ディック・チェイニーとは何者? (4-結) 【究極の大陰謀】
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投稿者 愚民党 日時 2004 年 1 月 23 日
デーヴィッド・アイク 訳・本多繁邦 【究極の大陰謀】三交社
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◎ユノカルのアフガニスタン縦断パイプラインにハリバートンが貢献
ここまでのことを踏まえて、アフガニスタンとユノカルにもどろう。テキサスに本社を置くユノカル
は、天然ガスと原油の開発および生産では世界トップクラスの巨大企業だ。同じくテキサスを本拠とす
るチェイニーのハリバートン社とは、何度となく共同プロジェクトを組んでいる。ビルマのパイプライ
ンもその一つで、チェイニーが一九九八年に付帯被害に関する会議(ワシントンの「シンクタンク」で
あるカトー研究所が主催)で発言したように、「わが杜のビジネスの七〇~七五パーセントはエネルギ
ー関係で、ユノカル、エクソン、シエル、シェヴロン他、世界の大手石油企業の多くを顧客とし、奉仕
している」のである。
ハリバートンもユノカルもブツシュ・ファミリーとは腐れ縁で繋っているし、その
点ではシェヴロン、シェル、エクソンも同様だ。一九九七年十月、ユノカルはアルゼ
ンチンのブリダス石油と争い、これに勝って二〇億ドルの契約をトルクメニスタンと結び、
国際共同事業体セントガス(セントラル・アジア・ガス)杜を設立した。
この巨大パイプラインはアフガニスタン西部を七五〇キロにわたって横切るもので、
完成すれば、世界最大とも言われるトルクメニスタンの膨大な埋蔵天然ガスを、アラ
ビア海に面したパキスタンの工場や港へと結ぶはずだった(パキスタンも「西側」す
なわちイルミナティが操る軍事独裁国家だ)。石油用のパイプラインも計画され、
インドまでの延長も検討されていた。
ところが何ともすてきなことに、その同じ月一一九九七年十月一の二十七日、
チェイニーのハリバートン社がプレスリリースで、ペトロナス・カリガリ(トルクメニスタン)社からの同
意書が届き、一九九七年末からカスピ海地域での開発および評価プログラムに三〇〇〇万ドル相当の統
合掘削サービスを提供すると発表したのである。
「ハリバートンは、同盟パートナーであるドレツサー・インダストリーズ社およびウェスタン・アトラ
ス社とともに、一〇の合同サービスを提供します。……ハリバートンは技術サービスの提供に加え、主
たる契約者であり、プロジェクト・マネジャーをも務めます。契約額はプロジェクト全体でおよそ三〇
〇〇万米ドルです」。これは問違いなく、ユノカルのアフガニスタン縦断パイプラインにハリバートン
が貢献していたということだ。
●タリバンとの蜜月時代、ユノカル利権に群がる
◎カルザイ、キッシンジャー、アレグザンダー・ヘイグ、もちろんチェイニー……
トルクメニスタンの独裁者であるニヤゾフ大統領はアフガニスタン縦断パイプラインにっいて、タリ
バン政権からも反タリバン勢力からも支援の約束を取りっけていたと言っている。トルクメニスタン政
府の公式交渉担当ヨセフ・マイマンはイスラェル情報部(モサド)の「元」メンバーだった
(モサドもトツプレベルではCIAやイギリス情(諜)報部などと同じ組織だ)。
タリバンは、実現すれば年間一億ドルの収人が得られるこのパイプライン計画に大乗気だったが、ユ
ノカルがプロジェクトを成功させるためには、米国務省が公式にタリバン政府を承認する必要があった。
タリバンは一九九六年、かってはソ連を排除するために(CIAの支援を受けて)戦ったムジャヒディ
ーン各派を倒し、彼らとしては日常的な、極端な暴力によって政権を握った。前大統領ナジブラを殺し
て睾丸を抜き、弟とともに死体を大統領宮殿入り口の信号機から吊すことまでした。
一九九六年九月にタリバンがカブールを制圧した翌日、米国務省のグリン・デーヴィス報道官は、タ
リバンが厳格な解釈のイスラム法を施行することにっいて、アメリカは「何ら反対するものではない」
と語った。ユノカルと提携各社は、大物を雇ってタリバンとの取引ができるように圧力をかけた。
名前を挙げれば、ヘンリー・キッシンジャー(元国務長官で四〇年にわたるイルミナティの
大物操作者)、ロバート・オークリー(レーガン―ブッシュ政権時代の駐パキスタン大使)、ザルマイ・
カリルザード(アフガニスタン生まれでレーガン―ブッシュ時代のアフガン問題担当補佐官)などであ
る。後にジョージ・W・ブッシュからもアフガニスタン特使に任命されたカリルザードは、元ユノカル
の顧問で、パイプライン計画に関わっていた男だ。
ジャーナリストで風刺漫画家のテッド・ロールによると、レーガン政権時代のカリルザードは、ソ連
占領下のアフガニスタンで(CIAから資金援助された)ムジャヒディーンヘの武器供与を担当してい
たということだ。
この時期にアメリカ政府の金を使って作られたのがオサマ・ビンラディンのネットワークで、それが
最終的にタリバンの政権奪取に繋っていった。カリルザードは一九九〇年代初めのディック・チェイニ
ーによる「戦略グループ」にも参加していて、アメリカの優位性に対抗する勢力の登場を防ぐことは
「決定的に重要」であり、「必要なら武力の使用も辞さない」と主張していた。
《九・一一》を受けた「テロとの戦争」でタリバンが除かれた後、アフガニスタン新政府の長に選ばれ
たのはハミード・カルザイという男だが、フランスの『ル・モンド』紙によれば、この男も元顧問なの
である―そう、ユノカルの!
