先週の4日より、お寺の庫裏を葺いています。
大きな屋根なので2分割して葺いていき、上の方で通して葺く段取りです。
下屋のつなぎ部分が、他の屋根と勾配が異なるので、奥が低くならないように用心して葺いていますが、漏るか漏らないかは、雨が降らないと分かりません。
門や茶室のようなチマチマした葺き方より、大きな屋根をがっさり葺く方が、私的に性格にあってる気がします。
一生懸命してる屋根屋さんには悪いですが、しょせん草屋根ですので、三角定規で線を引いたような屋根に過分な工程や高い日当をかけるなら、雨が漏らない、1年でも長持ちする庶民的な屋根を葺いていきたいと思っています。
施主は今回初めて屋根を葺く訳ではないと思います。10年前、20年前、前回に屋根を葺くのにいくらかかったか、記録に残っていると思います。その値段を大きく外れる工事はおかしいと思うべきです。
茅は入手困難なことは、今も昔も同じですが、茅葺屋根が少なくなった今は茅は選び放題です。
職人もピンからキリまでいっぱいいますので、予算と要望を明確にして見積もりをすれば、きっと要望に適う屋根屋が見つかると思います。
TPPが新聞やニュースに出ていますが、私個人としては賛成です。確かに打撃を受ける産業は多々あると思いますが、今補助を受けて成り立っている産業は、政権が変わればどうなるか分からない補助支援です。
そうではなく、外国から安価な食料がどんどん輸入されても、やっぱり地元食材を買う人、買うべき品質の食材を提供できる仕組みを考え、実行する良い機会だと思います。
近所の安売りスーパーは開店最初はすごいにぎわいでしたが、今は貧乏人と中国人が買い物する店になってしまい、人影もまばらです。
良い品物、良い仕事をすれば、お客はついてくる。その事を実感する良い機会だとTPP参加に賛成します。
屋根屋のTPPもあって良いと思いますが、真っ先に淘汰されそうで、かなりドキドキです。