萱葺きだより

三方だより改め 萱葺きだよりとして
ブログ始めます。
新米萱葺き職人の日々を、いつ更新できるか今から不安です。

お寺は終わったけど

2011年11月28日 20時46分18秒 | Weblog

天候に恵まれお寺の葺き替えが終わった。

後半、研修で現場を留守にし、工期が随分延びた。

不在中に新聞の取材があり、記事に『篠山の職人と一緒に』の一行で写真にも載らず残念でした。

4日前に足場丸太を受け損なって手首を捻挫しての茅葺はとても痛い屋根葺きでした。

普通でもしんどい、軒刈りは一回一回の鋏に激痛が走り、手首がパンパンに腫れてしまいましたが、何とか切り終え、現場を終わることが出来て、何よりです。

完成した屋根を撮る時間が無かったので、我が家の猫と痛々しい手首の写真でも見てください。

 


ラスト1日

2011年11月26日 21時12分20秒 | Weblog

おおひら、小舞と葺いたお寺は今日軒を残して終わり。

あと1日午前中に終わる予定。

今日のお寺は晴天で、季候も良く、午前中には四十九日の法要と午後にはお葬式と盛りだくさんの行事のなか、盛大に屋根を葺いておりました。

3日前に足場丸太を変に受けて、手首を捻挫してしまいシップとテーピングのグルグル巻きです。手首を動かすとグリグリと異音がします。

酒飲んだら炎症がひどくなるのは知ってますが、嫁は実家に帰ってしまい、残された猫4匹の世話をビール、日本酒、バーボンと3種混合ワクチンで、ヘレヘレでウンコ掃除しています。

明日はお休みですが、左手が痛いのでバイクのクラッチが握れませんので、峠はお休みと言う事で、4種目のワクチン、バーボンソーダ飲んで寝ます。

明日は天気が良いようなので、ビール飲みながら、布団干して洗濯でもしましょう。


あと少しで。

2011年11月24日 20時46分00秒 | Weblog

おおひらが終わり小舞を葺いています。

角の尾が無いので軒を付けたらガンガン上がるだけです。

3日間を見ていますが、余裕で終わる感じです。

繊細に葺いて一週間の日当を請求するか、屋根の奥を上げて雨が逆流しない

基本を守って3日で終わらせるか、それは施主の判断だと思います。

決して安い仕事はしませんが、どうでもいい工程に稼動をかけて請求する気にはなれません。

民家を宮大工が作るに越したことは無いけど、施主が何を求めているかを屋根にすべきだと、私は思っています。

お寺は材料も足場も手伝いも全部施主持ちで、経費は職人の日当だけです。

考えたら、恐ろしく安く葺ける屋根です。

私はそれが普通だと思っています。

 


一週間ぶり

2011年11月22日 20時52分33秒 | Weblog

ある事情で一週間、現場をあけていました。

今日ようやく、おおひらの軒を刈ることができ、あとは小舞だけですが、小舞と言っても

お寺の小舞なのでちょっとした家のおおひら位ある大きさです。

長い長いお寺の軒を刈って少々お疲れモードです。

早く仕上げて、例の民家を葺いて、雨漏りしない屋根でお正月を迎えて頂けたらと

思うばかりで、なかなかお寺は終わりません。

 

 

 


即,お寺で供養

2011年11月10日 21時36分37秒 | Weblog

檀家の輪番で4名+住職jの手伝いで屋根を葺いています。

朝一番に1日葺く予定の段数までめくってしまい、夕方にはきっちり葺き仕舞いできるとこまで

葺いてしまいます。

足場丸太2本のおおひらを1日で4段めくって4段葺いてしまいます。

恐ろしいくらいの進捗で、官公庁工事には言えない進み具合ですが、 人それぞれ事情ってのがあるので、いちがいに決まった進捗にはできません。

 

次の現場は、材料代も怪しい超貧乏屋根ですが、困っている施主を思うと、仕事しないでフラフラバイク乗って遊んでいるより人助けと思って施工する予定です。

しかし、こればっかり続くとギリシャみたいに、困ってしまいます。

お金持ちにはならなくても良いですが、毎晩フラフラになる位の酒が飲めたら良い人生のような気がします。

何が幸せな人生なのか、毎日をどのように暮らしていけば幸せなのか、考える余裕が出てきただけ、幸せな毎日なんじゃないのかと思います。

汗みどろで仕事して、速攻に風呂に入って、出たら発泡酒を1本。メシ食いながら焼酎を3杯飲んで、もう一回風呂に入って寝る。この生活にとても満足しています。

ただ、寒くなって猫4匹が体の又という又に居座って寝られるのはとても暖かいけど、寝返りできなくて非常に疲れます。

現場の近くで桜が咲いています。勘違いな奴ですが、自分の生き方を貫いているようで、私は好きです。

現場がお寺なので、屋根から落ちても即、お葬式してもらえるので、産地直送なので新鮮です。

 