ロバート・オークリーは駐ソマリア大使と駐ザイール大使も経験し、レーガン―ブッシュの下では反
テロリズムの責任者を務め、ソ連占領時代(一九七九~一九八九年一のアフガニスタンでは、政府関係
者として、CIAからの資金をオサマ・ビンラディンを含めたアフガニスタンの抵抗勢力に確実に届け
る役割を果たした。後にはビンマフフーズ一族やアルアモウディ一族(オサマ・ビンラディンの資金提
供者でブッシュ・ファミリーの仲間)が共同で運営するデルタ・ニミル社でも働いている。
テルタ・ニミルはアフガニスタンのパイプライン計画ではユノカルのビジネスパートナーで、先に述
べたように、ユノカルとともにすでにアゼルバイジャン油田に多額の投資をしていた。オークリーとカ
リルザードは、ユノカル・コンソーシアムのために働くと同時に、米国務省にも助言をしていた。
さらにもう一人、一九九〇年代初めにトルクメニスタン政府のための「助言」とロビィ活動を目的に
雇われた男がいる。マルタ島騎士団の秘儀を受けた男で、レーガン―ブッシュ政権の元国務長官で、元
NATO車司令官で、一時はヘンリー・キッシンジャーの軍事顧問も務めた男、アレグザンダー・ヘイ
グである。
ユノカルはタリバンにファクス機を与えて連絡のスピードアップをはかり、ネブラスカ人学を通じた
業務研修プログラムに資金提供して、タリバンの地盤であるカンダハールで、パイプラインで働く人員
を訓練させた。さらに一九九七年十二月初めにはタリバン関係者をアメリカヘ送り込み、テキサス州シ
ュガーランドにある本社で数日問、スターのようなもてなしをした(シュガーランドはブッシュ・ファ
ミリーの活動拠点であるヒューストンにある)。
滞在期問中はワシントンで国務省関係者とも会談させたが、このときは、タリバンがテロリストを支
援していることは話題にならなかったし、オサマ・ビンラディンの身柄引き渡しも一切触れられなかっ
た。代わりにユノカルは、「分け前にっいて気前のいい提案をした」とジャーナリストのジョン・ピル
ジャーは述べている。このとき、ディック.・チェイニーはテキサスにあるハリバートンの本社にいた。
ハリバートンは、ユノカルとタリバンのパイプライン計画から莫大な利益を得ることになっていた。
◎見捨てられたタリバン、バイプラインはユノカルに、費用は納税者に
ユノカルの取引がっぶれた理由はいくっかあるが、最も大きかったのは、タリバンによる信じがたい
女性虐待と基本的人権を無視した行動に、女性団体の怒りが爆発したことだった。アメリカの女性団体
はユノカルに対する抗議行動を組織するようになり、ロサンゼルスのフェミニスト・マジョリティー財
団はカリフォルニア州政府に、タリバンとの取引を認めた認可を取り消すよう求める請願書を提出した。
タリバン政権が承認されることは不可能となった。
その後一九九八年になって、ケニアとタンザニアのアメリカ大使館爆破事件が起こり、アメリカ人
一二人を含む二二四人が死亡した。オサマ・ビンラディンがこの非道行為の犯人とされ、クリントン大統
領は犯人をかくまっていると言われたアフガニスタンとスーダン国内の標的への攻撃を命じた。クリン
トンは併せてオサマ・ビンラディンの資産を(この段階で)凍結し、アメリカ企業がビンラディンと取
引することを禁止した。きっとブッシュ・ファミリーは海外へでも出かけていて、このことを知らなか
ったのだろう。
こうした展開を受けて計画は潰れ、一九九八年十二月四日、ユノカルはパイプラインの契約から手を
引いた。ユノカルの外交問題担当副社長ジョン・J・マレスカは米下院外交委員会で、パイプライン計
画にとって「アフガニスタンのタリバン政権は障害です。パイプライン建設は、国際的に承認された政
府がカブールに成立し、各国政府、融資企業、そしてわが社の信頼が得られない限り、開始することは
できません」と述べた。
《九・一一》後を見れば、まさにそのとおりのことが起こり、今やアフガニスタン縦断パイプラインが
建設されようとしている。もちろんまったくの「偶然」だから、何も心配することはないのだろう。ア
フガニスタンのエネルギー情勢に関して二〇〇〇年十二月にアメリカ政府が発表した概況報告書に、以
下のように書かれている。
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エネルギーの視点から見たアフガニスタンの重要性は、中央アジアからアラビア海まで石油天然
