ぼちぼちいこか

私の大好きな登山や水泳、ラグビーを中心に私が感じたことを書いていきます。

燕岳~大天井岳~常念岳~蝶ヶ岳~上高地①

2008年07月19日 | 登山
仕事が忙しくて本当にいけるかどうか疑問だったり、直前になってもいまひとつ
気分が乗らなかったりしたために「さわやか信州号」のチケットを取り損ない、
前日の深夜にあずさと在来線を乗り継いで穂高駅に到着。
駅前でテントマットを敷き、シェラフにくるまりました。意外と良く寝れました。

朝一番のバスで中房温泉へ移動。
朝早くにも関らず大勢の登山者が楽しそうに準備をしています。
中房温泉からは合戦尾根を登り燕山荘へ行くのが一般的ですが、今回は
東沢から登るためひとり賑やかな場所を離れ、中房温泉の宿泊棟の脇を通り抜け
東沢登山道へ入ります。
このコースから登るのは私だけのようです。

東沢登山道はその名の通り下部は中房川に沿って登り、東沢乗越まで詰め上がった
後は燕岳~餓鬼岳の縦走路を左に折れ、北燕岳、燕岳を経由して燕山荘へ至ります。

最初は平坦な道で深い森の中を進みます。多少の上り下りの後、立派なつり橋で
左岸に渡るとその後はずっと左岸を歩きます
相変わらず深い森の中の道が続き、一旦河原に出た後、3つ目(だったと思います)の
堰堤を越えた先で巻きになります。50mいや100mくらいは上ったと思います。
川をはるか下方に望み、登山道は水平になったままなかなか下りません。
10分~15分くらい歩いた後、右からの小さな支流を合わせた先でようやく川床へ
降りることが出来ました。

その後はずっと河原を歩き、3~4回くらいの渡渉があります。
1回はちょっと際どい渡渉でした。比較的水量が少なかったから何とか渡れましたが
大雨のあとは注意が必要だと思います。
事前に燕山荘などで確認をした方が良さそうです。

途中で、二股になっているところが何箇所かありますが迷わないようにちゃんと
赤テープがつけられているため、心配はありません。
進行方向右手(左岸)の斜面が大きく崩れている「西ボラ沢出合」で沢を離れ、
左手の尾根を登り、高度を稼ぎます。

ザレた砂地の滑りやすい斜面を注意して登ると、急な草原状の草地となり息を
切らせながら高度を稼ぎます。
傾斜は急ですがジグザグにしっかりとした道がつけられています。
振り返るたびに高度を上げていくのが良く分かります。
そして稜線が近くなってきてようやく東沢乗越に到着です。
ここまでが今回の山行で一番心配していた部分ですが問題なく到着できて
ほっとしました。

東沢乗越は樹林帯の中で展望は全くありません。
少し休憩をした後、燕~餓鬼岳の縦走路を左に折れ、樹林帯の中、さらに高度を
上げていきます。周りの木々が低くなり展望が開けてくると餓鬼岳方面の眺めが
とても良くなります。遠くには(多分)爺ヶ岳も良く見えます。
来て良かった~。と思える瞬間です。

この辺りから早くもコマクサが咲いています。
登山道には一部雪渓が残っているところもありますが特に問題はありません。
しかし、日頃の寝不足がたたり結構疲れてきました。ザックが重すぎたのが原因の
ひとつだと思います。

ずっと稜線の東側(信州側)を歩いてきましたが最後に急な斜面をひと登りすると
槍ヶ岳や裏銀座の山並みが目の前にデデーンと広がります。
天気もよく、圧倒的な迫力で声もありません。
「おおっ!」と言ったまま思わず立ち尽くしてしまいました。
ここは裏銀座の絶好の展望台です。あまりの景色の良さについついザックを下ろして
大休憩をとることにしました。
地図を取り出して山座同定をし、写真もたくさん撮りました。
裏銀座にはまだ行ったことがないのでこうして眺めていると、いつか必ず行ってみたい
という気持ちにより強くなっていきます。

さて今日はまだ先が長いのであまりゆっくりもしていられません。
ここから先は北燕岳も見えてきます。途中で一度、東側の斜面を巻きますが
ほぼ、稜線上を歩いていきます。
やがて「北燕岳⇒」と書かれた看板があり、一応山頂を踏んでおこうと思いました。
分岐点から山頂までは2分くらいで到着します。
山頂には標識も何もありませんでした。

ここからは僅かの登りで燕岳の山頂へ到着です。山頂はやはり多くの人で
賑わっていました。燕岳へは何度も来たことがあるのでザックを下ろすことなく
そのまま燕山荘へ向かいました。
燕山荘もものすごい数の人で溢れかえっていました。
座れる場所を見つけてザックを下ろし、少し早いですが大休憩をかねて昼食を
食べました。昼食はコンビニのおにぎりです。

朝からずっと天気がよく、燕山荘前からも北鎌などの様子がとてもよく見えました。
身体がかなり疲れていましたが長めの休憩を取ったのでだいぶ疲れが取れた
ようです。とりあえず大天荘を目指します。
 
ここからは平坦で歩き易い道です。景色も良く正に稜線闊歩という感じです。
疲れてはいますが足取りも軽くなります。
大勢の登山者がそれぞれのペースで歩き、休憩して景色を楽しんでいます。
私はとにかく先を急ぎます。

天狗の大下りのあたりからは雲が多くなりました。
登り返して大天荘への最後のトラバースになると再び疲れがどぉーっと出てきました。
やっとの思いで辿り着き、再び大休憩を取りました。
情けないことにかなり疲れてしまいました。

大天荘のテント場は槍穂の眺めが良く、いつも空いているので私のお気に入りの
場所です。最初の計画では1泊目はここでテントを張る予定でしたがまだ時間が
早い(14時)のでもうひとつ先の常念小屋までがんばることにします。
(常念小屋はどうも良いイメージがないんだよなぁ・・・。)

大天荘から徒歩5分の大天井岳は何度も登っているので今回はパスします。
大天井荘から常念小屋間は今回の山行の中でも最もなだらかで美しく、歩き易い
コースです。
他の登山者に出会うことなく、この素晴らしいコースを独り占めして静かに歩けました。
東天井岳を過ぎた辺りで僅かに雪渓を横切る箇所がありました。
いったん下ってから稜線の西側をトラバース気味にだらだらと登りますが、
途中から雲が出てきて常念岳が全く見えなくなってしまいました。
最後に15分ほど樹林帯を下ったコルが常念小屋です。

小屋で受付をしてからテントを張り、テントの中で横になると少しの間うとうととして
しまいました。かなり疲れていましたが、明るいうちに食事を済ませてしまおうと思い
食事の準備をします。
今日のメニューは何ヶ月も前に賞味期限が切れてしまっているフリーズドライの
シチューとアルファ米、フルーツゼリーです。食事後は担ぎ上げた梅酒をちびちびと
飲んでいましたがすぐに眠くなってしまい8時過ぎには眠りにつきました。