東野圭吾さんの最新作『夢幻花』を読みました。
アサガオに黄色い花はありません。しかし江戸時代には存在したのです。ではなぜ今は存在しないのか。人工的に蘇らせることは不可能なのか。そのように考えていくと、徐々にミステリの香りが立ち上ってきました。-東野圭吾
黄色いアサガオがキーになっていることは読み取れるのですが、一体どんな話になっているのか想像もつきませんでした。
そもそもアサガオの話で面白くなるのだろうか、と。
しかしそこは東野作品。
「こんなに時間をかけ、考えた作品は他にない」というだけあって、とても面白かったです。
よくここまで想像が拡がるなぁと思いました。
あるバンドメンバーの自殺とその後に起こった祖父の殺人事件。
その二つを結びつけるものに黄色いアサガオが出てきます。
黄色いアサガオの謎を、大きく3つのグループが追っていきます。
まず、殺害されたおじいさんの孫にあたる秋山梨乃とあるきっかけで知り合った蒲生蒼太。
次に、警察庁に勤める蒼太の兄、要介。
そして、昔、殺害されたおじいさんに息子の無罪を証明してもらった刑事、早瀬亮介。
それぞれがそれぞれの悩みや想いを胸に、それぞれの視点から謎に迫っていきます。
このバックグラウンドがとても深いです。
特に、負の遺産を背負う決意をした登場人物たち。
未来に残っていくものは良いものも悪いものもあります。
その悪いものも誰かが引き継いでいかないといけないという、ある意味東野圭吾さんが示したメッセージは胸にささります。
小説としての完成度の高さも然ることながら、強いメッセージが込められた作品です。
お薦めです。
アサガオに黄色い花はありません。しかし江戸時代には存在したのです。ではなぜ今は存在しないのか。人工的に蘇らせることは不可能なのか。そのように考えていくと、徐々にミステリの香りが立ち上ってきました。-東野圭吾
黄色いアサガオがキーになっていることは読み取れるのですが、一体どんな話になっているのか想像もつきませんでした。
そもそもアサガオの話で面白くなるのだろうか、と。
しかしそこは東野作品。
「こんなに時間をかけ、考えた作品は他にない」というだけあって、とても面白かったです。
よくここまで想像が拡がるなぁと思いました。
あるバンドメンバーの自殺とその後に起こった祖父の殺人事件。
その二つを結びつけるものに黄色いアサガオが出てきます。
黄色いアサガオの謎を、大きく3つのグループが追っていきます。
まず、殺害されたおじいさんの孫にあたる秋山梨乃とあるきっかけで知り合った蒲生蒼太。
次に、警察庁に勤める蒼太の兄、要介。
そして、昔、殺害されたおじいさんに息子の無罪を証明してもらった刑事、早瀬亮介。
それぞれがそれぞれの悩みや想いを胸に、それぞれの視点から謎に迫っていきます。
このバックグラウンドがとても深いです。
特に、負の遺産を背負う決意をした登場人物たち。
未来に残っていくものは良いものも悪いものもあります。
その悪いものも誰かが引き継いでいかないといけないという、ある意味東野圭吾さんが示したメッセージは胸にささります。
小説としての完成度の高さも然ることながら、強いメッセージが込められた作品です。
お薦めです。