元祖・東京きっぷる堂 (gooブログ版)

あっしは、kippleってぇケチな野郎っす! 基本、自作小説と、Twitterまとめ投稿っす!

「心ころころ」:kipple

2011-05-07 18:49:00 | kipple小説

「心ころころ」


“なぁんか最近、どでかい地震がねぇと酒がまずくていけねぇや!
 一日に2~3発くれぇ思いっ切り揺れてくれねぇと何だか落ち着かなくていけねぇなあ!
 それにあの♪トゥルレン!♪トゥルレン!♪ってよ、い~い音かなでる緊急地震速報が鳴らねぇと何だか淋しくてしょうがねぇ!
 ええ?放射性物質だってよぉ三日に一度くれぇは水道水を汚染するくれぇ降りそそいでくれねぇと何だか緊張感がなくて味気ねぇや!けっ!
 あ~あ!三月中旬から四月前半が懐かし恋しだぜぇっ!
 ちぇっ!それもこれもオレの心のせいだな!カタストロフ・ハイってか?
 TVで誰かが言ってたな!災害が心に与える影響がどーのこーのってよ!
 ったくしょうがねぇなぁ!心ってやつはよ!いつの間にかオレを大災害に快感を感じる人間に変えやがったんだ!
 日々、大災害が起きてくれねぇと生きていけねぇ体質になっちまったんだぁぁあああ!
 オレの心は、オレを大地震中毒で大津波中毒で原発大事故中毒にしやがったんだ!
 オレが毎日を生き生きと明るく元気に過ごすためには!巨大な揺れと大惨事のTV実況生中継と放射能汚染が必要なんだぁ!

 どうしてくれるんだ!オレの心!全部、テメーのせいだぁ!

 オレの心ぉぉぉおお!



オレの心
「なんでぇ!何でもオイラのせいにしやがって。そもそも、オイラが変になるのはオイラの心のせいなのによ!」

オレの心の心
「えぇー!又、あたしのせいなのぉー!あたし関係ないもん!あたしの心のせいだもん!」

オレの心の心の心
「へぇ~、そうかい。へぇへぇ、あっしのせいでござんすかあ。そんな事ぁござんせん、全て、あっしの心のヤツのせいでござんすよ!」

オレの心の心の心の心
「ふぅ~ん、又、ボクのせいにするんだね。だから、そんなの知らないよ。ボクの心が変なんだよ。」

オレの心の心の心の心の心
「かあ~!又々アチキのせいでやんすか!知らねぇーでやんすよ!そんなのいっつもアチキの心が悪いんでやんすってば!」

オレの心の心の心の心の心の心
「まあ!あたくしのせいでございますの?知ったこっちゃございませんわ!あたくしの心がやってるんですわ!」

オレの心の心の心の心の心の心の心
「ワシかぁー!ワシが悪いと言うかぁー!おのれ!ワシじゃなーい!ワシの心をどーにかせんかい!」

オレの心の心の心の心の心の心の心の心
「あ~あ、来たよ、わたしんトコ。毎回言うけどさぁー!少しはわたしの心の事も考えて欲しいなぁ~!」

オレの心の心の心の心の心の心の心の心の心
「オイドンはぁ、すなわち、そのぅ。オイドンの事を考えても、そのぅ。ばってん、オイドンの心の問題なのでわ、と、そのぅ。」

オレの心の心の心の心の心の心の心の心の心の心
「シェー!ミーざんすか!どーせ、いつもミーが悪いざんすよ!でもね、分かってるざんしょ!ホントはミーの心のせいざんす!」

オレの心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心
「ウチ?ウチのせいなんっちゃ?違うっちゃ!それ、み~んなウチの心のせいっちゃ!」

オレの心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心
「何?またもや拙者がおかしいと申すか!確かに!心の手裏剣、飛ばしまくっておるのは拙者じゃが!その心は拙者の心!所詮、手裏剣飛ばすのも拙者の心のなせる業!全ての大災害に快感を抱くようになったのも、もとはと言えば拙者の心がおかしくなったからにて候。」

