構想されているミサイル防衛の仕組みにはいくつかの異なる種類があり、
それぞれ異なる意味合いをもつ。比較的小さい(「戦域」)ミサイル防衛
システムはすでに存在する。
パトリオット 長距離地対空ミサイル。ミサイル防衛では終末航程に
対し、20~30kmの範囲を防衛する。
北大西洋条約機構(「NATO」)の中距離拡大防空システム、地対空
中距離防空システムなどである。弾道ミサイル防衛システムはミサイル
攻撃を探知し、ミサイルないし、場合によっては再突入体(弾道)を追尾
し、弾道を囮(おとり)を識別し、ミサイルや弾道を迎撃し破壊するという
設計になっている。
日本の陸上自衛隊では03式地対空誘導弾が配備されているが、巡航
ミサイル(低空目標)や空対地ミサイル(高速目標)への対処能力の向上
のため「03式中距離地対空誘導弾(地対空ミサイルシステム)」の開発が
決定している。開発期間は2010年度(平成22年)から2016年度(平
成28年度)。
ミサイル防衛システムに詳しくふれるほどの知識は持ち合わせていませ
んが、素朴な疑問は残ります。ミサイルを迎撃しても、それに核が搭載
されていたとしたら、放射性物質が空中で飛散し、人だけでなく生物も
住めない荒野になるということです。
余談になりますが、パトリシオットは湾岸戦争で使用され米軍はほぼ100
の命中率としていますが、1992年の米議会では命中率は10%ほどとい
う会計検査院の指摘もあったようです。
ミサイル防衛システムはその指向性において完全に防衛的であるとはいえな
い―といわれます。なぜなら、ミサイル防衛システムにおいて使用されるレーダ
ーや監視システム、さらには迎撃体も、攻撃用軍事目的に使用することが
可能だからです。
また、今日、国々が深刻な世界的テロリズムの脅威にさらさられているときに
ミサイル防衛に巨額な資源を支出することは金の無駄遣いであるとの批判
も出されています。