ノー天気画家の本音生活 

これが私の生き方などとヤセ我慢するよりも、今日の風に流されましょう!

描きたい世界は写真を超えたところにある

2008-11-22 09:50:08 | 犬たち

わがHPのシリーズ「初心者のためのトレース水彩画教室」はトレース水彩画で描く絵の描き方のあれこれをくまなく網羅しているつもりです。しかしある重要な行程にはまったく触れていませんでした。
それは写真の行程です。
トレース水彩画では大きく①写真を撮る ②絵を描く の2つの行程からなっていますが、魅力的な絵を描くには ②の絵を描く行程も大切ですが、①の写真を撮る行程も非常に重要だと実感しています。
私の主観ですが ①写真を撮る ②絵を描く 2つの重要度は半々というより60% 40%というほど最終の完成度を大きく左右すると思っています。 それほど写真の行程が重要なのです。

また能力や経験により写真の取り組み方が違ってきます。
「初心者のためのトレース水彩画教室」では初心者の方が絵に取り組むには、より写真に近づけて描くことをお勧めしています。
もっと言えば写真を模写するつもりで描くことをお勧めしています。そのほうがずっと上達が早く、それだけ自信もつくからです。
トレース水彩画では、写真も平面・絵も平面であり、しかも原寸大の手本がすぐ横にあるから上達のためには圧倒的に有利なのです。

 しかし写真そっくりに描く描き方は中級者までです。
中級者まではひたすら写真を目標に、写真に近づく描き方をし、上級者にもなると写真は絵を描くための素材(手段)にしか過ぎず、写真の向こうの写真を超えたところで勝負しなければ上級者とはいえません。
たとえば上の絵は最近作ですが、ここをクリックして絵の素となった写真と絵とを比較してください。ずっと絵のほうが魅力的だと思いませんか?
そうなのです。料理人が素材(写真)を生かした料理を作るように、そしてよりよい素材(写真)があればより魅力的な料理ができるように、画家は写真を料理して写真を超えた世界を創ることだと思っています。
そのとき初めて「芸術」としての本質的なモノに触れるような気がしますが、これはとても大きな話なので別の機会にゆっくりお話ししたいと思います。

いい素材からよりいい料理ができるように、いい写真はいい絵のためのきわめて重要な武器となります。
当然のことですが、わがHPの絵はすべて私の撮った写真から描いたもので、かなりの量の写真のストックを持っていますが、魅力的な写真の絶対的不足に頭を痛めています。そのため私は365日・日の光のある限りいい写真のチャンスを狙っているつもりです。
その撮影方法や写真の狙い・選び方などは以降のプログでおいおい書いていきます。お楽しみにしてください。

 

 


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