オレの心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心
「ぶわぁ~はっはぁ!全ては我が輩のせいじゃ!この下郎がぁ!・・・と、のたまいたいところじゃが!我が輩の下僕である貴様も全て、我が輩の心次第だと言う事じゃぁ!」

オレの心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心
「ほえ?ワスだすか?ワスのせいじゃないと思うダス。ほえほえ、きっとワスの心が影響されたんダス」

オレの心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心
「・・・し・知らないわ!・・・でも、何だか変だわ・・・何故?どうして!」

オレの心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心
「おっと御嬢さん、おれっちはあんたの心だよ。忘れちゃいけないなぁ!あんたが最近変なのは、おれっちのせいで、おれっちがおかしいからで、おれっちがおかしいのは、おれっちの心がおかしいからなんだよ。少しはおれっちの事も考えろよなぁ、おれっちの心!」

オレの心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心
「チロリン村のアタッチでぇ~っす!チロリン村は今、大変なんですよー!大地震に大津波に原発事故の放射能!だからね、チロリン村が大変なんで、アタッチの心も影響を受けて大変なんですぅー!アタッチィの心が変になっちゃたんですぅー!」

オレの心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心
「我は神なり!全知全能の神にして!万物の創造主である!・・・我は神なり!我が望んで全てを狂わしておるのじゃ!天罰を下しておるのが分からぬかぁ!」

オレの心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心
「ぷっ!狂ってやがらぁ!己が神だとよ!ぷぷぷぅっ!そんなお前を狂わせてんのが、お前の心の小生だと言う事にも気づかんとは!だめだ、こりゃ。そうして、お前を狂わせて、ぷぷぷっと笑ってる小生を操っているのは、小生の心であるからにして、お前を狂わせているのは実は小生の心だ!ぷぷぷっ!」

オレの心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心
「へ?オラが悪いんけ?オラが相次ぐ大災害の影響で変になったんけ?オラのせいなのけ?オラ分かんねーだ。オラ鈍いんだ。オラ朴念仁。何も分からんだ。きっと、オラにゃー心がないんだ。」

オレの心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心
「ピー!ワタクシはU238。君にはちゃんと心がある。ワタクシが君の心だ。ピー!でも、ワタクシは人工的に作られた言わばAI。精神素粒子製アプリケーション・プログラムだ。ゆえにワタクシには心が無い。だから君は鈍いのだ。君たちがおかしくなったのは他でもない、ワタクシが耐久年数を過ぎて壊れたからだ。人間が手抜きをしてメンテナンスを怠ったからだ。言わば人災である。よって全ての心の変調は人間自身のせいである。ピー!」

オレの心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心
「やべ!自分が精神素粒子で人工的に製造されたAIだってよ!こりゃー相当狂ってやがらぁ!心が無いって確信してるってなぁ一番たちが悪いぜ!お前さんの心は、おいどんだよー!え!って事は、おいどんが相当おかしいってぇ事じゃんか!おーい、どうにかしてくれぇ!やべぇよ~!おいどんの心ぉぉぉ~!」

オレの心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心の心
「あきゃきゃきゃきゃぁ~!あひゃらひゃらひゃら、あひゃりゃかひゃぁ~!・・・・・

・・・

・・



心の旅。 それは終わりの無い旅・・・誰しもが終わりなき旅の終点を生きている。

だがしかし!それは終点ではないかもしれない。何故ならば、私たちは絶えず何かに誰かに影響を与えられ、又、何かに誰かに影響を与え続けて生きている。

ならば私たちは心の終点を生きているのみならず、誰かの心を形成する一部であり、かつまた、誰かが私たちの心を形成する一部であり、私たち一人一人が誰かの心の一部であり、死者も生者も終わり無き心の旅の一部であるのかもしれない。

そして私たちは、これから生まれて来る者の心の始点の一つになるのかも知れない・・・

なんちってなぁ!

心の世界。 それは無限に続く・・・この心たちを分岐させ無数並行世界にしてしまうとややこしい。 





                   ∞


This novel was written by kipple
(これは小説なり。フィクションなり。妄想なり。)



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