試写会をこなしていてうらやましい限りです。試写会でも子供二人連れていっていいっていうのないかな。それとも次男を背中におぶって、でかいハンテン着ちゃうとか。ドスコイッ
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アメリカン・ビューティー (m52387177)
2006-01-23 16:57:36
が、ダメダメに感じたおいらにはきっと向かない映画ですね。



見ないようにしようっと!
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おやおや (kaz.)
2006-01-23 18:10:51
これは映画館で予告を観て気になってる映画なんですわい。

結構好みさ。

ジェイク・ギレンホールも最近ようやく活躍の兆しが見えるし。

公開されたら観に行くかー!



あぁ、海援隊に小力かぁ~・・・。

で、肉はやっぱりヒレですかい?
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予告から・・・ (ska)
2006-01-23 18:48:16
けっこう気になってる私♡音楽が素敵なんだもん!!!

なんか戦争映画っぽくなくて、「フルメタル・ジャケット」

チックな感じかな~と。男の人ウケ良さそうだね。

ジェイクもけっこう気になる存在だから観に行くかも。
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ん? (はんな)
2006-01-23 19:18:16
シャレード?シャーベット?

★4「ジャーヘッド」だったのねぇ。

戦場って、戦う時よりも、戦いに備えるのが長いって聞いたことあります。

本物の海兵隊の人って筋肉マンだよね。俳優はそこまで体を作るんだろうねぇ。

サム・メンデス監督のは意外にお好みなんですよ。

同じく予告編から見たいなぁと思っているのでした。



km_achinさん、お子ちゃま一人、ハンナおねえちゃまと一緒に行かないかしら・・・。
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はじめまして (みちとこう)
2006-01-23 20:51:41
こっちゃん、はじめまして。

楽しく 観させてもらってます。

笑いました。 映画も然り、海援隊 こりき そして優香まで

最後は 牛肉ネタまで ありがとうございます。

満腹です。

この映画 そういった側面からも楽しく見えそうです。
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こっちゃん (異国映画館)
2006-01-23 23:06:02
もしかして、、、

試写会ハズレてないでは?100%当選



これ4つなら劇場でみても大丈夫そうですね
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わぁ~いいなっ! (miyu)
2006-01-24 00:33:59
あたしもコレ観たいんだぁ~♪

「プルーフ・オブ・マイ・ライフ」のジェイク・ギレンホールかっこ良かったです。

「ブロークバック・マウンテン」も楽しみだしぃ

ちなみに「アメリカン・ビューティ」は悪くはないけど、

アカデミー賞獲ったり、絶賛される程いいのかしら?

って感じでした

自衛隊はもっと暇だったらしいね(´▽`*)アハハ
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ははは (kino)
2006-01-24 01:01:51
なんの映画のレビューか 途中でわかんなくなってきたのは

私だけですか?(笑)



湾岸戦争のニュースを横目に、必死で卒論書いてたっけなぁ・・・。

返信する
★★★★4個はあくまで好みです。。。 (【お返事】こっちゃん)
2006-01-24 09:55:51
▼km_achinさんへ

こっちゃんはこういう雰囲気が好きですね

トコトン暗い映画ってあまり好きではなかったりします

きっと、こっちゃんの性格が暗いからでしょうね

自分より暗いものに反発する・・・みたいな



え?何か間違ってますか?



試写会ですけど「親子試写会」っていうのがありますよ

ほとんどディズニー系だったりしますけど

kmさんのところではないのかな?



こっちでは「ハービー」や「あらしのよるに」が親子限定でやってたようですよ



でも最近の映画はちょっとグロかったりエロかったりするシーンがちょっとぐらいはあることが多いので

お子様連れって難しいよねぇ



ちなみにこの映画も小さなお子さんを連れて入場しようとしたお母さん

会場で係りの人のお世話になってました





kmさん考案の二人羽織作戦が一番有効な手段化と・・・ハイ



▼mさんへ

う~ん

ススメテいいかどうかは微妙ですねぇ

「アメ・ビュー」とは違うんだけど

このどこかつまんない雰囲気を漂わせつつ

クスっとさせるなんていうのは

さすがにこのカントクらしいですし

気が向いたら・・・っていうことで良いかと思います



▼かずろぐさん

だよね~

かずさん好みだと思うな、これも

なかなかくすぐったい感覚の映画ですよ

ジェイクは最近映画出てるネ

活躍の兆し・・・なるほど!

目がトビー・マグワイヤに似てるよね



コリキは好き?肉はヒレです



▼skaさんへ

そうなんですよね~

この音楽ってのがなかなかでして

そこら辺でハマっちゃう人もいるかと思います

ジェイク中心の戦争映画らしからぬ戦争映画ってトコでしょうかねぇ

そういう意味では「フルメタルジャケット」っぽくもあるかもね

良ければ観てね♪



▼はんなさんへ

あはは

残念ながらシャーベットでもシャレードでもないのです~

はんなさんもコレ注目してたんだね

「アメ・ビュー」が好きな人は入りやすいっていうのはあるかもね?

かといって共通点はないんだけど



kmさんファミリーと映画パーティするの?

こっちゃんとくまたんも仲間に入れて

しらかまはたぶん入場してもじっとしてないからダメだな

映画の音嫌いだし



▼みちとこうさんへ

はじめまして~

スミマセン、こんな記事で脳みそを使わせてしまって

読んでくださって光栄です恐縮です

こういった側面から観るべき映画ではありませんので

どうかお気を確かに・・・・

こっちゃんは完全にアホですから

良い子のみちとこうさんはマネをしないでね

優しいコメントありがとね♪



▼異国映画館という名前の邦画好きさんへ

いやいや、なにをおっしゃいますやら

さっぱり当たりませんよ最近

この3倍は出してますからね~



異国映画館さんはハガキ何枚くらい書くのかなあ?

こっちゃんは1本の映画で4~6枚くらい

どーしても観たいのは10枚書くときもあるけど

それでも外れてしまう時があるしねぇ



ま、映画館で観るよりは相当お得に観れてますけどねぇ

こんだけ観れれば幸せすぎる方だよね、きっと



▼miyuさんへ

わあ、miyuさんも観たいんだねぇコレ

ジェイクってなかなか魅せる俳優ですね

この映画では丸刈りだしとりわけ良い男にも見えなかったんだけど

なかなか楽しませてもらえましたよ

「プルーフ~」にも出てたねそういえば



「あめ・びゅー」はこっちゃんも好きだけど

アカデミ~賞ってどだろ?ってカンジはするよね

アメリカってほんとどんな国なんじゃ?



▼kinoさんへ

いいえ、kinoさんが正しいはずです

それは至って正常な感覚です

こんな記事を最後まで読んで納得できる人は

想像力が豊か過ぎる人か、かなり優しい人でしょう

こっちゃんブログはそんなみなさまに支えられています

kinoさんの超感覚に追いつけるよう頑張りますッ!
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