 

 


残り半分

2011年11月08日 19時37分26秒 | Weblog

屋根を破風下まで葺いたので、左半分を葺くことにする。

大きな屋根を分割して葺いていくことは多々あることだけど、左右のつなぎ目がどうもしっくりこないことが多い。

屋根の端と端が決まっている屋根は屋根の中央部も、おのずと決まってくるのだけど、片方の端しかない屋根を葺く場合、どうしても屋根の中央部がへこんでしまう。

分かっているので、心持屋根の中央を出し気味にしても連結したときは、随分中に入った屋根になっている。

今回はどうでしょうか?右端は親方の角で左端は私の角ですが、はたしてどうなることか。

後でヒイヒイ言いながら、茅を引っ張り出せば直ることなのですが、これまでの経験上、右角に合わして屋根の決めていくのでしょうね。

写真の2000GTは前現場の近くにある車屋さんに置いてあります。

今見ると、全然かっこよく無い変な車です。こんな小さい車にジェームスボンドが乗るにはかなり無理があるような気がします。

イギリス人はミニクーパーに4人乗る国民ですから、さほど問題にならなかったのかも知れません。

近所の車屋にロータスヨーロッパが修理で入っていますが、サニートラックの荷台にベニヤの蓋を乗せてシャコタンにしたようで、ロータスの狼はこんなチンケな棺おけ車で走っていたのかと思って眺めています。

その時代では流行っていたことが、今ではとても恥ずかしいこと。でも流行って復活するから、トレーナーをパンツに入れて、げじげじ眉毛にクルクルパーマのソバージュが流行る日もあと数年後かも知れません。

VANやJUNのトレーナー捨てずに置いておきましょう。

 

 


ただいま営業中

2011年11月07日 20時36分09秒 | Weblog

先週の4日より、お寺の庫裏を葺いています。

大きな屋根なので2分割して葺いていき、上の方で通して葺く段取りです。

下屋のつなぎ部分が、他の屋根と勾配が異なるので、奥が低くならないように用心して葺いていますが、漏るか漏らないかは、雨が降らないと分かりません。

門や茶室のようなチマチマした葺き方より、大きな屋根をがっさり葺く方が、私的に性格にあってる気がします。

一生懸命してる屋根屋さんには悪いですが、しょせん草屋根ですので、三角定規で線を引いたような屋根に過分な工程や高い日当をかけるなら、雨が漏らない、1年でも長持ちする庶民的な屋根を葺いていきたいと思っています。

施主は今回初めて屋根を葺く訳ではないと思います。10年前、20年前、前回に屋根を葺くのにいくらかかったか、記録に残っていると思います。その値段を大きく外れる工事はおかしいと思うべきです。

茅は入手困難なことは、今も昔も同じですが、茅葺屋根が少なくなった今は茅は選び放題です。

職人もピンからキリまでいっぱいいますので、予算と要望を明確にして見積もりをすれば、きっと要望に適う屋根屋が見つかると思います。

TPPが新聞やニュースに出ていますが、私個人としては賛成です。確かに打撃を受ける産業は多々あると思いますが、今補助を受けて成り立っている産業は、政権が変わればどうなるか分からない補助支援です。

そうではなく、外国から安価な食料がどんどん輸入されても、やっぱり地元食材を買う人、買うべき品質の食材を提供できる仕組みを考え、実行する良い機会だと思います。

近所の安売りスーパーは開店最初はすごいにぎわいでしたが、今は貧乏人と中国人が買い物する店になってしまい、人影もまばらです。

良い品物、良い仕事をすれば、お客はついてくる。その事を実感する良い機会だとTPP参加に賛成します。

屋根屋のTPPもあって良いと思いますが、真っ先に淘汰されそうで、かなりドキドキです。

 

 

 


唄を忘れたカナリアは・・・・・。

2011年11月02日 21時03分21秒 | Weblog

しばらく遊び呆けております。

不本意なことなのですが、無い袖は振れないので。

XJRも燃費が悪いので、早朝の峠以外はお留守番で、遠出はもっぱらカブ号です。

なんせ燃費が1/6ですから、貧乏人にはぴったりです。

先日、日本海まで走りましたが、せっかくの昼食贅沢しようと店の前で値段表みたら

びびって、コンビニでカップ麺を購入するいい年したおっさんが、ここにいました。

負のスパイラルを加速するようなことをして申し訳ありません。

唄を忘れたカナリアは、仕事をしない屋根屋と一緒に焼き鳥にして食べましょう。

写真は、舞鶴湾 神崎浜、養父の天滝 です。