令和3年11月1日

明日11月1日は、私のギターの師匠・山下亨先生の一周忌。
そして第103回長崎ギター音楽院定期演奏会が行われる日でもあります。

私が今、自分のアイデンティティーの１つにクラシックギターがあるのも山下先生のおかげです。
私は子どもの頃からギターを始めたとはいえ、どちらかと言えば遅咲きの部類でした。
コンクールを獲り、人前での演奏が増え出したのが20代後半。
東京国際を受け出すころには、毎日、音楽院にバイクでギターを担ぎながら通い、レッスンを受けていた時期もありました。

山下先生からのレッスンで、怒られた記憶は１つもありません。
決して型にはめず、生徒それぞれの個性を引き出す、素晴らしい指導者であり、音楽家でした。

私の未熟さ、若気の至りから、先生に意見をぶつけ、ご迷惑・ご心配をおかけした時期もありましたが、先生は私が戻ってくる度に寛容に、そして温かく声をかけてくださりました。

晩年は、長崎ギター四重奏団のゲストにご出演いただいた他、先生との二重奏でリサイタルもさせていただきました。
当時82歳！しかし、圧倒的な情熱で素晴らしいパフォーマンスを披露してくださいました。
撮影したDVDを差し上げた時の嬉しそうな表情が、今も脳裏に焼きついて離れません。

明日は先生への感謝の気持ちと、先生との思い出を胸に精一杯演奏してきます。