ろくびー

山中清隆 作品日記
Kiyotaka Yamanaka

筑前橋

2010-12-26 12:16:52 | 油彩画おおさか
Copyright2008-2010 Kiyotaka Yamanaka.All Rights Reserved. 「筑前橋」 油彩画 3号F 2010年作(個人蔵) 大阪


「筑前橋」

中ノ島にある大阪市立科学館の南側に架かる橋です。
鳥のように、気持ちのいい風にのって
空から見たような気分で描いています。

実際に空を飛んだことはありませんが、
風に乗ることが出来たら
気持ちいいでしょうね~

翼を広げて風に身を任せる
強くも弱くもない風との繊細な関係が無かったら
成り立ちません。

鳥が風を捕まえて空を飛び
自由を手に入れた
そのしなやかな翼のしぐさに
よく見惚れてしまいます。

「あんなふうに絵が描けたらいいのになぁ・・・・」

って


翼はさすがに無理ですけど
心でしたら
「行っておいで~」
と自由と集中力を与えてやれば
たぶん空に浮かんでくれます。

その時
空を横切っている通りがかりの鳩なんかに
すかさず便乗して心を乗せてやると
(視点だけ鳥を追跡して、集中力と意識は大きく広げた視界の全部に)
自分では予想のつかない流れるような風景の見え方と
自分ひとりでは見ることの出来ない風景があることに

驚くはずです♪



パタパタ・・・・





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おねむの街

2010-12-17 11:39:39 | 油彩画おおさか
Copyright2008-2010 Kiyotaka Yamanaka.All Rights Reserved. 「おねむの街」 油彩画 4号F 2010年作(個人蔵) 大阪



「おねむの街」

ねむたい日
思う存分寝てみたい

街も木も車も人も犬も猫も
やっぱり
寝るのが大好きです。
十分に寝ないと翌日頑張れませんし
寝ているときは、色んなことから開放されて
素敵な夢を見ることが出来るかもしれませんしね。

でも
子供の頃は寝るのがイヤでした。
もっともっと遊びたい!
そんな気持ちが抑えられないためでしょうか。

寝顔で思い出すのが、
生存競争が激しいインドのハンピ村の野良犬です。
喧嘩ばかりで可愛そうなぐらい顔も体も傷だらけでしたが、
道端でお昼ねするときの顔が、ほんと幸せそうな仏様のような笑顔でした。
村の誰かのあたたかい愛情を受け取ったことのある記憶や思い出が、
気持ちを緩めた寝顔の中に現れていたのかもしれません。


この絵の街は・・・・
あさねぼう中です。

みなさんが今日一日のお仕事を精一杯されるものですから
街はみなさんが休む夜に頑張っています。
暑さ寒さに雨や風、おまけに悪い人からも守ってくれているんです。


頑張りすぎて・・・・
だぶん
あさねぼう

川沿いの木まで
つられて
あさねぼう

街のあさねぼうに便乗した
あさねぼうさん

木は夢を見て
自由を手に入れて
どこかで遊び
あまりにも楽しく
眠りがとても深いものですから
体が透けてしまいました。

はやく帰らないと
大切な太陽の日を
浴びれませんよ!


おれも
明日から

あさねぼう

禁止・・・・♪



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おかえり

2010-12-11 22:01:00 | 油彩画おおさか
Copyright2008-2010 Kiyotaka Yamanaka.All Rights Reserved. 「おかえり」 油彩画 80号F 2010年作 大阪


「おかえり」


日ごろ見慣れた
なにげない風景も
よく見てみれば
あんがい知らないことが多いもので
その気になる勇気さえあれば
がらっと変わったりいたします。

自分の住んでいる町に向かって
「ただいま~」って言えるぐらい
おおらかな気持ちになれたらいいですね。

帰りを待つのも待たれるのも
その思いが愛情や感謝からだったとしたら

たとえそれが
愛する恋人でなかったとしても
たとえそれが
家族や親友でなかったとしても
たとえそれが
人や生き物でなかったとしても

とても嬉しいものです。


心から楽しいとき
心から嬉しいとき
その思いは体を越えて大きく広がって
世界を幸せ色で包んでいって
目に見える全てが、
あなたのために用意されたプレゼントに変わり
喜びとあなたの距離がまったく無くなってしまう
その瞬間