ガスを運ぶ上での、潜在的運搬ルートとしての地理的な位置から発している。この潜在ルートには、
数十億ドルと言われるアフガニスタン縦断石油天然ガス輸出パイプラインの計画が含まれるが、こ
うした計画には現在、深刻な疑問が投げかけられている。
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しかし《九・一一》と、タリバンのことなど忘れたような空爆のおかげで、この深刻な疑問も長くは
続かなかったようだ。この侵略を命じたブッシュ政権には、副大統領になったディック・チェイニーも
含まれている。二〇〇二年五月、ユノカルの(と言ってもいいだろう)ハミード・カルザイが議長を務
める暫定政府の商工業相モハマド・アラムニフジムがパイプライン建設の計画を発表し、「中心企業」
はユノカルだと言った。
BBCによれば、パイプラインは「アフガニスタン再建のためのドナー国からの資金」による建設が
期待されていると伝えた。言い換えれば、アフガニスタン侵略では武器を売り込んで財産を築いた連中
が、こんどはパイプラインの費用を納税者に肩代わりさせるということだ(いや失礼、「貧しいアフガ
ニスタンの人々を助けて国土再建を進めるための援助」だった)。
ラジムによる発表の前にBBCは、ある「石油問題の専門家」が、アフガニスタンにおける「テロと
の戦争」は結局は石油のためであるという考えを否定したと伝えている。まったく、こんなふうに学者
が世界で現実に起こっていることを理解して、その優れた洞察を学生たちに伝えてくれているのを聞く
というのは、心の休まるものだ。
ダンディー大学で石油政策と経済学を教えるポール・スティーヴンズ教授によれば、「パキスタンま
で天然ガスを運ぶためのパイプラインが議論されているが、それは現在のことが起こるずっと以前に、
政治的経済的な安定性の問題から、放棄されている。したがって、石油が現在の戦争を起こしていると
いう考えはまったく非現実的である。月面のパイプラインでも考えた方がはるかにまともなくらい」な
のだそうだ。この文章を見ると、スティーヴンズ教授なら本当に月にでも移住しかねない。さぞ快適な
ところなのだろう。
「ハリバートンの子会社ブ一フウン・アンド・ルートは
◎ブッシュ―チェイニー麻薬帝国の一大構成要素」
たとえごく基本的なことだけでもブッシュ・ファミリーとその手先のネットワークについて調査した
経験のある人なら、必ず麻薬コネクションを探すはずだ。それほどに、世界的な麻薬カルテルとブッシ
ュ・ファミリーの関わりは深い。というわけで、ここではブッシュの長年の仲問であり、受益者でもあ
るディック・チェイニー副大統領について見てみよう。
マイケル・C・ルパートは元ロサンゼルス警察署の捜査官で、組織犯罪情報課に勤務したこともあり、
現在は『フロム・ザ・ウィルダネス』という優れたニューズレターを作製している。なかでも「ハリバ
ートン社のブラウン・アンド・ルート ブッシュ―チェイニー麻薬帝国の一大構成要素」と題する二〇
〇〇年十月二十四□の記事は、ハリバートンの子会社ブラウン・アンド・ルートがブッシュ―チェイニ
ーの麻薬帝国で果たしている役割に光を当てたものだ。
この企業はアメリカの軍部や各情(諜)報機関、さらにボスニア、コソボ、マケドニアなどを含めた
世界中での作戦に深く関わっていて、世界一〇〇カ国以上に二万人の従業員を抱えている。コソボ解放
軍(KLA)はCIAが後押しした作戦で、一つには、米英が支配するNATOがセルビアとコソボを
爆撃、侵略したときの口実に使われた。もちろんあれも、麻薬と石油パイプラインに関してイルミナテ
ィの利益を守るための行動だった。
『クリスチャン・サイェンス・モニター」や『ジェーンズ・インテリジェンス・レヴユー』によれば、
西ヨーロッパに流れ込むヘロインの七〇パーセントはKLAが支配しているという。一方ブラウン・ア
ンド・ルートは、同地域でのアメリカ政府の補給・支援に関する契約で数十億ドルの利益を得た。この
契約は現在も続いている。
デーヴィッド・アイク 訳・本多繁邦 【究極の大陰謀】三交社
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デーヴィッド・アイク 訳・本多繁邦
三交社
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究極の大陰謀(下)
究極の大陰謀(上)
獣人(ビーストメン)ネオコン徹底批判