The Economist Intelligence Unit (EIU)と共同で『グローバル・メガトレンド2015-2050』を発刊した。
その内容は、日本にとって悲惨と言えることが連なり、このような予測もあるのかなという違和感をもった。
その概要は、
・2050年までに、日本の経済生産高は中国のわずか10分の1となり、 その他複数の新興国に追い越されている。
・日本は世界一の長寿国であり、2050年には高齢者扶養率が現在の40%から70%にまで増える。
医療費の増大が大きな課題となる。
などである。
要するに、日本は今のまま抜本的な改革を打たず優雅に衰退すると言っている。
果たしてそうだろうか。
違う根拠をひとつ言うとすれば、日本の長寿社会構造が一定の活力のある国家になる可能性が高いと見ている。
すなわち、高齢者とは物理的な年齢で区別する他に、個人の能力により貢献する社会構造に転換する。
それによって、ほぼ元気な70代、80代が本人裁量範囲で楽しい付加価値を生み出せる社会が到来しているのではないか。
経済生産の内容も、物の価値のウェイトは相対的に低くなっている。
2050年は、35年後である。
35年前の1980年に遡って考えて見ると、2015年の現在のような予測はしていなかった。
根本的に違うのは、将来に希望があったことである。
今35年後に明るい希望が見えにくい。
ただ、単純に現在の延長線上を行くのではなく、ルネッサンスや産業革命に近い超高齢化社会に対する
画期的な意識の改革ができれば、可能だとみる。