金星太郎日記

教室は宇宙船 どこへだって行ける けやきのこずえに続く青空… 谷川俊太郎の詩より 

連休 三話2014

2014年05月07日 17時30分18秒 | Weblog

【その1~ながの花フェスタ~】

今年のゴールデンウィーク後半は「善光寺花回廊」を見に行った。テーマは「未来へ広がる 花の輪 人の和」
会場の中央通りでは、歩行者天国にして道路いっぱいに花びらを敷き詰め、いろいろな模様を描いていた。幾何学模様やアニメのキャラクターなどが鮮やかで、可愛らしい。

初日だったので、人々が花びらを色ごとにまとめて置いていく様子や、霧吹きで水をやっている様子も見ることができた。
三輪小、城山小、柳町中など、学校単位で「タペストリーガーデン」に参加。色さまざまなパンジーの寄せ植えを工夫してきれいに飾られていた。

花に囲まれていると、なぜか心が和み、人々に笑顔が増えてゆく。
家族連れや若いカップルが談笑しながら歩いてゆく・・・。
日本の平和を象徴するような光景だった。


【その2~憲法を考える~】

今日は「憲法記念日」。改めて日本の平和を支えている原点を考えてみよう。
小学6年生で習う憲法の根本理念は、「国民主権」「基本的人権」「平和主義」。
この理念を貫いてきたからこそ、今の日本の現状がある。

第25回市民の憲法講座に参加した。
信州大学大学院教授のN氏の講演から学ばせていただいた。
為政者が自己の利益のため権力を使用することを禁じ、真に国民の利益のために行使させる、これが立憲民主主義の本質である。
日本が立憲民主主義の国家として、世界に向けて発信すべきこと・・・。
先の大戦で加害者と被害者の両側面を持つ日本が主張すべきことは、「正しい戦争などはない!」ということ。

今、「交戦権を認めない」憲法の『解釈』を変えて、戦争ができる国にしようとする為政者に立憲民主主義の根本原理を示して・・・二度と戦争に参加することがないようにしなければ、と強く感じた。

平和を享受するだけでなく、平和を守る努力、憲法への関心を深めていくことが「憲法記念日」の意義ではないだろうか?

一人の主婦の発案から始まった「憲法9条にノーベル平和賞を」という市民運動が注目されている。新聞報道によると、
「昨年1月から署名活動を始め、今年2月の締め切りまでに学者ら42人が賛同し、約2万5000分の署名と共に応募。」「受賞資格は個人または団体のため『憲法九条を保持する日本国民』としてノミネートされている。」
今年のノーベル平和賞候補は278件で、10月10日に受賞者が発表されるという。
世界に誇る日本国憲法。この機会にノーベル平和賞の受賞を願うものである。



【その3~菜の花まつり~】

連休の楽しみは、「飯山菜の花まつり」。昨年は電車で飯山駅まで行ったが、今年は自転車で行くことにした。
この自転車は長女が学生時代に日本中をひとり旅していた時に購入、その後就職・結婚を機に使わなくなったため、それを譲り受けた。古くなったチューブを交換したり、チェーンや車輪軸に油を注入したりして整備した。
ところどころ錆び付いているが愛着を感じる。

自宅を出て、犀川・千曲川の堤防に沿って下る。風を感じて、野山と土の匂いを嗅ぎながら・・・。
野ネズミをくわえて飛び立つタカを発見したり、暖かい光に誘い出されて這い出した毛虫たちの大軍を見送ったり・・・。
ヒバリのさえずり、ウグイスの恋歌、ハナモモの紅色とヤマブキの黄色が鮮やかだ。
田んぼにカエルの声が響き、裏山の斜面にはノビロ採りに出てきた親子が戯れる。
そこに、高野辰之の「ふるさと」の詞にある原風景が広がっていた。

普段は自動車で移動しているから分からないが、ちょっとした上り坂でもペダルと漕ぐ力が平地のそれとは全然違うのだ。
飯山線は単線。2両編成の列車はのんびりと走るので、それと競走しようと頑張ったが・・・、すぐに追い抜かれてしまった。

飯山市内に入って、ハナミズキの白やピンクに染まる並木道を走る。苦しさに耐えての3時間。ようやく「菜の花まつり」会場に到着。
一面に黄色いじゅうたんを敷き詰めたような光景が広がる。ボランティアの市民や小中学生が日頃から丹精込めて手入れした様子もうかがえる。
菜の花の匂いと景色が身体に染み込んできて、全身の疲れがいっぺんに吹き飛んでしまった。

特設ステージではすでにコンサートが始まっていた。
今年は高野辰之先生が「おぼろ月夜」を発表してから100周年ということで…記念の音楽祭となった。
27のグループが午前と午後、それぞれ味わいある演奏を披露していた。
大阪市民混声合唱団は自称「おっちゃん・おばちゃん」で構成される中高年世代のパワーを発揮していた。
奥信濃童唱会、オカリナの会・・・、共通点は年齢に関係なく心から音楽を楽しんでいたことだ。
菜の花を守り、育てているのは、ボランティア活動に携わる市民や小中学生である。

畑に広がる菜の花の群落は、ここに集う人々の限りない思いやりと優しさを映し出しているようで、その心がそよ風と共に伝わってきた。

2014/05/05



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