きっと
あなたの瞳は
あなたの心の遠いふるさとを
見ているはずです。



おかえり♪





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市役所に架かる橋

2010-12-10 23:52:31 | 油彩画おおさか
Copyright2008-2010 Kiyotaka Yamanaka.All Rights Reserved. 「市役所に架かる橋」 油彩画 80号F 2010年作 大阪



水色の空が見たいね
水色の川で泳ぎたいね
水色の絵の具を使ってみたいね

水色の歌をうたいたいね


水色の歌は空一面からやってきて
あまりに広く
あまりに大きく
あまりに眩しいものだから
決して誰にも捕まえられないけれど

きっと

いつも
そばにいて
いつも
励ましてくれて
いつも
導いてくれて

川や海やビルや窓や生き物の瞳や、
傷ついた心とかに溶けていって
大切に染めてくれる

水色の歌

嬉しさも
悲しさも
寂しさも
すべてをやさしく溶かしていって
大切に染めてくれる

水色の歌


水色の歌をうたいたいね♪







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クスノキ交差点

2010-12-06 00:00:23 | 透明水彩画おおさか
Copyright2008-2010 Kiyotaka Yamanaka.All Rights Reserved. 「クスノキ交差点」 透明水彩画 (380×280) 2010年作 大阪


ながめています
空を
大きく茂らせた葉っぱ全部で大空をながめているんです。
少しでも沢山日の光を浴びるために
ビルや高速道路になんかに負けてられません。

心配しています
道路を
交通マナーの悪さに一人でヒヤヒヤしながら
みんなの命の安全を祈って心配しているんです。

探しています
お水を
大きく張りめぐらされた根っこは
まるで布団の中に入った足のようにモゾモゾしながら
みんなの見えない地中の中で探しているんです。

託しています
未来を
プレゼントの黒い実の中に忍ばせた種を
鳥さん達に丸ごとじゃんじゃん食べてもらって
遠く離れた土の上にやさしく落ちることを信じて
全てを託しているんです。


木は夜に眠るのだろうか
お花畑を見守る楽しい夢を見るのだろうか
ご先祖さまのことを思うのだろうか
恋人や友人のことを思い悩むのだろうか
子供のことを心配するのだろうか

動き歩けないけど
きっと一人で世界を見て
色々知って
頑張って生きてるんだろうな~


だから
木って

美しい♪









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派出所の橋

2010-12-02 19:33:14 | 透明水彩画おおさか
Copyright2008-2010 Kiyotaka Yamanaka.All Rights Reserved. 「派出所の橋」 透明水彩画 4F(352×243) 2010年作 大阪


天神橋の北側のたもとには派出所がありまして、
お世話になったことはありませんが、
なんとなく安心感があって好きでした。

派出所シリーズなんかも制作したいぐらいに思ってはいますが、
今回はお巡りさんも描かずに赤ランプ一個だけ。

みなさんと共有出来る存在って不思議ですね。
出発点は同じでも、そこから始まるイメージが違ってきますし
物語が広がったり、しぼんだりして面白いです。


絵の中では、ビルも木も街灯も人も車も飛行機も
犬もカラスも鳥もみんな一生懸命に生きていまして、
雲や川や空や風がその仲間に入りたいらしく、
私達を触っていくんです。

触られても一生懸命ですから気が付くことはありませんし
お尻じゃないので問題もありません。

やさしくユーモラスにころがりながら
にっこり笑って無邪気な姿で
留まることも知らず

どこまでも

どこまでも


自然に・・・・



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